前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年2月17日 5時20分

■INC <7078>  1,400円 (+300円、+27.3%) ストップ高

INCLUSIVE <7078> [東証M]がストップ高。15日の取引終了後、実業家の堀江貴文氏を引受先とする18万1818株の第三者割当増資を実施すると発表しており、これが好材料視された。発行価格は1100円で、約2億円の調達資金はSNSメールマガジン社(東京都港区)の株式取得費用に充当する。SNSメルマガ社は堀江氏のメールマガジンを通した情報発信と個人課金サービスを展開しており、買収により、個人課金領域を強化していく方針という。なお、増資後の堀江氏の持ち株比率は6.99%で、第2位株主となる。SNSメルマガ社は21年3月期に連結対象となるが、今期業績に与える影響は現在精査中としている。

■ズーム <6694>  2,328円 (+400円、+20.8%) ストップ高

ズーム <6694> [JQ]がストップ高。15日の取引終了後に発表した20年12月期の連結業績は売上高104億1900万円(前の期比21.0%増)、営業利益7億5100万円(同2.6倍)に拡大して着地。続く21年12月期の業績予想は売上高120億円(前期比15.2%増)、営業利益8億円(同6.5%増)に伸びる見通しを示しており、これを好感する買いが入った。前期はステイホーム需要を背景に音楽用電子機器の受注が増加したことで、営業利益は従来計画(5億7300万円)を大きく上回って着地した。今期もステイホーム需要の継続が追い風となるほか、昨年4月に連結子会社化したZOOM North Americaの業績が通期寄与し、売上高、営業利益ともに過去最高を更新する見通しだ。好調な業績を踏まえ、前期の年間配当を40円から62円(前の期は34円)に増額し、今期も前期比5円増の67円に増配する方針としたことも好材料視された。併せて、23年12月期に売上高150億円、営業利益12億円を目標とする中期経営計画も発表している。

■LAホールデ <2986>  967円 (+150円、+18.4%) ストップ高

LAホールディングス <2986> [JQG]がストップ高。15日の取引終了後に発表した21年12月期の連結業績予想は、売上高177億円(前期比28.7%増)、経常利益19億円(同94.1%増)に拡大する見通しを示しており、これが好感された。今期は新築不動産販売部門で中核事業である収益不動産開発に積極的な経営資源の投入を行い、再生不動産販売部門ではコロナ禍でも底堅い需要を獲得している高価格帯の商品を強化する方針だ。また、配当は今期から配当性向30%以上を目標とする方針に変更し、株主優待制度を廃止することを明らかにした。併せて、23年12月期に売上高207億円、経常利益25億円を目指す中期経営計画も発表している。

■Aバランス <3856>  4,600円 (+700円、+18.0%) ストップ高

Abalance <3856> [東証2]がストップ高。15日の取引終了後、21年6月期の連結業績予想を上方修正すると発表。売上高を従来予想の200億円から235億円(前期比3.5倍)、経常利益を5億6000万円から10億8000万円(同3.5倍)へ引き上げており、これを好感する買いが入った。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。子会社WWBがFUJI SOLARの株式を追加取得したことで特定子会社となったベトナムの太陽光パネル製造販売会社Vietnam Sunergy Joint Stock Companyの収益計上が想定を上回ることが上振れの背景となる。なお、今期の年間配当は引き続き未定としている。

■フロンテオ <2158>  782円 (+100円、+14.7%) ストップ高

FRONTEO <2158> [東証M]がストップ高。人工知能(AI)を活用したリーガルテック事業を主力業務としているが、最近はAI技術を横展開してライフサイエンス分野などにも積極的に踏み込んでいる。15日取引終了後に発表した20年4-12月期決算は営業損益が6500万円(前年同期は9億700万円の赤字)と黒字に転換した。同社独自開発のAIエンジン「KIBIT」を活用したレビューの受注が着実に積み上がり収益に反映されている。特に直近10-12月期の収益回復が顕著で株価を強く刺激する格好となった。1月20日に上ヒゲで730円の戻り高値をつけており、当面はこの水準の奪回を視野に入れる展開に。

■カヤック <3904>  917円 (+93円、+11.3%)

カヤック <3904> [東証M]が4連騰。15日の取引終了後、21年12月期の連結経常利益は前期比28.2%増の9億5000万円になりそうだと発表。2期連続で過去最高益を更新する見通しとなり、これを好感する買いが向かった。今期は前期に買収したRIZeSTの収益力を取り込むeスポーツ分野を牽引役として、売上高100億円(前期比14.3%増)を見込む。投資領域としてきたサービスの収益化やコスト抑制の継続も大幅増益に貢献する。同時に発表した20年12月期の連結経常損益は7億4000万円の黒字(前の期は5億4000万円の赤字)と従来予想の6億円の黒字を上回って着地した。ハイパーカジュアルゲームの躍進が収益を大きく押し上げた。

■菊池製作 <3444>  941円 (+84円、+9.8%)

菊池製作所 <3444> [JQ]が急反発。同社は15日、日本クラウドキャピタル(東京都品川区)と資本・業務提携することで合意したと発表しており、これが材料視されたようだ。この提携により、同社が支援するスタートアップ企業に対し、日本クラウドキャピタルが運営する株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」や未上場企業向けサービス「FUNDOOR」の情報提供を行い、企業成長促進を支援するとともに、ものづくり産業の育成・発展を目指し、両社で取り組むとしている。

■UFHD <4235>  1,193円 (+103円、+9.5%)

合皮の製造・販売を手掛けるウルトラファブリックス・ホールディングス <4235> [JQ]が4日続伸。同社は15日取引終了後に、21年12月期通期の連結業績予想と配当計画を公表。営業利益見通しを前期比2.5倍の10億円としていることや、期末一括配当を前期比6円増配の26円にする方針を示したことが好感されたようだ。売上収益は同20.0%増の120億円を見込む。市場や顧客の需要変化に対応して販売体制や商品構成を見直すとともに、デジタルマーケティングによる積極的な販売活動を継続し、また高い抗菌性や簡易なメンテナンスなどの新規需要に応える製品の販売拡大に注力するとしている。あわせて、21年12月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画も発表。最終年度となる23年12月期の数値目標として、売上収益145億円、営業利益21億円を掲げている。

■カイゼン <4170>  1,702円 (+145円、+9.3%)

Kaizen Platform <4170> [東証M]が続急伸し、上場来高値を更新した。15日に、東急ハンズ(東京都新宿区)が同社と取り組むDX(デジタルトランスフォーメーション)プロジェクトの第一弾として、コロナ禍の在宅時間でも始められる、新しい趣味や特技の見つけ方、身につけ方を支援するオンラインワークコミュニティーサービスをリリースしたと発表、これが材料視されたようだ。初回は「手品」をテーマに、必要な道具、講師によるレクチャー、一緒に切磋琢磨する仲間を集めたコミュニティーなど、在宅でもオンラインだけで楽しめるパッケージとして、2月28日に提供開始するとしている。

■旭化学 <7928>  1,207円 (+92円、+8.3%)

旭化学工業 <7928> [JQ]が大幅高で4連騰。電動工具や自動車部品向けなどを主力にプラスチック成形・加工を手掛け、米中を中心とする世界的な自動車販売の回復が同社の収益に大きく寄与している。また、新型コロナウイルスの感染拡大で巣ごもり需要が喚起され、電動工具向け需要の拡大も業績面に反映され、21年8月期営業利益は従来予想の2億2000万円から4億5000万円(前期比4.8倍)に大幅に増額修正している。PERやPBRに割高感がないほか、小型で足が速く、16日は信用規制(増し担保)解除日にあたることもあって、個人投資家を中心に値幅取り狙いの買いが集中した。

■オプトラン <6235>  2,778円 (+200円、+7.8%)

東証1部の上昇率7位。オプトラン <6235> が続急伸、機関投資家とみられる継続的な買いが観測され10%高の2830円まで上値を伸ばす場面があった。車載やスマートフォン向けを主力に光学部品向け成膜装置を製造している。海外向け売上比率が94%と際立って高いが、世界的に高速通信5Gのサービスが進展するなか、同社製品に追い風が強まっている。スマートフォンは5G対応のハイエンド製品向けで新たな需要獲得が進んでいる。また、5G関連基地局の投資が本格化していることも光通信向け蒸着装置の受注につながっている。21年12月期営業利益は前期比4%増の90億円を予想しているが保守的で早くも上振れの可能性が意識されている。

■東競馬 <9672>  5,140円 (+325円、+6.8%)

東京都競馬 <9672> が急反発し、昨年12月14日以来の5000円台を回復した。15日の取引終了後に発表した20年12月期の連結経常利益は前の期比40.8%増の112億8000万円に拡大して着地。続く21年12月期も前期比11.9%増の126億2000万円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しを示したことが好感された。今期は公営競技事業で前期好調だったインターネット馬券購入システム「SPAT4」の賃貸料が引き続き増加するほか、「東京サマーランド」を運営する遊園地事業では新型コロナウイルス感染拡大前の7割の水準まで売り上げの回復を見込む。併せて、前期の年間配当を50円から55円(前の期は50円)に増額し、今期も前期比5円増の60円に増配する方針としており、これも好材料視されたようだ。

■新コスモス <6824>  2,307円 (+147円、+6.8%)

新コスモス電機 <6824> [JQ]が続急伸。同社は15日取引終了後に、21年3月期第3四半期累計(20年4-12月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比72.5%増の22億1500万円となり、通期計画26億500万円に対する進捗率は85.0%となった。売上高は同3.4%増の205億3500万円で着地。都市ガス用警報器やLPガス用警報器、住宅用火災警報器の販売が伸びたほか、工業用定置式ガス検知警報器の売り上げも堅調に推移した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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