話題株ピックアップ【夕刊】(1):岩井コスモ、VTHD、郵船

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2021年3月22日 15時17分

■岩井コスモ <8707>  2,006円  +205 円 (+11.4%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

岩井コスモホールディングス<8707>が急騰。同社は前週末19日取引終了後、これまで未定としていた21年3月期の期末配当を97円とすると発表した。前期の期末配当は55円であったことから、増額幅の大きさがポジティブサプライズとなった。年間ベースでは117円(前期実績75円)となり、配当利回りは前週末終値ベースで6.5%となる。

■VTホールディングス <7593>  476円  +39 円 (+8.9%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

VTホールディングス<7593>は大幅高で3日続伸。前週末19日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を58億円から75億円(前期比42.1%増)へ、純利益を32億円から43億円(同2.1倍)へ上方修正したことが好感された。売上高は1990億円(同4.1%減)の従来見通しを据え置いたものの、2月時点の業績動向を踏まえて見直しを行った結果、各利益が予想を上回る見通しという。

■大豊工業 <6470>  1,082円  +76 円 (+7.6%)  本日終値

大豊工業<6470>が全般急落相場に抗して大幅高、昨年来高値を更新。寄り付き92円高の1098円まで駆け上がる場面があった。トヨタ系の軸受けメーカーで、EV向けバッテリー、モーター、パワーコントロールユニットなど電動化製品への取り組みにも積極的。燃料電池車では“新型ミライ”向けにアルミダイカスト製品を供給している。トヨタ系の強みを生かし、業績は22年3月期にV字回復が期待されている。有配企業にしてPBRは依然0.5倍前後と解散価値の半値水準にあり、バリュー株としての側面でも買いやすさがある。

■ビザスク <4490>  4,195円  +215 円 (+5.4%)  本日終値

ビザスク<4490>が大幅高。前週末19日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が15億2000万円から16億円へ、営業利益が9000万円から2億1000万円へ、純利益が9500万円から1億9500万円へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。2度目の緊急事態宣言を受けて、需要期である1月後半から2月の業績を慎重に予測していたが、1~2月の「ビザスクinterview」が想定よりも需要が大きく、法人クライアント口座数と1口座当たりの取扱高の双方で従来予想時の前提と比べて上方に推移したことが要因。また、広告宣伝費や採用費、その他の経費などが予想を下回る費消となったことも寄与した。

■三益半導体工業 <8155>  2,770円  +99 円 (+3.7%)  本日終値

三益半導体工業<8155>は地合い悪のなか上値指向の強さを浮き彫りとしている。前週末こそ小休止をいれたものの、5日移動平均線をサポートラインに戻り足を明示、きょうは中期波動の分水嶺で2700円近辺を横に走る75日移動平均線も上回り、トレンド転換を印象づけている。シリコンウエハーの研磨加工の先駆で電子部品や半導体装置関連の販売も行っている。電気自動車(EV)のモーター製造に使用される大口径シリコンウエハーや、EV向けで引き合い旺盛なパワー半導体向け製造装置などが収益成長を後押しする。特にパワー半導体については世界的なEVシフトの動きが市場拡大を加速させる方向にあり、顧客企業の増産志向が強力な追い風として意識される。信用買い残も軽く、売り圧力の乏しさに着目した買いが継続した。

■日本郵船 <9101>  4,065円  +130 円 (+3.3%)  本日終値

日本郵船<9101>、 商船三井<9104>、 川崎汽船<9107> の海運大手3社がいずれも大きく上昇したほか、NSユナイテッド海運<9110>、明治海運<9115>なども大幅高に買われており、業種別上昇率で「海運」は東証1部33業種中で断トツ。ワクチンの普及を背景に新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかり、世界経済回復への思惑が強まっている。グローバル物流の活発化で海運セクターの収益機会が高まるとの思惑が継続的な買いを誘導した。そのなか、コンテナ船市況の高騰に加えて、ばら積み船運賃も急上昇傾向にある。バルチック海運指数はここにきて上げ足が一気に加速、前週末時点で2281まで切り上げており、これは2019年9月以来1年半ぶりの高い水準となった。

■日東工器 <6151>  2,052円  +60 円 (+3.0%)  本日終値

日東工器<6151>が大幅高。午後2時ごろ、21年3月期連結業績予想について、売上高を212億円から221億9000万円(前期比18.0%減)へ、営業利益を14億3000万円から19億6000万円(同50.6%減)へ、純利益を10億4000万円から15億円(同45.5%減)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を8円50銭から17円50銭へ引き上げたことが好感された。迅速流体継手をはじめ各種製品の売り上げが回復していることが要因。なお、年間配当は30円(前期53円)となる予定だ。

■三井倉HD <9302>  2,246円  +59 円 (+2.7%)  本日終値

三井倉庫ホールディングス<9302>が後場上げ幅を拡大。午後2時ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2440億円から2480億円(前期比2.9%増)へ、営業利益を160億円から170億円(同44.0%増)へ、純利益を90億円から98億円(同53.2%増)へ上方修正したことが好感された。自動車関連貨物の航空輸送が想定を上回り推移していることに加えて、投資有価証券売却益約52億円の計上などが寄与する。

■かどや製油 <2612>  4,545円  +95 円 (+2.1%)  本日終値

かどや製油<2612>が4日続伸し昨年来高値を更新。前週末19日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高は350億円(前期比3.6%増)の従来見通しを据え置いたものの、営業利益は24億5000万円から30億円(同7.8%減)へ、純利益は16億円から20億5000万円(同19.7%減)へ上方修正し、あわせて65円を予定していた期末一括配当予想を85円へ引き上げたことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大による国内外の外食産業の営業時間短縮などの影響で業務用ごま油や輸出用ごま油の売り上げが減少した一方、2度目の緊急事態宣言下での巣ごもり需要による家庭用ごま油の売り上げが拡大していることに加えて、原料価格が安定していることが寄与した。

■浜松ホトニクス <6965>  6,650円  +130 円 (+2.0%)  本日終値

浜松ホトニクス<6965>が続伸。前週末19日の取引終了後、第2四半期累計(20年10月~21年3月)連結業績予想について、売上高を708億円から785億円(前年同期比7.6%増)へ、営業利益を96億円から133億円(同8.8%増)へ、純利益を75億円から97億円(同7.7%増)へ上方修正したことが好感された。医用バイオ機器及び産業機器を中心に売り上げが順調に回復していることに加えて、為替レートが想定より円安で推移していることが寄与する。

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