USEN-NEXT HOLDINGS--- 2Q増収・2ケタ増益、通期業績予想の大幅な上方修正を発表
USEN-NEXT HOLDINGS<9418>は8日、2021年8月期第2四半期(20年9月-21年2月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比6.2%増の1,012.07億円、営業利益が同35.0%増の80.21億円、経常利益が同49.5%増の76.32億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同80.0%増の43.73億円となった。
店舗サービス事業の売上高は前年同期比4.5%減の276.74億円、営業利益は同4.7%減の46.74億円となった。新型コロナウイルス感染急拡大に伴い、現に飲食店が必要とするニーズの把握とスピード感のあるサービスの提供に注力するとともに、同社グループのシナジーを生かしつつ、「USEN IoT PLATFORM」構想に基づきこれまでの音楽配信に加えて「Uレジ」や「Uペイ」などをセットセールス、店舗のIoT/DX化に向けた総合的な支援を行うことを目指した。また、顧客の関心が高い「非対面・非接触」「省人化」のテーマでは、「UレジTicket&Pay」や、配膳・運搬ロボット「Servi」の導入開始等、店舗における一連の接客の非接触化を実現し、省人化にも寄与している。
通信事業の売上高は前年同期比14.8%増の239.07億円、営業利益は同10.0%増の20.29億円となった。小規模事業者向けを中心としたブロードバンドインターネット回線販売代理の新規獲得活動が堅調に推移したこと、および、ワンショット型手数料獲得となる代理店事業からの転換を進めている自社で提供する光回線「USEN光plus」等の獲得も順調に推移したことにより、ランニング売上の拡大による収益の安定化へシフトを図っている。
業務用システム事業の売上高は前年同期比22.5%減の84.04億円、営業利益は同41.7%減の11.81億円となった。新型コロナウイルス感染拡大に伴い引き続きホテル市場は厳しい事業環境に置かれているものの、この第2四半期は4四半期ぶりに前四半期比で増収増益を達成。これまで自動精算機等の省人化・省力化を必要としていなかったホテル、ゴルフ場や店舗等においても、「非対面・非接触」というニーズの発生を受けて新たなビジネスチャンスであるととらえ、積極的なアプローチを行うとともに、スタイリッシュでコンパクトなテーブルトップ型KIOSKを新たにリリースし、これまで設置スペースに課題があったホテルや旅館、ゴルフ場へも導入が可能となった。更に、Afterコロナを見据え、宿泊施設向けに「非対面・非接触」で安全安心なホテルオペレーションを実現する公式アプリ作成サービスなどをリリースした。また、病院市場においては、マイナンバーカードを活用した医療保険のオンライン資格確認が2021年3月よりプレ運用が開始となり、資格確認に対応したカードリーダー「マイナタッチ」が推奨機器の1つに選定されたことから、今までアプローチができていなかったクリニック施設や小規模病院、歯科、調剤薬局等に積極的な提案・広報活動を行い、新たな市場の創造に取り組んだ。
コンテンツ配信事業の売上高は前年同期比39.8%増の288.06億円、営業利益は同873.8%増の32.09億円となった。映像配信サービスの市場が活性化する中、新型コロナウイルス感染拡大による「巣ごもり」需要の高まりも相まって、引き続き順調に契約者数を伸ばしている。
エネルギー事業の売上高は前年同期比8.9%減の139.63億円、営業利益は同429.8%増の2.11億円となった。高圧帯においては市場競争環境の激化と価格競争力が相対的に低下してきている状況にあるものの、グループのシナジーを生かした他商材とのコラボレーションにより、更に魅力的なサービスとして顧客へのエネルギーコスト削減価値を提供していくことに取り組んだ。
2021年8月期通期については、同日、連結業績予想を大幅に上方修正した。売上高が前期比5.6%増(前回予想比1.0%増)の2,040.00億円、営業利益が同42.4%増(同40.9%増)の155.00億円、経常利益が同43.7%増(同42.2%増)の145.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同52.8%増(同50.0%増)の75.00億円としている。
《ST》