話題株ピックアップ【夕刊】(1):レノバ、BASE、トヨタ

注目
2021年3月31日 15時15分

■レノバ <9519>  3,725円  +325 円 (+9.6%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

レノバ<9519>、ウエストホールディングス<1407>、エヌ・ピー・シー<6255>など太陽光発電関連株は全体軟調相場の中で揃って強調展開をみせている。バイデン米政権では脱炭素に前向きに取り組む姿勢を前面に押し出しており、4月22日に主要排出国を集めた気候変動サミットを開催する見通し。これに先立って、菅首相は4月前半に訪米し、バイデン大統領との首脳会談に臨むが、そこで脱炭素への取り組み方針を説明するとみられている。株式市場でも太陽光発電を中心とする再生可能エネルギー関連株への注目度合いが再び高まりつつある。

■新日本電工 <5563>  345円  +18 円 (+5.5%)  本日終値

新日本電工<5563>は地合い悪に抗して5連騰と上げ足加速、2018年5月以来約2年10カ月ぶりの高値圏に浮上した。日本製鉄系の合金鉄大手で、ここ急速に株価水準を切り上げているものの、PBR0.9倍と依然として解散価値を下回っており割高感がない。機能材料事業では蓄積された冶金・粉体技術を強みとして、高機能かつハイクオリティーの製品を提供。世界的な電動車シフトの動きが加速するなか、ハイブリッド車(HV)用水素急増合金や電気自動車(EV)用リチウムイオン電池正極材などのOEM生産を手掛けていることが評価材料となっている。

■BASE <4477>  1,593円  +70 円 (+4.6%)  本日終値

BASE<4477>が大幅反発。30日の取引終了後、ネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」が、拡張機能として「グーグル商品連携App」の提供を開始したと発表しており、これが好感された。同機能により「BASE」加盟店は、ショップと商品の情報を登録して、ショッピング広告やその他のグーグルサービスの利用が可能になるツール「Google Merchant Center」に商品情報を連携させ、グーグルショッピング広告への掲載を行うことが可能になる。商品の認知拡大や販売促進につながることが期待されているようだ。

■ソースネクスト <4344>  365円  +16 円 (+4.6%)  本日終値

ソースネクスト<4344>が続伸。きょう午後1時ごろ、AI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)S」が、多言語対応のサポートや技術の普及・啓発などのツールとして総務省に採用されたと発表しており、これが好感されたようだ。なお、同件が22年3月期業績に与える影響は現時点では軽微としている。

■西松屋チェーン <7545>  1,672円  +73 円 (+4.6%)  本日終値

西松屋チェーン<7545>が急反発。30日の取引終了後、22年2月期単独業績予想を発表しており、売上高1700億円(前期比6.6%増)、営業利益137億円(同13.3%増)、純利益91億4300万円(同10.5%増)を見込むとしたことが好感された。今期はスクラップやリプレースにより、収益性の改善を図りながら全国各地に標準化された店舗を積極的に出店するほか、自社ECサイトの構築に取り組み売り上げ拡大を目指す。商品面については、PB商品の開発を進めて手ごろな価格と品揃えで差別化や競争力の向上を図り、仕入れ計画とシーズンごとの在庫管理を通じて、売上総利益の確保に努めるとしている。なお、21年2月期の業績は、売上高1594億1800万円(前の期比11.5%増)、営業利益120億9400万円(同6.3倍)、純利益82億7600万円(同7.7倍)だった。同時に、上限を164万6000株(発行済み株数の2.65%)、または20億円とする自社株買いを発表しており、これも好材料視されている。取得期間は4月1日から6月30日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実行及び株主への利益還元を目的としている。

■トヨタ自動車 <7203>  8,616円  +254 円 (+3.0%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>は反発。米長期金利上昇が顕著となるなか、日米金利差拡大思惑から外国為替市場でドルが買われ、1ドル=110円台に入るなどドル円相場は約1年ぶりの円安水準に傾いている。これは為替感応度の高い自動車セクターにとって輸出採算改善への期待につながり、株価に追い風となっている。しかし一方では、車載マイコンの大手ルネサスエレクトロニクス<6723>の工場火災に伴う出荷の回復が夏ごろまでかかる見通しとなったことで、自動車生産への影響も長期化するとの見方が重荷となっている。

■CYBERDYNE <7779>  639円  +18 円 (+2.9%)  本日終値

CYBERDYNE<7779>が続伸。30日の取引終了後、HAL単関節タイプがタイ国食品医療品承認局(タイFDA)の医療機器の承認を取得したと発表しており、これが好感された。HAL単関節タイプは、筋力低下や麻痺などにより上肢や下肢などの運動機能が低下した患者が対象。二輪車が普及しバイク事故の多い東南アジアでは、特に上肢の機能回復においてサイバニクス治療に対する単関節タイプのニーズが高いとしている。なお、今回のHAL単関節タイプの医療機器登録は、昨年4月のHAL下肢タイプに続くタイFDAの医療機器承認となり、東南アジアではマレーシアに続いて2カ国目となる。

■ソフトバンクグループ <9984>  9,330円  +158 円 (+1.7%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が続伸。同社株は今月17日から25日にかけて7日続落でこの間に株価水準を1500円以上も切り下げたが、その売りが一巡したほか、空売り筋の買い戻しも観測されているもよう。3月下旬の急落について市場関係者の話では「自社株買いの凍結期間であったということが影響しているのではないか。それが3月末までであり、4月からはその足かせが外れるとの見方が、直近の戻り足に反映されている」(ネット証券アナリスト)という。ただ、上値の重さも意識されている。同社は米ハイテク株への投資を行っており、ナスダック総合指数との株価連動性が高いことでも知られるが、「(運用金額が大きいことで)一部ではソフトバンクの株取引に関係してSECが動いているという観測もあり、目先注意が必要というムードも漂っている」(同)という指摘もあった。

■フィードフォース <7068>  1,195円  +15 円 (+1.3%)  本日終値

フィードフォース<7068>が続伸。午前11時ごろに発表した第3四半期累計(20年6月~21年2月)連結決算が、売上高18億5900万円(前年同期比2.0倍)、営業利益5億9800万円(同2.7倍)、純利益3億1200万円(同5.2倍)と大幅な増収増益となったことが好感された。DX事業展開に向けて人件費・研究開発費が増加したものの、EC・デジタルコンテンツ関連業態においてインターネット広告の需要が高まっていることを受けてプロフェッショナルサービス事業が好調だったことが牽引役となった。また、新規顧客の獲得が順調に推移したSaaS事業も大きく伸長した。なお、21年5月期通期業績予想は、売上高25億6100万円(前期比67.8%増)、営業利益8億3900万円(同2.0倍)、純利益4億7300万円(同2.9倍)の従来見通しを据え置いている。

■イビデン <4062>  5,090円  +60 円 (+1.2%)  本日終値

イビデン<4062>が4日ぶりに反発。岩井コスモ証券は30日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は6000円とした。5Gとデジタルトランスフォーメーション(DX)の普及によりICパッケージ基板が絶好調で、半導体スーパーサイクルの恩恵を享受していることを評価。また、売上高の4分の1を占める大手顧客の米インテルが大型投資を決定し、受託製造会社(ファウンドリー)事業に参入を決めたこともプラス材料とみている。同社は2月に21年3月期連結営業利益を270億円から355億円(前期比80%増)に増額修正したが、同証券では380億円への一段の上振れを予想。22年3月期の同利益は480億円を見込んでいる。

⇒⇒『株探』では、最高10万円が当たる!「個人投資家大調査-2021」を実施しています。(締め切りは3月31日20時)

⇒⇒アンケートにご回答いただいた方から、抽選で「QUOカード」を1名の方に10万円分、2名の方に5万円分、30名の方に5000円分を差し上げます。

⇒⇒アンケートのご回答はこちらからお願いします。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.