来週の株式相場に向けて=IT・環境関連株など攻め直す

市況
2021年4月9日 17時52分

日経平均株価は、一時的に3万円に乗せながらも上値は重く2月高値(3万467円)を抜けない状態が続く。米国ではS&P500種指数が最高値に買われているが、日経平均株価がもたつく要因とは何か。アナリストからは「米国は新型コロナワクチンの接種が進むのに対し、日本は再び感染拡大が懸念される状態。また、米国では大型インフラ投資など大規模な経済対策が打ち出されているが、日本の場合、来期決算への不透明感が残る」との見方が出ている。

このため、4月下旬からの決算の結果を確かめないと積極的に上値は買い上がりにくい状況にある。ただ、この日発表された安川電機<6506>の決算内容は堅調だった。来週は12日に3月工作機械受注の発表もあり、安川電が牽引役になれば、機械株が見直されることもあり得る。また、足もとでは新型コロナへの警戒もあり、「物色の流れは再びIT関連株の見直しに向かっている」(国内証券)という。足もとでNEC<6701>や富士通<6702>が高値圏に浮上しているのは、その象徴的な流れだ。

来週からは、米国で四半期決算が始まり14日にはJPモルガン・チェース<JPM>や15日にシティグループ<C>といった金融企業の決算発表が予定されている。特に、15日のTSMC<TSM>の決算は半導体関連株の動向に大きな影響を与えそうだ。16日には日米首脳会談が予定されているが、22~23日に米国で「気候変動サミット」が開催されることもあり、イーレックス<9517>やエフオン<9514>など環境関連株も見直されそうだ。

来週は、国内では12日に高島屋<8233>、コーナン商事<7516>、13日に吉野家ホールディングス<9861>、14日に良品計画<7453>などが決算発表を行う。また、4月IPOでは13日に東証1部へ紀文食品<2933>、15日に東証マザーズにサイバートラスト<4498>が新規上場する。海外では、15日に米3月小売売上高、16日に中国1~3月期国内総生産(GDP)の発表が予定されている。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.