話題株ピックアップ【夕刊】(1):ソニーG、インソース、日東電

注目
2021年4月2日 15時13分

■セルソース <4880>  13,690円  +1,420 円 (+11.6%)  本日終値

セルソース<4880>が3連騰。1日の取引終了後、富士製薬<4554>と不妊治療領域で事業提携すると発表しており、これを好感する買いが入った。同社は主に変形性膝関節症やスポーツ外傷の治療などの整形外科領域で血液由来加工受託サービスを提供していたが、20年に産婦人科領域に参入し、不妊治療を目的とした同サービスの提供を開始した。今回の提携を通じ、富士製薬が同社の血液由来加工受託サービスについて販売支援を行うという。

■北越コーポレーション <3865>  558円  +44 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

北越コーポレーション<3865>は急反発。香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが1日付で関東財務局に大量保有報告書を提出したことが明らかになった。報告書によると、オアシスの同社株式保有比率は5.28%となり、新たに5%を超えたことが判明した。保有目的はポートフォリオ投資および重要提案行為とし、株主価値を守るため重要提案行為を行うことがあると記載されており、これを受けて思惑的な買いが入ったようだ。なお、報告義務発生日は3月25日としている。

■インソース <6200>  2,440円  +157 円 (+6.9%)  本日終値

インソース<6200>が高い。同社はきょう、子会社のインソースデジタルアカデミーが東京都職員のICT職専門研修(基礎)実施委託を落札したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。経済産業省によると、人工知能(AI)及びIT人材の需給ギャップは2025年に約36万4000人、30年には約44万9000人に達すると予想され、組織のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を担う人材の採用・育成が求められている。こうしたなか、同社グループは官公庁のデジタル化支援の研修を開発し、提供している。

■平和堂 <8276>  2,342円  +147 円 (+6.7%)  本日終値

平和堂<8276>が後場急伸。きょう午後2時頃に、21年2月期通期の連結決算を発表。営業収益は前の期比1.3%増の4393億2600万円(従来予想は4340億円)、営業利益は同34.2%増の140億3700万円(従来予想は124億円)と上振れ着地した。巣ごもり消費が追い風となったほか、販売促進の見直しや生産性改善による人件費抑制などが寄与した。こうした状況を踏まえ、期末配当を従来計画比3円増額の21円(前の期は18円)にすると発表。中間配17円とあわせた年間配当は38円(前の期は35円)となる。また、22年2月期通期の連結業績予想は、営業収益が前期比1.3%増の4450億円、営業利益が同17.5%増の165億円と見込んでいる。

■三益半導体工業 <8155>  2,987円  +176 円 (+6.3%)  本日終値

三益半導体工業<8155>が大幅に3日続伸。岩井コスモ証券は1日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を3280円から3500円に引き上げた。シリコンウエハー研磨を手掛ける半導体事業部は今期に入り3四半期連続で前四半期比プラスとなるなど好調を持続。また、今期は低迷しているエンジニアリング事業部も足もとでパワー半導体製造用装置の引き合いが急増しており、来期は急回復が見込めるとみている。同証券では21年5月期の連結経常利益を前期比8%増の61億円(会社予想59億円)と予想し、22年5月期の同利益は今期推定比38%増の84億円と大幅増益を見込んでいる。

■ソニーグループ <6758>  12,200円  +550 円 (+4.7%)  本日終値

ソニーグループ<6758>が3連騰で1万2000円大台を回復。米ハイテク株高を追い風にここ上げ足を強めており、2月5日につけた年初来高値1万2545円も視界に入ってきた。売買代金もきょうはソフトバンクグループ<9984>などをしのぎ全上場企業のなかで断トツとなっている。米アップルのスマートフォンの販売好調などを背景に、今後も同社のイメージセンサーの需要獲得が進むことが期待されるほか、音楽や映画事業などコンテンツ分野の実力にも注目が集まっている。そうしたなか、2日に傘下のソニー・ミュージック・エンタテインメントがブラジルのメディア企業と独立系音楽レーベル「Som Livre」の全株式及び関連資産を取得するための確定契約を締結したことを発表、これが物色人気に拍車をかける形となっている。

■象印マホービン <7965>  2,089円  +93 円 (+4.7%)  本日終値

象印マホービン<7965>は大幅高で年初来高値を更新し新値街道に復帰した。同社が1日取引終了後に発表した21年11月期第1四半期(20年11月21日~21年2月20日)決算は営業利益が前年同期比29%増の36億4600万円と大幅な伸びを示しており、今上期計画の32億円を大きく超過した。巣ごもり消費需要の高まりを背景に調理家電の売り上げが好調で収益に反映される形となった。これを好感する買いを呼び込んだ。

■日東電工 <6988>  9,840円  +430 円 (+4.6%)  本日終値

日東電工<6988>が大幅高で3日ぶりに反発。SMBC日興証券が1日付で同社の投資判断を「3(弱気)」から「2(中立)」に引き上げ、目標株価を8600円から1万200円に増額しており、これが好材料視されたようだ。レポートでは、3月31日に公表された核酸医薬関連での投資加速により、ライフサイエンス事業の成長確度が高まったと指摘。また、年初来の円安進展や株価の伸び悩みにより、割高感は解消したとみている。

■ソフトバンクグループ <9984>  9,787円  +396 円 (+4.2%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は4連騰。3月下旬に全体相場の急落と歩調を合わせ大幅な調整を強いられたが、75日移動平均線をターニングポイントに今週に入り戻りに転じてきた。前日の米国株市場では米長期金利の上昇が一服したことを受け、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数が230ポイントあまりの続急伸となった。ソフトバンクは最近では米ハイテク株への投資に積極的で、ナスダック総合指数との株価連動性が高まっている。米国株市場ではバイデン政権のデジタルインフラ投資拡充への期待感から半導体などハイテクセクターへの買いが活発化しており、ソフトバンクにとってもポジティブ材料視されている。

■千代田化工建設 <6366>  495円  +20 円 (+4.2%)  本日終値

千代田化工建設<6366>が3日ぶりに大幅反発。SMBC日興証券が1日付で同社の投資判断を「2(中立)」を据え置き、目標株価を前回の170円から470円に増額しており、これを好材料視する買いが入った。カタールLNGの受注タイミングが旧予想より前倒しになったことで、同案件の利益貢献を22年3月期以降に織り込んだことに加え、21年3月期にある程度追加費用が発生したことを考慮し、23年3月期は追加費用の計上を織り込まない前提に変更した。これを踏まえ、同証券による21年3月期の営業利益予想を161億円から83億円へ下方修正する一方、22年3月期を48億円から125億円へ、23年3月期を10億円から152億円へそれぞれ上方修正している。

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