話題株ピックアップ【夕刊】(3):さいか屋、イワキポンプ、DIシステム

注目
2021年4月19日 15時27分

■さいか屋 <8254>  435円  +80 円 (+22.5%) ストップ高   本日終値

さいか屋<8254>がストップ高の435円に買われた。前週末16日の取引終了後、AFC-HDアムスライフサイエンス<2927>と資本・業務提携を行うと発表しており、これが好材料視された。AFC-HDを割当先として183万5000株の第三者割当増資を実施する予定で、現在の筆頭株主である浅山忠彦氏(AFC-HDに筆頭株主)の保有する株式と合わせて、さいか屋株式を248万5000株(議決権所有割合50.36%)を所有することになる。これにより、さいか屋はAFC-HDの連結子会社となる。なお、第三者割当増資による調達資金約4億8000万円は全額を運転資金に当てる予定だ。また業務提携では、さいか屋の顧客基盤の活用によるAFC-HD商材の販売や、AFC-HDのECインフラの活用・共有化並びに相互のコンテンツ販売、さいか屋リアル店舗を活用したテストマーケティングの実施や店舗の空きスペース活用などを行うとしている。

■イワキ <6237>  1,048円  +150 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

イワキポンプ<6237>がストップ高。前週末16日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について営業利益が13億3200万円から17億600万円(前の期比19.3%減)へ、純利益が15億3700万円から20億9100万円(同1.5%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。第3四半期までの業績で売上高が計画未達となったことから、売上高は282億8000万円から281億6200万円(同1.7%減)へ下振れた。ただ、第4四半期に半導体・液晶市場、表面処理装置市場を中心に、回復基調であった他市場でも第3四半期の売上高水準を上回る結果となり、増収効果による原価率の改善が寄与したほか、販管費の減少も貢献した。なお、13円を予定していた期末配当を21円にするとあわせて発表し、年間配当は29円(前の期30円50銭)となる。同時に、上限を27万株(発行済み株数の1.23%)、または2億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月14日から6月30日までで、資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするとともに、1株当たりの株主価値を高め、株主への利益還元を充実させることを目的としている。

■ディ・アイ・システム <4421>  1,100円  +150 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値

ディ・アイ・システム<4421>がストップ高。前週末16日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(20年10月~21年3月)連結業績について、営業利益が1億600万円から1億7000万円(前年同期比73.5%増)へ、純利益が7000万円から1億1400万円(同86.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は22億9800万円から22億5000万円(同4.8%増)へ下振れたものの、効率的にエンジニアの工数を稼働させることで、売上原価を削減することができたほか、全社的な人件費・経費の削減に努めたことが寄与した。

■DNAチップ研究所 <2397>  785円  +100 円 (+14.6%) ストップ高   本日終値

DNAチップ研究所<2397>がストップ高の785円に買われた。11時ごろの日本経済新聞電子版で、「8月にも、肺がん患者の遺伝子から最適な抗がん剤を選ぶ検査について医薬品医療機器総合機構(PMDA)に承認申請する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、患者の肺からがん組織を採取し、肺がんの検査に必要な5種類の遺伝子配列を同時に調べられる「次世代シーケンス」と呼ぶ技術を使って解析するという。1回で複数の遺伝子の変異をまとめて検査できるのが特徴で、どの抗がん剤が効果があるかを見極め、治療計画の策定に役立てるのが狙いという。22年の実用化を目指すとしていることから、中期成長へ寄与しそうだ。

■倉元製作所 <5216>  175円  +22 円 (+14.4%)  本日終値

倉元製作所<5216>が急伸し年初来高値を更新。16日の取引終了後、IoTクラウドプラットフォームを提供する中国ハンヂョウ・ツヤ・インフォメーション・テクノロジー社(杭州市)と戦略的提携契約を締結したと発表しており、これが好感された。今回の提携は、スマートライフマーケット(スマート医療、スマートヘルスケア、スマート家電製品など)で、効果的なソリューションの開発と発展モデルを検討し、スマートプラットフォームサービスの拡大を図ることが狙い。ハンヂョウ・ツヤ社がAIOT(AI+IoT)スマートソリューションを提供し、倉元がIoTスマート商品の充実、プロモーション及びマーケティング活動などを行うとしている。

■HPCシステムズ <6597>  3,365円  +407 円 (+13.8%)  本日終値

HPCシステムズ<6597>が大幅高に買われ、急速な切り返しをみせた。同社は科学技術用の高性能計算システムの開発で先駆し、ビッグデータや人工知能(AI)分野を深耕し商機を捉えている。前週末16日取引終了後、スーパーコンピュータ「富岳」を計算資源とするSaaSサイエンスクラウドの有償サービス実証を開始したことを発表、これが株価を強く刺激する形となった。株価は3月29日と4月6日の3600円台前半でダブルトップをつけ目先調整局面にあったが、売りが一巡したことで値ごろ感を意識した投資資金が流入した。

■セキド <9878>  1,932円  +233 円 (+13.7%)  本日終値

セキド<9878>が急騰し年初来高値を更新。この日、同社が販売している韓国のコスメブランド「メディヒール」の「3ミニッツマスク」3種類が、発売から2カ月で売り上げ数10万個を突破したと発表しており、これが好感された。「メディヒール」は、韓国のL&Pコスメティック社が皮膚科の臨床経験や理論をベースに開発したコスメブランド。セキドでは、「3ミニッツマスク」の初回生産分完売で、生産元と協議をして生産ラインを増強。更なる追加入荷が決定しており、5月から取り扱い店舗を拡大する予定としている。

■クリナップ <7955>  587円  +58 円 (+11.0%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

クリナップ<7955>が急反発し年初来高値を更新。前週末16日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が1030億円から1035億円(前の期比3.7%減)へ、営業利益が7億円から25億円(同微増)へ、純利益が4億円から16億3000万円(同11.3%増)へ上振れて着地したようだと発表し、減益予想から一転して増益で着地したことが好感された。新型コロナウイルス感染症による業績への影響が、従来見通しよりも軽微であったことに加えて、全社的な経費抑制や原価低減などの施策に取り組んだことが寄与した。

■マルマエ <6264>  1,703円  +139 円 (+8.9%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

マルマエ<6264>が急伸し一時、前日比10.5%高の1729円に買われ年初来高値を更新した。前週末16日の取引終了後に発表した3月度月次受注残高が、前年同月比42.2%増の12億8000万円となったことが好感された。半導体分野は検収が高水準で推移するなか、一部に数カ月分のまとめ発注など更に強い受注があったことから同25.7%増の7億5300万円と伸長した。また、FPD分野は市場環境の回復に加え消耗品のまとまった受注が出るなど高水準で推移し、同69.8%増の4億9900万円となった。

■三社電機製作所 <6882>  936円  +71 円 (+8.2%)  本日終値

三社電機製作所<6882>がカイ気配スタートで急騰、取引時間中としては2月18日以来2カ月ぶりに900円台に乗せてきた。同社は半導体モジュールや電源デバイスを主力展開しパワー半導体分野に注力。特にSiCパワーモジュールについては、筆頭株主であるパナソニック <6752> と2015年に共同開発するなど連携体制にあり、昨年11月には小型で長期信頼性に優れたSiC-MOSFETモジュールのニュータイプを新規開発するなどその商品ラインアップの拡充も進んでいる。PBRは解散価値を約3割下回る0.7倍台で、指標面からは依然として上値余地が大きい。

●ストップ高銘柄

イメージ ワン <2667>  1,487円  +300 円 (+25.3%) ストップ高   本日終値

サイバートラスト <4498>  9,400円  +1,500 円 (+19.0%) ストップ高   本日終値

環境管理センター <4657>  995円  +150 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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