前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
■エムスリー <2413> 7,589円 (-469円、-5.8%)
東証1部の下落率5位。エムスリー <2413> が急落。売買代金も全上場企業のなかでソフトバンクグループ <9984> に次ぐ水準をこなすなどマーケットの視線が集中した。ここ主力銘柄などを中心に、発表された決算が好調にもかかわらす市場の期待に届かなかったとの理由で売り込まれるケースが多くなっている。同社は医薬従事者向け情報サイトを主力展開するが業績は成長トレンドにあり、前週末23日に発表した21年3月期決算は営業利益が前の期比69%増の579億7200万円と大幅拡大し最高益更新も継続している(22年3月期業績予想は非開示)。しかし、目先材料出尽くし感から大きく売られる展開となっている。市場では「安川電機 <6506> から始まった好決算発表銘柄を売りターゲットとする動きが広がっている。全体相場も、26日は日経平均やTOPIXが高いものの注意が必要な段階にある」(ネット証券アナリスト)という意見が聞かれた。
■島精機製作所 <6222> 2,242円 (-71円、-3.1%)
島精機製作所 <6222> は反落。23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が250億円から244億円(前の期比26.5%減)へ、営業損益が85億円の赤字から91億円の赤字(前の期56億200万円の赤字)へ、最終損益が72億円の赤字から178億円の赤字(同84億2700万円の赤字)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気された。主要ユーザーであるアパレル産業における設備投資が総じて低調となり、同社を取り巻く事業環境の改善及び本格的な受注の回復には時間を要することが要因。また、同社及び連結子会社が保有する土地、生産設備などの固有資産について減損処理を行うことも響くとしている。
■日本電産 <6594> 12,985円 (-270円、-2.0%)
日本電産 <6594> が続落。岩井コスモ証券は23日、同社株の投資判断を「A」から「B+」へ引き下げた。目標株価は1万5300円(従来1万6900円)とした。21年3月期の連結営業利益は前の期比47%増の1600億1100万円と大幅増益となった。精密小型モーター事業と家電・商用・産業用事業が大幅に伸び業績を牽引した。同証券では、22年3月期の同利益は前期比18%増の1890億円(会社予想1800億円)と予想。車載半導体不足の影響なども警戒されるなか、2ケタ増益は継続するもの、前期に比べ増益率は大幅な低下が予想されている。中期的な成長性は不変だが、一時的なモメンタム低下への懸念を考慮し、投資判断を引き下げている。
※26日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース