前週末26日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年3月29日 5時20分

■GMOメディ <6180>  1,780円 (+300円、+20.3%) ストップ高

GMOメディア <6180> [東証M]がストップ高。25日の取引終了後、 ブロックチェーンを活用したスマートコントラクト技術に関連する特許を取得したと発表しており、これが材料視されたようだ。今回取得した特許は、ブロックチェーン上で自動的に契約や手続きを実行するスマートコントラクト技術を用いた取り引き時の報酬の支払いにおいて、暗号資産以外のポイントやマイルなどで行うことを可能とするもの。同社では今後、自社のポイントサービスやアフィリエイトサービスでの同技術の活用を検討していくとしている。

■オプトエレ <6664>  673円 (+100円、+17.5%) ストップ高

オプトエレクトロニクス <6664> [JQ]がストップ高。同社は25日取引終了後に、21年11月期第1四半期(20年12月-21年2月)の連結決算を発表。営業損益が2億9500万円の黒字(前年同期は2億4100万円の赤字)に浮上したことが好感されたようだ。売上高は前年同期比37.3%増の23億4900万円で着地した。国内は新型コロナウイルスの影響で減収となったが、米国では2次元ハンディースキャナー「L-22X」が新型コロナなどの検査装置の付属機器として採用されたことなどから増収を確保。欧州やアジア地域の売り上げも堅調に推移した。なお、通期業績予想は売上高77億円(前期比17.6%増)、営業損益4億1300万円の黒字(前期は3億800万円の赤字)とする従来見通しを据え置いている。

■アクセル <6730>  1,003円 (+136円、+15.7%)

東証1部の上昇率トップ。アクセル <6730> が続急騰。25日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を83億円から90億円(前期比2.9%減)へ、営業利益を1億8000万円から5億1500万円(同31.0%増)へ、純利益を2億5000万円から5億8600万円(同25.2%増)へ上方修正して減益予想から一転して増益予想とするとともに、あわせて11円を予定していた期末一括配当を27円に引き上げると発表したことが好感された。パチンコ・パチスロ機向けグラフィックスLSIの販売は約40万個と計画を下回る見通しだが、顧客の旺盛な需要によりメモリモジュール製品が計画を大幅に上回る見通しであることが要因。また、全般的な経費の削減や研究開発費の支出時期の一部見直しなども寄与する。

■フリー <4478>  9,430円 (+1,180円、+14.3%)

フリー <4478> [東証M]が急反騰。22日に発表された海外公募と売り出しの発行・売出価格は前日25日取引終了後に8002円で決まった。同価格のディスカウント率は25日終値に比べ3.01%だった。前日まで海外公募・売り出しの価格決定を意識したショート(売り)が膨らんでいたとみられており、同価格の決定で26日は売り方の買い戻しが流入した様子だ。受渡日は4月7日となる。

■エフテック <7212>  788円 (+85円、+12.1%)

東証1部の上昇率4位。エフテック <7212> が続急伸。25日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1840億円から1930億円(前期比11.8%減)へ、営業利益を24億円から36億円(同11.9%減)へ上方修正したことが好感された。上期までは新型コロナウィルス感染症の拡大の影響を受けたものの、第3四半期以降、新型コロナウイルス感染症の影響から早期に回復した中国の増産や、経費の全般的見直しによる削減、為替影響などにより計画を上回る見通し。なお最終損益は、持ち分法投資利益の減少や法人税などの増加により8億円の赤字から9億円の赤字(前期3億2800万円の黒字)と下方修正した。同時に、未定としていた期末配当を8円にすると発表した。年間配当は8円となり、前期実績に対しては12円の減配になる予定だ。

■不二ラテ <5199>  3,220円 (+332円、+11.5%)

不二ラテックス <5199> [JQ]が続急騰。26日午後2時30分ごろ、21年3月期の連結営業利益予想について、1億5700万円から2億3000万円(前期比6.6倍)へ上方修正すると発表しており、これが好感されたようだ。同社では、新型コロナウイルス感染症の拡大により一定の影響を受けたが、第4四半期の受注環境の好転などを踏まえ、業績予想を上方修正したという。また、精密機器事業では国内外の取引先の業況回復を受け、今後も販売は好調に推移する見通しとしている。あわせて、通期配当予想の上方修正も発表しており、期末一括配当を30円から50円(前期実績30円)に増額するとした。

■HPCシス <6597>  3,430円 (+305円、+9.8%)

HPCシステムズ <6597> [東証M]が急伸。科学技術用の高性能計算システムを開発し、ビッグデータ人工知能(AI)分野で活躍余地の大きさが改めて注目されている。北海道大学とは量子化学計算によって化学反応の経路を自動探索するAFIR法のプログラムライセンスに関する契約を締結しており、ここ米国と中国の間でも開発競争が先鋭化している量子コンピューター分野で先駆する数少ない企業としてマーケットの注目が集まり始めた。

■スパンクリト <5277>  362円 (+28円、+8.4%) 一時ストップ高

スパンクリートコーポレーション <5277> [JQ]が続急伸、一時ストップ高。同社は25日、東急建設 <1720> とプレキャストコンクリート製品(プレキャスト製品)の製造・販売を行う合弁会社を4月にも設立すると発表。両社は2017年9月に関東圏でのプレキャスト製品の製造・供給に関して協議を開始し、18年10月からスパンクリトの岩瀬工場(茨城県桜川市)敷地内で東急建設向け同製品のトライアル生産を開始。こうした経緯を踏まえ、同製品の製造・販売で両社の強みを生かすことを目的に合弁会社設立に至ったという。なお、合弁会社の出資比率はスパンクリトが60%、東急建設が40%となる予定だとしている。

■新日本科学 <2395>  701円 (+54円、+8.4%)

新日本科学 <2395> が続急伸。26日午後0時30分ごろ、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を18億円から24億5000万円(前期比10.0%増)へ、純利益を18億円から33億円(同29.4%増)へ上方修正し、あわせて5円を予定していた期末一括配当予想を20円に引き上げたことが好感された。売上高は従来予想の148億800万円(同1.7%増)を据え置いたものの、前臨床事業及び持ち分法適用関連会社で業務効率化と経費節減が効果的に実行できたことに加えて、稼働率が想定を上回ったことにより利益率が改善した。また、18年9月に米国前臨床事業を譲渡した際の契約により、追加支払い額を受領することになり、特別利益約12億円を計上することも寄与する。

■ツムラ <4540>  4,185円 (+320円、+8.3%)

ツムラ <4540> が大幅高で4日ぶりに急反発、昨年来高値を更新した。SMBC日興証券が25日付で、投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を3400円から5400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、従来の同証券予想には中国事業の価値を織り込んでいなかったが、同事業が収益貢献し始めていることから、この価値を織り込んだという。また、生薬プラットフォーム事業の価値、中国企業買収による中成薬事業の拡大、中薬複合製剤市場への参入などで中国事業の収益拡大が進めば、株式市場での期待が再度集まる可能性があるとしている。

■田岡化 <4113>  13,180円 (+820円、+6.6%)

田岡化学工業 <4113> [東証2]が急反発。25日の取引終了後、21年3月期の期末配当予想について、従来予想の70円から90円へ引き上げると発表しており、これが好感された。年間配当は160円となり、前期実績に対しては40円の増配になる予定だ。

■メディアドゥ <3678>  6,540円 (+400円、+6.5%)

メディアドゥ <3678> が急反発。25日の取引終了後、出版取次大手のトーハン(東京都新宿区)と資本・業務提携すると発表しており、これが好感された。トーハンを割当先とする48万9649株の第三者割当増資(払込期日4月12日)を実施する予定で、調達資金約29億2900万円については、トーハンの自社株391万7192株(発行済株数の5.56%)の割り当てを受けるための取得費用に当てられる予定。提携により、出版業界向けのデジタルトランスフォーメーション推進や電子書籍の販売を含む書籍流通業界のデジタルトランスフォーメーション、電子図書館事業に関する事業協力などを共同で進めるとしている。同時に、RIZAPグループ <2928> [札証A]傘下の日本文芸社の全株式を3月30日付で取得し、子会社化すると発表した。取得価額は15億1500万円としている。

■JCRファ <4552>  3,565円 (+185円、+5.5%)

JCRファーマ <4552> が大幅高で4日続伸。遺伝子組み換え技術の蓄積が強みとなっており、天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」や間葉系幹細胞を使った細胞医薬品「テムセル」などが収益を牽引、希少疾患のバイオ創薬への取り組みでも先駆する。製薬会社と創薬ベンチャーの両面を併せ持っていることで収益基盤も安定し、他のバイオベンチャーとは一線を画す。同社は25日取引終了後、21年3月期業績予想の修正を発表、契約金収入が会社側の従来想定を上回ったことから営業利益段階で従来予想の60億円から90億円(前期比2.8倍)に大幅増額しており、これを評価する買いを呼び込んだ。

※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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