29500円処での底堅さが意識される【クロージング】

市況
2021年4月8日 16時10分

8日の日経平均は小反落。21.81円安の29708.98円(出来高概算11億3446万株)で取引を終えた。7日の米国市場は小動きとなり手掛かり材料に欠けるなか、朝方はやや売り先行で始まった。その後も断続的な売りが続いており、前場半ばには29516.42円まで下落幅を広げる場面も見られた。しかし、昨日同様、29500円処での底堅さが意識されるなかで押し目を拾う流れから下落幅を縮めており、大引け間際には一時上昇に転じている。結局は反落とはなったものの、底堅さはみられている。

東証1部の騰落銘柄数は値下がり数が1800を超えており、全体の8割超を占めている。セクターでは空運の下落率が3%を超えたほか、銀行、繊維、電力ガス、陸運、証券がさえない。一方で海運、その他製品、機械、精密機器がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテスト<6857>、ソニーG<6758>が軟調。半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、信越化<4063>、エムスリー<2413>、ファナック<6954>の上昇が日経平均を下支えする格好となった。

昨日のTOPIX優位の相場展開から一転、本日はTOPIX型のインデックス売りに押された格好となった。ローテーションというよりはリバランス中心とみられており、引き続きバリュー、グロースといったシフトは見極めづらいところである。とはいえ日経平均は29500円辺りが心理的な支持線として意識される一方で、5日線に上値を抑えられる状況であり、狭いレンジ取引となった。明日は週末要因から積極的な売買は引き続き手控えられやすいほか、オプションSQとなることから若干ながら需給に影響を与えよう。

また、ファーストリテは引け後に第2四半期決算を発表した。営業利益は前年同期比22.9%増の1679億円となり、コンセンサス(1700億円程度)であることからザプライズ感はなさそう。本日はショートカバーから大きく反発をみせているものの、明日の決算反応次第では日経平均の方向性に影響を与えそうである。中小型株については物色対象が定まりづらく、強いトレンド形成が続いる銘柄以外には資金流入は限られている。今後決算発表が本格化してくることにより、決算を手掛かりとした先回り的な動きも意識されてこよう。

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.