前週末12日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年2月15日 5時20分

■メタルアート <5644>  1,673円 (+300円、+21.9%) ストップ高

メタルアート <5644> [東証2]がストップ高の1673円に買われた。12日午後1時30分ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を263億円から276億円(前期比15.4%減)へ、営業利益を7億2000万円から13億7000万円(同9.5%増)へ、純利益を5億9000万円から10億4000万円(同25.0%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響を見越した計画に対して、主要顧客の受注が回復していることが要因。また、グループを挙げての徹底した原価低減などによる体質強化も寄与する見通し。なお、第3四半期累計(20年4-12月)決算は、売上高199億2700万円(前年同期比18.3%減)、営業利益8億9800万円(同9.3%増)、純利益7億3600万円(同34.1%増)だった。

■ヒラノテク <6245>  2,868円 (+500円、+21.1%) ストップ高

ヒラノテクシード <6245> [東証2]がストップ高。同社は10日大引け後に決算を発表。21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比56.8%減の13.1億円に大きく落ち込み、通期計画の20億円に対する進捗率は65.7%にとどまったものの、5年平均の63.1%を上回った。

■MTG <7806>  1,745円 (+300円、+20.8%) ストップ高

MTG <7806> [東証M]がストップ高。同社は「シックスパッド」や「リファ」など健康美容機器を開発販売しており、コロナ禍での巣ごもり需要を捉えて足もとの業績は好調を極めている。10日取引終了後に発表した21年9月期第1四半期(20年10-12月)決算は、売上高が前年同期比18%増の109億4100万円、営業損益は14億700万円の黒字(前年同期は2億2500万円の赤字)と急回復を示した。営業損益は通期ベースで14億円を計画しており、第1四半期時点でこれを超過する結果となった。これがポジティブサプライズとなり、上値余地を見込んだ投資資金の買い攻勢を誘発した。

■ミツバ <7280>  613円 (+100円、+19.5%) ストップ高

ミツバ <7280> がストップ高。同社は10日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比29.7%減の60億円(従来予想は6億円)に引き上げた。売上高見通しも同12.2%減の2670億円(従来予想は2630億円)に上方修正した。世界最大の自動車市場である中国での売り上げが堅調に推移しているほか、日本や欧米での販売が回復していることが主な要因。また、利益面では固定費の変動費化や品質不具合対応費用の抑制に努めたことが寄与した。

■APHD <3175>  506円 (+80円、+18.8%) ストップ高

エー・ピーホールディングス <3175> がストップ高の506円に買われた。10日の取引終了後、オイシックス・ラ・大地 <3182> と資本・業務提携を行うと発表しており、これが好感された。APHDは新型コロナウイルスの感染拡大の影響から業績が悪化し債務超過に陥っているが、オイシックスの支援により業績改善を図るほか、オイシックスの販路・製造工場を活用した収益性向上を図るという。払込期日を2月26日とする第三者割当増資により290万4100株を実施し、APHDの米山久社長に234万2000株、オイシックスに56万2100株を割り当てる。第三者割当増資後のオイシックスの持ち株割合は5.56%となる。同時に、りそな銀行や日本政策投資銀行が出資する投資ファンドなどに優先株も発行する。なお、調達資金約24億3000万円は、借入金の返済や店舗設備投資、運転資金などに当てる方針だ。

■パークシャ <3993>  3,930円 (+600円、+18.0%)

PKSHA Technology <3993> [東証M]が5連騰し昨年来高値を更新。10日の取引終了後に発表した第1四半期(20年10-12月)連結決算が、売上高21億3000万円(前年同期比14.8%増)、営業利益2億5900万円(同2.4倍)、純利益1億1900万円(同73.9%増)と大幅増益となったことが好感された。アルゴリズムソリューションの新規案件受注の増加や各種ライセンスの販売が拡大したことに加えて、駐車場機器ソリューションの販売が堅調だったことが要因としている。また、前年同期に計上したアイテック買収に関連する一過性の費用がなくなったことも寄与した。なお、21年9月期通期業績予想は、売上高90億~100億円(前期比21.7~35.3%増)、営業利益7億6000万円(同19.7%増)、純利益3億5000万~4億5000万円(同74.3~80.0%減)の従来見通しを据え置いている。

■ネクストーン <7094>  3,370円 (+504円、+17.6%) ストップ高

NexTone <7094> [東証M]がストップ高。同社は10日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比63.9%増の5億円(従来予想は3億8000万円)に引き上げた。売上高見通しも同38.1%増の60億円(従来予想は55億9200万円)に上方修正した。ストリーミング音楽配信市場の拡大や動画配信サービス市場の伸長、大型タイトルのリリースなどから管理楽曲数・取扱原盤数が順調に拡大したことで、著作権使用料の徴収及びデジタルコンテンツディストリビューション業務の原盤使用料が好調に推移。コロナ禍における新たなエンターテインメントサービスのサポートとして有観客・無観客ライブやドライブインコンサートでの映像配信、生ライブ配信サービスにおける権利処理コンサルティングなどを開始したことも寄与した。

■荏原実業 <6328>  4,815円 (+695円、+16.9%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率3位。荏原実業 <6328> が急反騰、上場来高値を更新した。同社は10日取引終了後に、21年12月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比5.8%増の34億円としていることや、年間配当計画を前期比30円増配の140円としていることが好感されたようだ。売上高は同9.1%増の330億円を見込んでいる。多発する自然災害に備え、雨水排水・耐震化・遠隔監視などの需要の高まりや、更新期を迎えた上下水道設備の取り替え需要などから事業環境は比較的堅調に推移するとみている。

■アンビスHD <7071>  7,220円 (+1,000円、+16.1%) ストップ高

アンビスホールディングス <7071> [JQ]がストップ高の7220円に買われ、連日で昨年来高値を更新した。10日の取引終了後に発表した第1四半期(20年10-12月)連結決算が、売上高31億6800万円(前年同期比61.1%増)、営業利益7億2100万円(同46.8%増)、純利益5億5800万円(同69.3%増)と大幅増益となったことが好感された。期初計画通り4施設の新規開設と1施設の増床を実施し、前年同期比で22施設から33施設に増加したことが牽引した、また、新規開設の稼働率が好調であったことや、増員体制を継続しつつ稼働率に合せた人員管理を行ったことも寄与した。なお、21年9月期通期業績予想は、2月1日に発表した修正値の売上高144億1700万円(前期比57.1%増)、営業利益26億1900万円(同39.5%増)、純利益18億5700万円(同49.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■フリー <4478>  12,040円 (+1,520円、+14.5%)

フリー <4478> [東証M]が急反騰。同社は10日大引け後に決算を発表。21年6月期第2四半期累計(7-12月)の連結経常損益は7.1億円の赤字(前年同期は13.3億円の赤字)に赤字幅が縮小した。

■日通システム <4013>  3,320円 (+389円、+13.3%)

日通システム <4013> [東証M]が続急騰。同社は10日大引け後に決算を発表。20年12月期の連結経常利益は前の期比11.3%増の5.1億円に伸び、21年12月期も前期比61.8%増の8.2億円に拡大を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増収、増益になる。

■河合楽 <7952>  3,525円 (+395円、+12.6%)

東証1部の上昇率5位。河合楽器製作所 <7952> が5連騰。10日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を630億円から655億円(前期比8.1%減)へ、営業利益を10億円から24億円(同18.9%減)へ、最終損益を5億円の赤字から9億円の黒字(同41.8%減)へ上方修正したことが好感された。各国の外出制限や営業自粛の影響により、楽器教育事業は期初で落ち込みが発生したが、ピアノ販売の回復が進むとともに、巣ごもり需要でデジタルピアノ販売が想定よりも好調に推移していることが要因。また、素材加工事業で自動車関連部品及び半導体関連部品の受注の復調が見られることも寄与する。なお、未定としていた期末一括配当は55円(前期55円)を予定している。同時に発表した第3四半期累計(20年4-12月)決算は、売上高470億4600万円(前年同期比12.2%減)、営業利益18億1600万円(同33.8%減)、最終利益6億5600万円(同67.1%減)だった。

■ジャフコG <8595>  6,740円 (+700円、+11.6%)

東証1部の上昇率8位。ジャフコ グループ <8595> が急反騰し昨年来高値を更新。10日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を700万株(発行済み株数の22.6%)、または350億円としており、取得期間は21年2月12日から22年2月11日まで。

■アトラエ <6194>  3,490円 (+360円、+11.5%)

東証1部の上昇率9位。アトラエ <6194> が続急騰。同社は10日大引け後に決算を発表。21年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期非連結比41.1%増の2.7億円に拡大し、通期計画の4.9億円に対する進捗率は56.7%に達し、4年平均の24.7%も上回った。

■アスコット <3264>  295円 (+30円、+11.3%)

アスコット <3264> [JQ]が商いを大きく膨らませ続急騰。同社は首都圏で小型物件を中心とするマンション開発を手掛ける。中国平安保険の傘下でSBIグループなどからも資本参加を受けている。同社が12日取引終了後に発表した21年9月期第1四半期(20年10-12月)の決算は不動産開発事業で複数の分譲マンションや戸建て1戸の売却を収益に反映させ、営業利益が前年同期比3.2倍の8億9700万円と急拡大しており、これを材料視する形で短期資金の攻勢が加速した。低位株ということもあって個人投資家などの参戦が活発であり、上値は1月29日に上ヒゲでつけた高値309円を視界に置いている。

■学研HD <9470>  1,893円 (+174円、+10.1%)

学研ホールディングス <9470> が続急騰。10日の取引終了後に発表した第1四半期(20年10-12月)連結決算が、売上高357億6600万円(前年同期比3.0%増)、営業利益19億2900万円(同67.8%増)、純利益9億4600万円(同91.5%増)と大幅な営業増益となったことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響で、家庭学習の需要増から学習参考書や児童書の販売が引き続き好調なほか、小学館アカデミーを事業譲受したことが業績を牽引した。また、塾ではWebプロモーションへのシフトによる効率化や、医学看護では看護師向けeラーニングの契約病院数が引き続き伸長したことなども寄与した。なお、21年9月期通期業績予想は、売上高1460億円(前期比1.7%増)、営業利益56億円(同10.3%増)、純利益28億円(同20.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■フェローテク <6890>  1,859円 (+168円、+9.9%)

フェローテックホールディングス <6890> [JQ]が急反発し一時、前営業日10日比330円(19.5%)高の2021円に買われた。10日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を850億円から890億円(前期比9.1%増)へ、営業利益を65億円から90億円(同49.7%増)へ、純利益を15億円から70億円(同3.9倍)へ上方修正、あわせて期末配当予想を12円から14円へ引き上げたことが好感された。半導体メーカーの高水準の設備稼働率や設備投資回復に伴う半導体製造装置市場の拡大基調継続により、半導体マテリアル製品の受注が堅調に推移していることや、5G基地局の光通信用デバイス向け及びPCR検査装置などの医療検査機器向けのサーモモジュール製品の需要が引き続き堅調に推移していることが要因。また、半導体ウエーハ事業3社の損益が持ち分法による投資損益に計上されることになったことも寄与する。なお、年間配当は26円(従来予想24円)となり、前期実績にに対しては2円の増配になる予定だ。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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