前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年3月24日 5時30分

■昭和化 <4990>  550円 (+26円、+5.0%)

昭和化学工業 <4990> [東証2]が大幅に4日続伸。同社は23日午後2時頃に、5月にもシンガポールに子会社を設立すると発表しており、更なる海外展開が期待されたようだ。同社はグループの北京瑞来特貿易(中国の販売拠点)や、白山市長富遠通鉱業(中国の製造拠点)を通じて世界の濾過助剤マーケットへの進出に注力しており、子会社の設立は今後も拡大を続けると見込まれる需要に対応するためだとしている。

■メイコー <6787>  2,809円 (+131円、+4.9%)

メイコー <6787> [JQ]が大幅反発。22日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を60万株(発行済み株数の2.29%)または15億6000万円としており、取得期間は3月23日から12月31日まで。資本効率の向上を図り、株主還元を充実させるとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすることが目的という。うち15万株(同0.57%)を上限に、23日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNET-3)で取得する。

■川崎地質 <4673>  2,290円 (+90円、+4.1%)

川崎地質 <4673> [JQ]が大幅続伸。22日の取引終了後、洋上風力発電事業の海底地質調査でウインドパル(東京都港区)と営業協力を締結したと発表しており、これが好材料視された。今回の営業協力は、日本国内外における洋上風力発電向けの地質にかかる業務全般の拡大を図るのが狙い。川崎地質の地質調査及び地質構造解析技術とウインドパルの基本設計及び海底CPT(コーン貫入試験)調査技術を組み合わせることで、最適なソリューションをワンストップで提供可能になるとしている。

■レノバ <9519>  3,315円 (+115円、+3.6%)

レノバ <9519> 、エフオン <9514> 、イーレックス <9517> など新エネルギー関連株が総じて買いを集める展開となった。世界的に脱炭素社会に向けた取り組みが進むなか、1月に発足したバイデン米政権もカーボンフリーに積極的な姿勢を打ち出しており、日本でもこの動きに後れをとらないように政府の打ち出す政策にもスピードが求められる状況にある。既に2050年に温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする計画を掲げているが、更に期間設定を短くした2030年までの削減目標を新たに策定する方針にあることが伝えられている。6月には脱炭素が主要議題となるG7サミットが計画されており、それをメルクマールとした迅速な対応が求められる。具体的な目標値設定に向け月内にも有識者会議を立ち上げることも報じられており、太陽光発電などをはじめ再生可能エネルギー分野周辺でビジネスを展開する銘柄群にマーケットの注目が集まりやすくなっている。

■レントラクス <6045>  614円 (+21円、+3.5%)

インターネットネット成果報酬型広告サービスを展開するレントラックス <6045> [東証M]が大幅に3日続伸。同社は22日取引終了後に、2月度の売上高(連結ベース)が前年同月比52.4%増の11億7800万円になったと発表しており、これが好感されたようだ。前月の10億6400万円からは10.7%の増加。成果報酬型広告サービス事業でのパートナーサイト運営者数は3万5672人で、前月比360人の増加となった。

■ロングライフ <4355>  300円 (+10円、+3.5%)

ロングライフホールディング <4355> [JQ]が大幅高。22日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を13万5000株(発行済み株数の1.30%)、または4000万円としており、取得期間は21年4月1日から22年3月31日まで。資本効率の向上を通じた株主への利益還元と、経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を可能にするためという。

■中発條 <5992>  4,050円 (+130円、+3.3%)

中央発條 <5992> が4日続伸。23日の午前中、20年12月9日に発売されたトヨタ自動車 <7203>燃料電池車(FCV)新型「MIRAI」向けに、同社の「サスペンション用ばね」及び「水素タンク固定用ばね」が採用されたと発表しており、これが好材料視された。「サスペンション用ばね」は環境重視のFCVでありながらも高い操縦安定性と乗り心地を実現するための部品で、一方の「水素タンク固定用ばね」は、高圧水素タンクと車体との締結帯のジョイント部に使用される製品。中発条では、FCVの基幹部品を担うことで、低炭素社会の実現に貢献するとしている。

■ウェルビー <6556>  1,536円 (+28円、+1.9%)

ウェルビー <6556> が3日ぶりに反発。22日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を78億3800万円から81億5400万円(前期比18.6%増)へ、営業利益を19億5200万円から20億3700万円(同15.9%増)へ、純利益を14億1000万円から14億9400万円(同27.3%増)へ上方修正し、あわせて10円30銭を予定していた期末配当を11円30銭にすると発表したことが好感された。新型コロナウイルスの影響による利用者数の減少を見込んでいたものの、各種政策の効果などで、年間を通じて高水準の利用者数を維持できたことが要因としている。なお、年間配当は16円となり、前期実績に対しては7円20銭の増配になる予定だ。同時に、21年3月末時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、これも好材料視された。毎年3月31日時点で1単元(100株)以上を保有する株主に対して、ハビーアカデミーオンライン教室1万5000円相当の入会金無料券及びハビーアカデミーオンライン教室3万円相当の受講料無料券を贈呈するとしている。

■愛知鋼 <5482>  3,675円 (+65円、+1.8%)

愛知製鋼 <5482> が3日続伸。23日午前11時ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2015億円から2035億円(前期比16.0%減)へ、営業利益を15億円から30億円(同78.4%減)へ、純利益を10億円から25億円(同70.7%減)へ上方修正し、あわせて15円を予定していた期末配当予想を35円に引き上げたことが好感された。鉄スクラップ価格が想定を下回る価格で推移していることに加えて、売り上げ数量が増加していることが要因としている。

■稀元素 <4082>  1,276円 (+13円、+1.0%)

第一稀元素化学工業 <4082> が続伸、全体指数とは無縁の力強い上昇トレンドを形成。23日は1300円台に乗せ、今月16日につけた昨年来高値1285円を上抜き新高値に買われた。時価は2018年10月以来、約2年5ヵ月ぶりの高値圏にある。世界的な脱炭素に向けた取り組みが加速し、バイデン米政権では近く3兆ドル規模の巨額の経済対策を提示する計画にあることが複数の米メディアを通じて伝えられているが、そこでは電気自動車(EV)シフトに対応した充電設備拡充など環境インフラ整備が主眼とみられている。同社は自動車排ガス触媒材でニッチトップの実力を持つ電材向けジルコニウム化合剤の大手だが、燃料電池材料やEV向け2次電池材などにも展開しており、今後の活躍に期待した買いを継続的に呼び込んでいる。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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