話題株ピックアップ【昼刊】:レノバ、西松屋チェ、トヨタ

注目
2021年3月31日 11時40分

■レノバ <9519>  3,645円  +245 円 (+7.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位

レノバ<9519>、ウエストホールディングス<1407>、エヌ・ピー・シー<6255>など太陽光発電関連株は全体軟調相場の中で揃って強調展開をみせている。バイデン米政権では脱炭素に前向きに取り組む姿勢を前面に押し出しており、4月22日に主要排出国を集めた気候変動サミットを開催する見通し。これに先立って、菅首相は4月前半に訪米し、バイデン大統領との首脳会談に臨むが、そこで脱炭素への取り組み方針を説明するとみられている。株式市場でも太陽光発電を中心とする再生可能エネルギー関連株への注目度合いが再び高まりつつある。

■西松屋チェーン <7545>  1,673円  +74 円 (+4.6%)  11:30現在

西松屋チェーン<7545>が急反発している。30日の取引終了後、22年2月期単独業績予想を発表しており、売上高1700億円(前期比6.6%増)、営業利益137億円(同13.3%増)、純利益91億4300万円(同10.5%増)を見込むとしたことが好感されている。今期はスクラップやリプレースにより、収益性の改善を図りながら全国各地に標準化された店舗を積極的に出店するほか、自社ECサイトの構築に取り組み売り上げ拡大を目指す。商品面については、PB商品の開発を進めて手ごろな価格と品揃えで差別化や競争力の向上を図り、仕入れ計画とシーズンごとの在庫管理を通じて、売上総利益の確保に努めるとしている。なお、21年2月期の業績は、売上高1594億1800万円(前の期比11.5%増)、営業利益120億9400万円(同6.3倍)、純利益82億7600万円(同7.7倍)だった。同時に、上限を164万6000株(発行済み株数の2.65%)、または20億円とする自社株買いを発表しており、これも好材料視されている。取得期間は4月1日から6月30日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実行及び株主への利益還元を目的としている。

■トヨタ自動車 <7203>  8,610円  +248 円 (+3.0%)  11:30現在

トヨタ自動車<7203>は反発。米長期金利上昇が顕著となるなか、日米金利差拡大思惑から外国為替市場でドルが買われ、1ドル=110円台に入るなどドル円相場は約1年ぶりの円安水準に傾いている。これは為替感応度の高い自動車セクターにとって輸出採算改善への期待につながり、株価に追い風となっている。しかし一方では、車載マイコンの大手ルネサスエレクトロニクス<6723>の工場火災に伴う出荷の回復が夏ごろまでかかる見通しとなったことで、自動車生産への影響も長期化するとの見方が重荷となっている。

■ソニー <6758>  11,820円  +325 円 (+2.8%)  11:30現在

ソニー<6758>が全体地合い悪のなかで強さを発揮、一時390円高に買われる展開となった。21年3月期業績はコロナ禍にあってトップライン、利益ともに伸びる見通しにあり、営業利益は前期比2ケタ伸長を見込んでいる。業態からはグロース株に位置しているが、市場ではPER が13倍前後と割安でハイテクセクターの中でも買いやすさを指摘する声が強い。また、世界的な電気自動車(EV)シフトの動きが強まるなか、試作モデルのEVが既に公道実験に漕ぎつけていることで、業態を超えた成長思惑が機関投資家などの買いを誘導しているもようだ。

■日本製鉄 <5401>  1,886.5円  +5.5 円 (+0.3%)  11:30現在

日本製鉄<5401>をはじめ鉄鋼株は全般軟調地合いに抗して買いが集まっている。業種別騰落率でも値上がり率は東証1部33業種中で第4位にランクイン。世界的な景気回復期待に加え、米国ではバイデン政権下で巨額の経済投資が実施される予定で、既に成立した1兆9000億ドルの景気刺激策に加え、新たにインフラ投資などを中心に3兆ドル規模を投じることが報じられている。景気敏感セクターの鉄鋼株にとっては追い風が意識される局面にある。また、鉄鋼業界は世界的に進む脱炭素の流れに乗り遅れないように積極的な対応をみせており、日本製鉄は2030年までに国内に大型電炉を実用化させる方針で、脱炭素に向けた取り組みを積極化することが伝わっている。ESG投資の観点からも国内外機関投資家の買いが入りやすくなっている。

■三菱UFJ <8306>  591.3円  -24.2 円 (-3.9%)  11:30現在  東証1部 下落率8位

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が売りに押される展開。米長期金利が再び上昇傾向にあり、前日に米10年債利回りは一時1.77%まで上昇する場面があった。これを背景に米国株市場ではゴールドマン・サックスやシティグループなどが2%近い上昇をみせるなど大手金融株が買われている。東京市場でもメガバンクは米国事業における運用利ザヤの拡大期待が株価にプラス材料となるが、三菱UFJは前日に欧州子会社で米国顧客との取引に関し損失が発生した可能性があることを発表しており、これが売りを誘発する材料となった。国内大手金融機関は、米投資会社アルケゴス・キャピタルに絡む影響も警戒されており、米長期金利の上昇がこれまで通り素直に株高材料に反映されにくい局面となっている。

■イオンモール <8905>  1,938円  -79 円 (-3.9%)  11:30現在  東証1部 下落率9位

イオンモール<8905>は冴えない。30日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、営業利益が300億円から343億円(前の期比43.6%減)へ、最終損益が40億円の赤字から19億円の赤字(前の期342億3900万円の黒字)へ上振れて着地したようだと発表したが、目先の材料出尽くし感か強まっているようだ。第4四半期に入り、国内一部地域で緊急事態宣言の再発出の影響があり、一時的に専門店売り上げが落ち込んだものの、年間を通じて国内外の専門店売り上げは改善基調で推移したことから、売上高は2800億円(前の期比13.6%減)の従来見通しを据え置いた。ただ、コスト削減効果により利益は前回予想を上振れた。

■Welby <4438>  1,433円  +288 円 (+25.2%)  11:30現在

Welby<4438>は商いを膨らませ大幅続伸。スズケン<9987>が30日の取引終了後、Welbyが開発した「新型コロナワクチン接種前後の症状管理・共有PHRプラットフォーム」を医療機関や自治体向けに共同で展開することを発表しており、これが材料視されているようだ。同プラットフォームは、Welbyが既に提供しているPHRプラットフォームを基盤に開発を行ったもので、新型コロナワクチン接種前後の症状や体調変化の記録や管理が容易に実施できる製品。Welbyでは、自社サービスを利用する2万600軒を超える全国の医療機関や市民・患者が同プラットフォームを利用できるといい、今後スズケンをはじめ、製薬企業や電子カルテメーカーなどのパートナーと共同で全国の医療機関や自治体への普及を推進するとしている。

■ヤマシタHD <9265>  2,195円  +400 円 (+22.3%) ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率トップ

ヤマシタヘルスケアホールディングス<9265>がストップ高。30日の取引終了後、21年5月期の連結業績予想について、売上高を631億800万円から653億600万円(前期比1.0%増)へ、営業利益を5億2400万円から7億3100万円(同30.4%増)へ、純利益を3億4500万円から5億600万円(同10.3%増)へ上方修正し、あわせて41円を予定していた期末配当一括予想を68円に引き上げると発表したことが好感されている。期後半に入り、医療機器備品や低侵襲治療機器などの主力商品分野の売り上げが想定以上に回復したことに加え、空間除菌機器など感染対策機材や各種検査機器などコロナ対策関連商品に対する医療機関の需要増加に対し、ある一定の対応ができたことが要因としている。なお、第3四半期累計(20年6月~21年2月)決算は、売上高497億8300万円(前年同期比3.8%増)、営業利益6億7600万円(同48.6%増)、純利益4億9600万円(同24.7%増)だった。

■山田債権 <4351>  656円  +100 円 (+18.0%) ストップ高買い気配   11:30現在

山田債権回収管理総合事務所<4351>はストップ高の656円水準でカイ気配となっている。30日の取引終了後に株主優待制度を拡充すると発表しており、これが好感されている。現行制度では毎年12月31日時点で100株以上を保有する株主に一律で1000円分のクオカードを贈呈しているが、新制度では6月30日及び12月31日に100株以上保有する株主に対してクオカード1000円分を贈呈する。なお、新制度は21年6月30日から適用するとしている。

■アルテック <9972>  355円  +30 円 (+9.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位

アルテック<9972>が急騰。30日の取引終了後、上限5000万円、20万株(発行済み株式数の1.32%)の自社株買いを実施すると発表した。取得期間は4月1日から5月31日まで。また、同時に公表した第1四半期(20年12月~21年2月)連結決算は、売上高が前年同期比13.4%増の28億3600万円、営業損益は9300万円の黒字(前年同期は9400万円の赤字)となった。

■バイク王&カンパニー <3377>  598円  +43 円 (+7.8%)  11:30現在

バイク王&カンパニー<3377>が急伸、昨年来高値を更新している。30日の取引終了後、21年11月期の単独業績予想について、売上高を230億円から235億円(前期比5.2%増)へ、営業利益を8億円から10億円(同41.4%増)へ、純利益を6億2000万円から7億7000万円(同29.6%増)へ上方修正したことが好感されている。上期において、バイクの仕入れで前期同様に高市場価値車両の確保を継続していることに加えて、バイクの販売が好調に推移していることが要因。またホールセールも、高市場価値車両の確保が奏功し好調に推移しているという。

■ジェネレーションパス <3195>  563円  +38 円 (+7.2%)  11:30現在

ジェネレーションパス<3195>が反発。30日の取引終了後、水産物の流通・販売を手掛ける羽田市場(東京都大田区)と業務提携すると発表しており、これが好感されているようだ。同社では、羽田市場の生鮮品仕入ルートや物流網を活用するとともに、自社の得意領域である複数のEC店舗展開によるマーケティング情報の集積を通した購買データの分析を進めるなど、両社の強みを生かした各種施策を実行するという。今後、生鮮食品分野におけるEC事業の更なる拡大を目指すとしている。

■セラク <6199>  1,938円  +106 円 (+5.8%)  11:30現在

セラク<6199>は大幅反発している。30日の取引終了後、NTTデータ<9613>と協業し、セールスフォース導入企業に対する定着化支援を起点としたビジネス変革支援サービスを立ち上げ、4月1日に提供を開始すると発表しており、これが材料視されている。今回両社が立ち上げたサービスでは、NTTデータは顧客企業のニーズやセールスフォース製品の特徴を踏まえ、定着化フェーズを起点としたビジネス変革を実現するサービスを展開。セラクはNTTデータと連携し、サービスを利用しようとする企業に対し、オンサイト(常駐)型を中心とした活用支援を提供するとともに、定着化アセスメントプログラムの提供、セールスフォース管理者支援サービスなどを提供するという。

■FFRIセキュリティ <3692>  2,170円  +116 円 (+5.7%)  11:30現在

FFRIセキュリティ<3692>が3日ぶり急反発に転じたほか、デジタル・インフォメーション・テクノロジー<3916>が大幅高で6連騰とサイバーセキュリティー関連株の一角に投資資金が向かっている。ランサムウェアを使ったハッキングが昨年は3倍に急拡大したことが伝えられるなど、サイバー犯罪の急増が改めて懸念されている。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が推進されるなか、サイバーセキュリティーに対する意識も高まりをみせており、標的型攻撃に特化したソフトを自社開発しているFFRIや金融向けで実績の高いDITなどに物色資金が集まっている。

●ストップ高銘柄

ヤマシタHD <9265>  2,195円  +400 円 (+22.3%) ストップ高   11:30現在

など、2銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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