【投資部門別売買動向】海外勢が現先合算で8558億円と3ヵ月ぶりの大きさで買い越す (2月第1週)
●海外勢が現物・先物合算で8558億円と3ヵ月ぶりの大きさで買い越す
東証が12日に発表した2月第1週(1日~5日)の投資部門別売買動向(現物)によると、米経済の回復期待や好調な国内企業決算を受け、日経平均株価が前週末比1115円高の2万8779円と2週ぶりに大幅反発したこの週は、海外投資家が3週ぶりに買い越した。買越額は4215億円と昨年11月4週以来およそ2ヵ月ぶりの大きさだった。前週は748億円の売り越し。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物の合計で5週ぶりに買い越した。買越額は4342億円だった。現物と先物の合算でも4週ぶりに買い越し、買越額は8558億円と昨年11月2週以来およそ3ヵ月ぶりの高水準だった。証券会社の自己売買も2週ぶりに買い越し、買越額は3305億円だった。
一方、個人投資家は4週ぶりに売り越し、売越額は4041億円と昨年11月4週以来の大きさだった。日経平均が大幅上昇し再び2万9000円台に接近したことを受け、個人は利益確定売りに動いた格好だ。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行は4週連続で売り越し、売越額は1538億円と前週の1028億円から拡大した。投資信託も8週連続で売り越し、売越額は1061億円と前週の1081億円からわずかに縮小した。
日経平均が大幅反発する中、海外投資家が現物・先物合算で8558億円と3ヵ月ぶりの大きさで買い越す一方、個人投資家は利益確定売りに動いた格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (2月1日~5日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全49社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
2月 ―――
第1週 4,215 ▲1,538 ▲4,041 [ ▲3,967 ▲74 ] 28,779円 ( +1115 円)
1月 ―――
第4週 ▲748 ▲1,028 4,300 [ 1,877 2,422 ] 27,663円 ( -968 円)
第3週 ▲1,340 ▲1,718 1,700 [ 278 1,422 ] 28,631円 ( +112 円)
第2週 2,614 ▲2,169 537 [ ▲770 1,307 ] 28,519円 ( +380 円)
第1週 3,647 527 ▲2,821 [ ▲3,128 306 ] 28,139円 ( +694 円)
12月 ―――
第5週 ▲74 ▲94 ▲2,541 [ ▲2,303 ▲238 ] 27,444円 ( +787 円)
第4週 ▲500 365 ▲196 [ ▲851 655 ] 26,656円 ( -106 円)
第3週 1,655 61 ▲1,238 [ ▲2,098 860 ] 26,763円 ( +110 円)
第2週 2,557 1,747 ▲910 [ ▲1,402 492 ] 26,652円 ( -98 円)
第1週 1,599 1,230 1,351 [ ▲271 1,622 ] 26,751円 ( +106 円)
11月 ―――
第4週 4,366 600 ▲4,966 [ ▲4,792 ▲174 ] 26,644円 ( +1117 円)
第3週 3,331 ▲1,506 ▲2,343 [ ▲2,805 461 ] 25,527円 ( +141 円)
第2週 3,842 ▲1,334 ▲6,882 [ ▲6,800 ▲82 ] 25,385円 ( +1060 円)
第1週 3,572 ▲104 ▲4,311 [ ▲3,514 ▲796 ] 24,325円 ( +1348 円)
10月 ―――
第4週 ▲1,060 ▲231 875 [ 232 643 ] 22,977円 ( -539 円)
第3週 ▲26 20 23 [ ▲792 816 ] 23,516円 ( +105 円)
第2週 696 ▲88 1,555 [ 164 1,390 ] 23,410円 ( -209 円)
第1週 4,170 ▲181 ▲2,576 [ ▲2,821 244 ] 23,619円 ( +589 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース