話題株ピックアップ【夕刊】(2):東エレク、ソフトバンクG、エイチーム
■東京エレクトロン <8035> 43,550円 -2,150 円 (-4.7%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連やSUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体素材メーカーが総じて売りに晒される展開となっている。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合指数ともに大幅安となったが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も184ポイント安(5.8%安)と急落に見舞われ、下げ幅としては昨年3月16日以来の大きさとなった。半導体製造装置最大手のアプライドマテリアルズが7%超の下落、画像処理半導体大手のエヌビディアは8%超の下落となるなど主力銘柄の下げがきつく、東京市場でもこの影響を受ける格好となった。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,895円 -470 円 (-4.5%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が大幅安。株価は1万円大台を再び割り込んできた。前日の米国株市場ではNYダウをはじめ主要株指数が大幅安となり、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は一時500ポイント超える下げとなった。米長期金利の急上昇を背景にリスク回避の売り圧力が顕在化している。そのなか、同社は傘下のファンドなどを通じて米ハイテク企業への投資を行っており、ナスダック指数との株価連動性が高く、足もとでは海外投資家資金などの一部買いポジションを解消する動きに加え、先物を絡めたインデックス売りの影響が避けられない状況にある。
■横浜ゴム <5101> 1,840円 -70 円 (-3.7%) 本日終値
横浜ゴム<5101>は反落。この日午後1時ごろ、21年12月期の連結業績予想について、営業利益を505億円から713億円(前期比95.8%増)へ、純利益を345億円から490億円(同86.2%増)へ上方修正したが、株価は1月に入ってから上昇基調にあっただけに目先の材料出尽くし感から、利益確定売りが出たようだ。上方修正は、第1四半期に東京都港区にある本社ビルの売却に伴う固定資産売却益をその他収益に計上する見込みであることが要因。なお、売上高は従来予想の6200億円(同8.7%増)を据え置いた。
■住友電気工業 <5802> 1,546.5円 -11.5 円 (-0.7%) 本日終値
住友電気工業<5802>は反落。25日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆8500億円から2兆8700億円(前期比7.6%減)へ、営業利益を900億円から1000億円(同21.4%減)へ、純利益を250億円から350億円(同51.9%減)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。上方修正は、自動車関連製品の売り上げが想定を上回る見通しとなったことに加えて、生産性向上によるコスト削減や持ち分法による投資損益の改善が見込まれることが要因としている。
■エイチーム <3662> 1,515円 +300 円 (+24.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
エイチーム<3662>がストップ高に買われ、昨年来高値を更新した。同社はこの日、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>とスマートデバイス向けゲームアプリ「ファイナルファンタジー7 ザ ファストソルジャー」を共同開発すると発表しており、これが好感された。同ゲームは、「ファイナルファンタジー7」の世界を舞台にしたバトルロイヤルアクションゲーム。プレイヤーはソルジャーの候補生として、魔法やアビリティを駆使し生き残りをかけた戦いに挑む。配信地域は中国本土を除く全世界で、配信時期は2021年を予定している。
■VIX短先物 <1552> 5,630円 +700 円 (+14.2%) ストップ高 本日終値
国際のETF VIX短期先物指数<1552>がストップ高。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。25日の米VIX指数は前日に比べ7.55(35.38%)ポイント高の28.89に急上昇した。一時、31.16をつけた。米長期金利の上昇を受け、NYダウは前日比559ドル安と急落したことを受け、VIX指数は急反騰した。これに連動する格好で、この日の国際VIX短期先物指数は、寄り付きから大量の買いを集め急上昇している。
■新報国製鉄 <5542> 1,191円 +139 円 (+13.2%) 一時ストップ高 本日終値
新報国製鉄<5542>が一時ストップ高。きょう付けの日刊工業新聞が「最大900度Cの高温域でも膨張しない合金を開発した」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、鉄以外の金属を基材に採用し、さまざまな元素や貴金属の成分調整と配合比、製造時や熱処理などの条件を最適化したという。また、セラミックスやガラスなど高耐熱の素材と同レベルの膨張率を実現しながら鋳造や鍛造、圧延、伸線といった成形加工が可能で、切削や研磨など後加工で複雑な形状にも仕上げられるとしており、早ければ年内にも量産技術を確立するとしている。
■アジュバン <4929> 1,208円 +80 円 (+7.1%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
アジュバンコスメジャパン<4929>が急伸しり、昨年来高値を更新した。同社はきょう、理化学研究所との共同研究チームが、化粧品などで利用されている特定の機能性ペプチドが毛髪の成長促進効果を持つことを発見したと発表。これを生かした製品展開などが期待されているようだ。共同研究により、化粧品成分として用いられる特定の機能性ペプチドがミノキシジルと同等に毛髪を成長させることを発見するとともに、この機能性ペプチドが毛髪の成長を制御する毛乳頭細胞における育毛に関連する生理活性物質の遺伝子の発現を誘導することが明らかになったという。同社は、この機能性ペプチドを育毛のための機能特化成分として応用することにより、これまでにない育毛製品やスカルプケア製品、化粧品などへの応用が期待できるとしている。
■ギグワークス <2375> 2,946円 +188 円 (+6.8%) 本日終値
ギグワークス<2375>が大幅続伸。25日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と一層の投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は4月1日。
株探ニュース