前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年4月27日 5時30分

■ヤマウHD <5284>  630円 (+100円、+18.9%) ストップ高

ヤマウホールディングス <5284> [JQ]がストップ高。同社は23日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益は前の期比62.9%増の18億6000万円(従来予想は13億円)になったようだと発表したことが好感されたようだ。売上高は同15.6%増の267億円と、従来予想の255億円から上振れ。「水門・堰製造、施工事業」や「高架道路用伸縮装置製造販売、設置事業」で好採算製品の出荷・施工が想定を上回ったほか、コスト削減や生産性向上の効果が寄与したとしている。

■高度紙 <3891>  3,470円 (+504円、+17.0%) ストップ高

ニッポン高度紙工業 <3891> [JQ]がストップ高。同社が前週末23日取引終了後に発表した21年3月期決算は営業利益段階で前の期比2.8倍の27億6100万円と大幅な伸びで過去最高利益を更新した。電池用セパレータが風力発電やスマートメーター向けに高水準の需要を取り込んだほか、車載用リチウム電池向けで拡大顕著となり業績に反映された。また、22年3月期についても前期比9%増の30億円と2ケタ近い成長を確保するもようで、これを評価する買いを呼び込んだ。

■ザッパラス <3770>  560円 (+80円、+16.7%) ストップ高

東証1部の上昇率2位。ザッパラス <3770> がストップ高。前週末23日の取引終了後、21年4月期の連結業績予想について、売上高を43億円から47億8000万円(前期比26.2%増)へ、営業利益を1億6000万円から3億4000万円(同7.7倍)へ上方修正したことが好感された。主力の占いコンテンツはメディア露出や占いフェスの開催などによる占いサービスの認知度・注目度が向上したことに加えて、広告宣伝費投下などの取り組みが奏功したことが寄与するとしている。

■ザイン <6769>  934円 (+105円、+12.7%)

ザインエレクトロニクス <6769> [JQ]が急反騰、一気に900円台を回復する人気となった。ファブレス半導体メーカーの先駆で特定用途向け製品で競争力が高く、アナログ・デジタル双方で自社ブランドのLSI開発を強みとしている。半導体の需給が逼迫するなか、世界的にサービスが本格離陸している高速通信規格5Gや、脱炭素をテーマに普及が進む電気自動車(EV)などに焦点を合わせた中期戦略で成長期待が強い。前週末の米国株市場では半導体関連が総じて買われる展開となり、同社株の買いにも勢いがついた。

■東京製鉄 <5423>  1,019円 (+111円、+12.2%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率3位。東京製鐵 <5423> が急反騰、一時ストップ高に買われる人気となった。同社は独立系の電炉業界トップで業績は足もと厳しいものの、世界景気の回復を背景に急改善への期待が高まっている。前週末23日取引終了後に発表した21年3月期決算は営業利益が前の期比77%減の39億9500万円と大幅減益だった。ただ、前期の業績悪については株価に織り込みが進んでいた。一方、22年3月期の営業利益は前期比3倍の120億円を見込んでおり、これがポジティブに捉えられた。更に同日、発行済み株式数(自社株を除く)の1.80%にあたる215万株、20億円を上限とする自社株買い実施を発表したことで株高を後押しする格好となった。

■オキサイド <6521>  9,270円 (+970円、+11.7%)

オキサイド <6521> [東証M]が続急騰。市場では「今の地合いは主力株が手掛けにくくなっており、中小型の成長株へ短期資金が流れている。そのなか、レーザーテック <6920> が人気化した流れで、次世代製品技術のカギを握るレーザー関連に買いが向かう傾向が強いようだ」(国内投資顧問ストラテジスト)という。同社は今月5日に東証マザーズに新規上場した直近IPO 銘柄で、光学分野における酸化物単結晶、光デバイス、レーザー光源、光計測装置などの製造を手掛けており、今の物色の流れに乗っている。前週20日につけた高値9190円を上回り、上場後の最高値圏に再浮上した。

■アテクト <4241>  1,000円 (+100円、+11.1%) 一時ストップ高

アテクト <4241> [JQ]が急反騰、年初来高値を更新した。同社は26日、HIROTSUバイオサイエンス(東京都千代田区)向けに、がん検査用シャーレの本格量産を開始したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。同社は、HIROTSUバイオサイエンスが世界に先駆けて開発した線虫という小さな生物が、がん患者の尿に反応し、がんの早期発見を可能とする「N-NOSE(エヌノーズ)」用シャーレを昨秋から供給。両社は「N-NOSE」の更なる普及拡大に向け、検査用シャーレの供給などで今後より一層の連携を深めるとしている。

■SEHI <9478>  223円 (+21円、+10.4%)

SEホールディングス・アンド・インキュベーションズ <9478> [JQ]が急反騰。前週末23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が60億円から63億1700万円(前の期比4.6%増)へ、営業利益が7億1000万円から9億2400万円(同2.1倍)へ、純利益が4億3500万円から5億7300万円(同2.8倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。第4四半期に出版事業における書籍販売、Webメディア及びイベント各事業売り上げなどが予想以上に好調だったことに加えて、期末需要に伴う受注納品などがコロナ禍で滞っていた分集中し、一時的に増加したことが要因。また、オンラインビジネスの推進や業務環境のオンライン化、リモートワーク促進なども奏功した。

■ANAHD <9202>  2,506.5円 (+137円、+5.8%)

ANAホールディングス <9202> が続急伸。同社は23日大引け後(15:00)に業績修正を発表。21年3月期の連結最終損益を従来予想の5100億円の赤字→4050億円の赤字(前の期は276億円の黒字)に上方修正し、赤字幅が縮小する見通しとなった。

■QDレーザ <6613>  1,675円 (+85円、+5.4%)

QDレーザ <6613> [東証M]が大幅高で3連騰と気を吐いた。株価は5日移動平均線を絡め上放れの様相で、3月12日に上ヒゲでつけた1678円の戻り高値クリアから1700円台を視野に入れる状況にある。半導体レーザー技術を駆使した応用製品の開発を展開、特に中核技術である量子ドットレーザーは10nm(ナノメートル)程度の電子の波長サイズの半導体の微小な粒である量子ドットを使った半導体レーザーであり、半導体メーカーが覇を競う微細化でもキーテクノロジーとして注目度が高い。同社は視覚障害を持つ人を対象とした網膜走査型レーザーアイウェアの育成にも力をいれている。マザーズ銘柄で今年2月初旬に上場したニューフェースだが、日々の出来高流動性の高さが群を抜いている。

■JAL <9201>  2,302円 (+101円、+4.6%)

日本航空 <9201> が4日続伸。業種別騰落率でも「空運」は東証1部33業種中で断トツとなった。空運業界は世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、業績低迷が際立っているが、今期の業績悪については株価に大方織り込まれた状態にある。欧米を中心にワクチン普及が加速していることで、経済活動の正常化を背景に世界景気の回復が見込まれており、空運株は業績の実態悪とは裏腹に空売りの買い戻しなどで上がりやすい状況にある。

■あすか薬HD <4886>  1,426円 (+52円、+3.8%)

あすか製薬ホールディングス <4886> が大幅反発。前週末23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が540億円から551億円(前の期比4.9%増)へ、営業利益が28億円から36億円(同2.4倍)へ、純利益が19億円から27億円(同4.2倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。主に医療用医薬品事業の売り上げが想定を上回ったことに加えて、営業経費の減少や原価低減への取り組みなどが奏功した。同時に、アンプル・バイアルなど医薬品容器の製造・開発や体外診断用医薬品の受託包装などを行う日本硝子産業(東京都中央区)の株式を取得し持ち分法適用関連会社化したと発表しており、これも好材料視された。なお、同件による22年3月期業績への影響は軽微としている。

■しまむら <8227>  11,190円 (+350円、+3.2%)

しまむら <8227> が大幅反発。前週末23日の取引終了後、4月度(3月21日~4月20日)の月次売上速報を発表しており、既存店売上高は前年同月比45.2%増と大幅増となり、8ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温の上昇に伴い、アウター衣料や肌着、服飾雑貨の初夏・夏物が好調に推移した。アウター衣料では、サプライヤー共同開発ブランドの「SEASON REASON」を婦人・紳士・子供とトータル展開し好調に推移。また、PB「CLOSSHI」では、Tシャツやデニムパンツ、バッグや帽子が売れ筋となり、「FIBER DRY」では、吸水速乾や接触冷感などの機能性を持たせた肌着が好調だった。なお、19年度比でも4.3%増と伸長した。

■大日本住友 <4506>  1,879円 (+55円、+3.0%)

大日本住友製薬 <4506> が大幅反発。23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が5150億円から5160億円(前の期比6.9%増)へ、営業利益が490億円から712億円(同14.5%減)へ、純利益が270億円から562億円(同37.9%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。連結全体で売上高が概ね堅調に推移したことに加えて、研究開発費が減少したことが要因。また、従来予想で織り込んでいた減損損失のうち、抗がん剤として開発中のTP-0903の開発計画を見直した結果、仕掛研究開発の減損損失が発生しなくなったことも寄与した。

■KLab <3656>  835円 (+24円、+3.0%)

KLab <3656> が大幅反発。26日昼ごろ、同人サークル「上海アリス幻樂団」から公式ライセンスを受け、同サークルが制作する「東方Project」を原作とした二次創作となるモバイルオンラインゲームの日本を含む全世界での配信権を取得し、中国のゲーム企業DOBALA GAMES(ドンバラゲームズ)と共同で開発中であることを発表しており、これが材料視されたようだ。開発中のゲームについて、簡体字版の正式タイトルは「弾幕幻想」で、26日から中国国内で事前登録を開始した。

■キヤノンMJ <8060>  2,601円 (+74円、+2.9%)

キヤノンマーケティングジャパン <8060> が3日続伸。前週末23日の取引終了後、21年12月期連結業績予想について、売上高を5600億円から5670億円(前期比4.0%増)へ、営業利益が325億円から340億円(同8.6%増)へ、純利益が225億円から235億円(同6.8%増)へ上方修正したことが好感された。在宅勤務需要などによりインクジェットプリンターが引き続き好調に推移していることに加えて、テレワーク環境の構築需要などによりITソリューションも計画を上回る見通しとなったことが要因としている。同時に発表した第1四半期(1-3月)決算は、売上高1403億5900万円(前年同期比0.8%減)、営業利益105億8100万円(同36.2%増)、純利益79億8900万円(同94.6%増)だった。

■大有機 <4187>  4,290円 (+115円、+2.8%)

大阪有機化学工業 <4187> が反発。東海東京調査センターは23日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続するとともに、目標株価を3320円から4780円に引き上げた。同社は、半導体用フォトレジスト原料、自動車用塗料、粘接着剤、建材など幅広い産業分野での製品開発に欠かせない中間原料であるアクリル酸エステルの製造販売を軸に事業展開しているファインケミカル企業。電子材料事業の主力製品であるArFレジスト原料やEUVレジスト原料の売上高増が今後の業績拡大の牽引役となると予想。同調査センターでは21年11月期の連結営業利益は前期比33%増の58億8800万円(会社予想45億5000万円)、22年11月期の同利益は62億6000万円を予想している。

■アドバンテスト <6857>  10,560円 (+260円、+2.5%)

アドバンテスト <6857> が反発に転じた。前週末23日の米国株市場で半導体関連株が総じて強い動きをみせ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が2%あまりの上昇をみせたことで、これは半導体関連セクターには追い風と捉えられる。しかし個別では同日に、半導体関連の象徴であるインテルが市場予測を下回る4-6月期の利益予想を嫌気され大きく売り込まれた。東京市場でも主力級の銘柄は決算発表後に市場期待に届かず売り込まれるケースが目立っていることから、本日決算発表を控える同社株にも思惑が錯綜。強弱観対立の中で上値の重い展開となった。

■東洋建 <1890>  577円 (+13円、+2.3%)

東洋建設 <1890> が3日続伸。前週末23日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が1690億円から1729億円(前の期比1.1%減)へ、営業利益が109億円から142億円(同53.2%増)へ、純利益が70億円から91億7000万円(同59.0%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。国内土木事業において、大型の繰越工事数件で見込み以上に設計変更を獲得できたことに加えて、手持ち工事の順調な進捗などが業績を牽引した。また、工事採算の改善なども寄与した。

■UT <2146>  3,630円 (+75円、+2.1%)

UTグループ <2146> が反発。23日の取引終了後、製造業を中心とした人材派遣事業を行うプログレスグループの全株式を取得し、子会社化すると発表しており、これが好感された。プログレスグループの中核企業であるプログレスは、愛知県を中心に岐阜県、三重県、長野県、茨城県に事業拠点を構えており、今回の子会社化により東海地方における更なるキャリアプラットフォームの深化、拡大が可能になると判断したという。取得価額はアドバイザリー費用など含め30億9500万円。なお、業績への影響は、22年3月期業績予想に織り込むとしている。

■みずほFG <8411>  1,542.5円 (+30円、+2.0%)

みずほフィナンシャルグループ <8411> が3日続伸。同社は23日取引終了後、21年3月期最終利益予想を従来の3500億円から4650億円(前の期は4485億円)に増額修正した。国内外ともに顧客部門が堅調に推移した。また、株式相場の上昇で株式等関係損益が改善し、退職給付信託の返還に伴う特別利益を計上したことが業績を押し上げた。なお、同社の決算発表は5月14日に予定されている。

■アドウェイズ <2489>  836円 (+13円、+1.6%)

アドウェイズ <2489> が反発。同社は26日午前10時30分ごろ、中国子会社が伊藤忠商事 <8001> の子会社や上海橙娯文化伝媒とライブコマース事業を行う合弁会社を設立したと発表しており、これが好感されたようだ。同社では、中国のライブコマース市場において業界スタンダードを確立し、市場の健全化を図るとともに、消費者が楽しく安心してショッピングができる環境を提供していくという。また、商品の販売だけでなく、ライブコマースデータを収集、分析し、消費者のタイムリーなニーズを的確に把握することで、メーカーの商品開発のサポートも行っていくとしている。

■BML <4694>  3,695円 (+50円、+1.4%)

ビー・エム・エル <4694> が反発。26日正午ごろ、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が1335億円から1385億円(前の期比14.7%増)へ、営業利益が170億円から198億円(同2.0倍)へ、純利益が105億円から135億円(同2.1倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、新型コロナウイルスPCR検査の受託が伸長していることが要因としている。

■SBG <9984>  10,135円 (+130円、+1.3%)

ソフトバンクグループ <9984> が反発。全般相場の値動きをそのまま映す形で方向感がいま一つはっきりしないものの、下値では買いが厚い展開で堅調な値動きとなった。売買代金は全上場企業を通じて首位。23日の米国株市場では主要株指数が総じて高く、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数の上昇率が目立った。米ハイテク株企業への投資を積極化している同社株にとってはポジティブ材料となった。また、同社が出資するSPAC(特別買収目的会社)と地理情報サービス事業を手掛ける米マップボックスが合併協議中とのメディア報道も株価の刺激材料となったもよう。

※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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