前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年4月23日 5時20分

■レッグス <4286>  1,921円 (+343円、+21.7%)

東証1部の上昇率トップ。レッグス <4286> が急反騰。21日の取引終了後、21年12月期の連結経常利益が16億~18億円になりそうだと発表。従来予想の12億~14億円から上方修正し、8期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが好材料視された。流通顧客向けの物販やプレミアムグッズ案件が好調に推移していることが上振れの要因という。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の24~28円から32~36円に増額修正しており、これも好感された。併せて、21年6月末から株主優待制度を変更すると発表。従来は12月末に100株以上を保有する株主に対し、一律1000円分のクオカードを贈呈していたが、新制度では6月末に200株以上を保有する株主を対象に、株主優待ポイント(保有株数に応じて2500~1万3000ポイント)を付与する。

■日カン <5905>  1,366円 (+173円、+14.5%)

日本製罐 <5905> [東証2]が急反騰。前日21日まで6日続落となっていたが一気に切り返す展開となった。同社は21日取引終了後、21年3月期業績予想の修正を発表、最終利益段階で従来予想の9300万円から2億9600万円(前の期比4.7倍)に大幅増額しており、これがサプライズを呼んだ。売上高は従来予想を下回る見通しながら、人件費の圧縮や業務効率化による経費削減努力が寄与。また、投資有価証券売却に伴う特別利益の計上なども反映される見込み。株価は4月中旬以降大きく下放れる動きにあったが、目先動きが一変、1300円台前半に位置する75日移動平均線をマドを開けて上抜ける勢いで水準を切り上げている。

■gumi <3903>  1,362円 (+155円、+12.8%)

東証1部の上昇率2位。gumi <3903> が続急騰、17年8月以来の水準に浮上した。同社の投資先であるdouble jump.tokyo(ダブルジャンプトーキョー、東京都新宿区)が22日昼ごろ、 ブロックチェーン開発などを手掛けるカナダのDapperLabs(ダッパーラボ)とパートナーシップを締結したと発表しており、これが材料視されたようだ。ダブルジャンプは今回の提携で、ダッパーラボが開発するブロックチェーン「Flow(フロー)」を通じたNFT(非代替性トークン)やブロックチェーンゲームの海外展開を推進するほか、フローの日本進出に向けた支援などを行う。

■ピースリー <6696>  890円 (+100円、+12.7%) 一時ストップ高

ピースリー <6696> [東証M]が急反騰、一時ストップ高に買われる場面があった。22日、紫外線照射によるウイルス不活化・殺菌機能を搭載した新製品「BIRD SAFE」を5月1日から予約販売を開始すると発表しており、これが材料視されたようだ。「BIRD SAFE」は広島大学による新型コロナウイルスなどの各種ウイルス及び薬剤耐性菌に対する紫外線の効果、有効な使用法の研究結果を踏まえて開発された製品。紫外線は非接触で環境のウイルスを不活化でき、新型コロナウイルスに対して大変有効な手段として期待が高まっている。併せて、天井設置型映像照射サイネージ新製品「BIRD EYES」を5月1日から予約販売することも明らかにしている。

■アルプス物流 <9055>  981円 (+98円、+11.1%)

東証1部の上昇率4位。アルプス物流 <9055> が3日ぶりに急反騰。21日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益が49億2000万円になりそうだと発表。従来予想の37億円(前の期比4.8%減)から一転して26.6%増益見通しとなったことが好材料視された。前期業績の上方修正は昨年12月に続き、2回目となる。電子部品業界の市況回復や新規案件の受注獲得により、電子部品物流事業の貨物取扱量が増加したほか、外出自粛や在宅勤務の継続を背景に、宅配ビジネスが想定以上に好調だったことが要因。また、円安進行で為替差益が発生したことも利益を押し上げた。

■東エレデバ <2760>  4,975円 (+375円、+8.2%)

東証1部の上昇率10位。東京エレクトロン デバイス <2760> が急反発、上場来高値を更新した。22日は半導体関連株が総じて買い戻される流れのなかで、成長性に期待した実需買いが流入し上値指向を明示した。半導体関連の電子部品を扱う商社で東京エレクトロン <8035> が約34%の株式を保有する筆頭株主。TSMCやインテルなど海外大手メーカーの設備投資増強の動きを背景に東エレクをはじめ日本の半導体製造装置大手の活躍余地が高まっており、つれて同社も収益機会の拡大が期待されている。また、世界的な電気自動車(EV)シフトの動きで需要が見込まれるパワー半導体ではトップメーカーの独セミクロンやインフィニオンの製品を扱う。同社は設計受託も得意で需要獲得エリアが広いのも強み。

■アルファ <3434>  1,213円 (+91円、+8.1%)

アルファCo <3434> が3日ぶりに急反発。21日取引終了後、21年3月期連結業績予想の上方修正と増配を発表したことが好感された。前3月期の売上高は450億円から475億円(前の期比21.1%減)に見直したほか、営業利益は4億円から8億円(同55.8%減)、最終損益は8億円の赤字から1億円の黒字(前の期は12億1000万円の赤字)に修正した。各事業において生産・販売の回復が予想以上に進んだことに加え、想定より円安が進行したことが業績を押し上げた。同時に、期末配当を従来予想から5円増の20円に増配することも明らかにした。

■住石HD <1514>  139円 (+10円、+7.8%)

住石ホールディングス <1514> が続急伸。オーストラリアなどからの輸入炭事業を主力展開するが、人工ダイヤモンドを製造販売している。半導体業界向けで高水準の需要があるが、直近では佐賀大学の嘉数誠教授が、人工ダイヤによって作られるダイヤモンド半導体を使って電力を制御したり、変換したりする電子部品を作製し、世界最高レベルの出力電力を得ることに成功したことが伝えられており、この関連銘柄最右翼として買い人気を集めた。次世代2次電池の開発が模索されるなか人工ダイヤモンドを使ったダイヤモンド電池関連としての切り口でも注目されているもようだ。また、光通信 <9435> をはじめ株主構成も思惑を呼んでいる。

■ニューラル <4056>  6,340円 (+360円、+6.0%)

ニューラルポケット <4056> [東証M]が急反発。同社は22日、三菱地所 <8802> グループの東京流通センター(TRC)が運営する施設に、人工知能(AI)駐車場・車両管制ソリューション「デジパーク」を提供したと発表。「デジパーク」は、画像解析AIを搭載したカメラで駐車場や道の混雑状況をデータ化することで、効率的な駐車場運営を支援するサービス。24時間365日継続してAIカメラが画像を解析し、データを蓄積する。また、同社は物流テック企業が集まり、課題解決に向けて協働するTRCのコワーキングショールーム「TRC LODGE」への新規参画もあわせて発表している。

■ユナイテド海 <9110>  1,987円 (+102円、+5.4%)

NSユナイテッド海運 <9110> が急反発。同社は22日午後2時30分頃に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益が前の期比4.8%減の67億円(従来予想は55億円)になったようだと発表した。売上高は同6.7%減の1384億円と、従来予想(1350億円)から上振れ。中国経済の復調や堅調な穀物輸送などを背景に、海上輸送需要が想定を上回る回復を見せていることが主な要因だとしている。また、期末配当を従来計画比10円増額の50円とすることもあわせて発表。これにより、中間配30円をあわせた年間配当は80円となる。

■OBC <4733>  5,840円 (+280円、+5.0%)

オービックビジネスコンサルタント <4733> が急反発。同社が22日、今期経常は16%増で3期ぶり最高益、前期配当を5円増額・今期は5円増配へと発表したことが買い材料視された。

■A&D <7745>  1,414円 (+67円、+5.0%)

エー・アンド・デイ <7745> が3日ぶり急反発。同社は22日、東南アジアでの販売とサービス事業を強化するため、タイに現地法人を設立したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。設立は、今後も更なる発展が見込まれる同市場の開拓を推進し、事業の拡大を図ることが目的。当面は計量機器(天びん・はかり)を軸に既存顧客の自動車や電気など工業分野をベースに食品・製薬市場に事業展開し、将来的には食品・工業分野に向けて検査機器(X線検査機、金属検出機、ウェイトチェッカ)の事業展開を予定している。

■シスメックス <6869>  11,850円 (+560円、+5.0%)

シスメックス <6869> が急反発。同社は21日、川崎重工業 <7012> 及び京都大学医学部附属病院と、新型コロナウイルス対策を目的とした大規模全自動PCRロボットコンテナの社会実装に向けた共同研究を開始すると発表。この共同研究では、シスメックスと川重、メディカロイド(神戸市中央区)が開発した自動PCR検査システムの性能評価、臨床的有効性評価を行うとともに、被検者もしくは被検者の検査を管理する検査機関による検査依頼から検査結果の報告、フォローアップまでを含めた大規模PCR検査業務設計の評価を行う予定。この検証結果をもとに、新型コロナの臨床検査、クラスター発生地、感染ハイリスク者のスクリーニング、疫学調査、空港検疫や大規模イベントなどへの迅速な大量検査体制の提供が期待される。

■東京エレクトロン <8035>  49,600円 (+2,170円、+4.6%)

東京エレクトロン <8035> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連や、SUMCO <3436> 、東京応化工業 <4186> など半導体素材メーカーが軒並み買われる展開。前日21日の米国株市場ではハイテク株が総じて買い戻される流れとなり、そのなか半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が2.7%を超える大幅高で4日ぶりに反発した。注目されていたオランダの半導体製造装置大手ASMLの決算が好調な内容で、半導体市場の拡大が改めて確認されたことが市場のセンチメントを強気に傾けた。東京市場でもこれを引き継ぐ形で製造装置関連を中心に半導体セクターに物色人気が再燃した。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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