明日注目すべき【好決算】銘柄 オリンパス、JFE、ローランド (7日大引け後 発表分)

注目
2021年5月9日 11時00分

7日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

オリンパス <7733>   ★今期税引き前は58%増で14期ぶり最高益、2円増配へ

◆21年3月期の連結税引き前利益は前の期比11.3%減の768億円になったものの、続く22年3月期は前期比57.5%増の1210億円に拡大し、14期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期は市況回復を背景に、消化器内視鏡システムや治療機器が伸びるほか、買収企業の業績も加わり、10.3%の増収を見込む。前期に計上した社外転進支援制度の実施に伴う特別支援金や事業構造改革費用がなくなることも利益拡大につながる。

併せて、前期の年間配当を10円→12円(前の期は10円)に増額し、今期も前期比2円増の14円に増配する方針とした。同時に、発行済み株式数の5.22%にあたる7162万0630株の自社株を消却することも明らかにした。

メンバーズ <2130>   ★今期税引き前は43%増で8期連続最高益、6円増配へ

◆21年3月期の連結税引き前利益は前の期比0.6%増の12.4億円となり、従来予想の11.3億円を上回って着地。続く22年3月期も前期比43.4%増の17.9億円に伸び、8期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は顧客の旺盛なデジタル投資意欲を背景に、DX支援ビジネスが拡大し、25.8%の大幅増収を見込む。

併せて、前期の年間配当を16.5円→17.5円(前の期は14円)に増額し、今期も前期比6円増の23.5円に増配する方針とした。

チヨダウーテ <5387> [JQ]  ★前期経常を2.7倍上方修正

◆21年3月期の連結経常損益を従来予想の2億7000万円の黒字→7億2500万円の黒字(前の期は1億3900万円の赤字)に2.7倍上方修正した。社員の採用抑制や委託業務の削減などで経費が大きく減少したことが寄与。配送サービスの適切な運賃徴収交渉が順調に進んだことも上振れの要因となった。

JFE <5411>   ★今期税引き前は1900億円の黒字に浮上へ

◆21年3月期の連結税引き前損益は49.3億円の赤字(前の期は2134億円の赤字)に赤字幅が縮小し、従来予想の230億円の赤字を上回って着地。続く22年3月期は1900億円の黒字に浮上する見通しとなった。今期は国内外で鋼材需要が回復するなか、単独ベースの粗鋼生産量2650万トン(前期は2276万トン)を計画し、21.8%の大幅増収を見込む。棚卸資産評価損益が好転することに加え、新規設備投資によるコスト低減なども業績改善につながる。

併せて、25年3月期に最終利益2200億円(今期計画は1300億円)を目標とする中期経営計画を発表。

冶金工 <5480>   ★今期経常は52%増益、25円増配へ

◆21年3月期の連結経常利益は前の期比21.3%減の49.9億円に落ち込んだものの、続く22年3月期は前期比52.3%増の76億円に拡大する見通しとなった。今期は新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだステンレス特殊鋼の需要が回復に向かい、10.2%の増収を見込む。

併せて、今期の年間配当は前期比25円増の70円に大幅増配する方針とした。同時に、発行済み株式数の1.0%のあたる15万7000株または2.5億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

オーナンバ <5816> [東証2]  ★今期経常を一転2%増益に上方修正

◆21年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の3億円→7.5億円に2.5倍上方修正。国内や中国を中心に自動車・産業機器用製品などの需要が回復し、売上高が計画を18.8%も上回ることが寄与。販売品種構成の良化に加え、原価低減や販管費の抑制も上振れに貢献する。

併せて、通期の同利益を従来予想の8.5億円→10億円(前期は9.8億円)に17.6%上方修正し、一転して1.8%増益見通しとなった。

SHINPO <5903> [JQ]  ★今期経常を37%上方修正、配当も7円増額

◆21年6月期の連結経常利益を従来予想の5.2億円→7.1億円に37.2%上方修正。減益率が28.3%減→1.7%減に縮小する見通しとなった。主力の無煙ロースターの販売が想定より伸び、売上高が計画を上回ることが寄与。販管費の減少も利益を押し上げる。

併せて、業績上振れに伴う特別配当2円と創業50周年記念配当5円を上乗せする形で、期末一括配当を従来計画の18円→25円(前期は25円)に大幅増額修正した。

岡本工 <6125> [東証2]  ★前期経常を40%上方修正、配当も20円増額

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の13.3億円→18.6億円に39.8%上方修正。減益率が45.0%減→23.1%減に縮小する見通しとなった。コストが想定より減少したことに加え、海外子会社が新型コロナウイルス感染症に係る助成金収入を計上したことが要因。

業績上振れに伴い、前期の年間配当を従来計画の60円→80円(前の期は100円)に大幅増額修正した。

渋谷工 <6340>   ★今期経常を一転10%増益・最高益に上方修正

◆21年6月期の連結経常利益を従来予想の83億円→105億円(前期は95.6億円)に26.5%上方修正し、一転して9.8%増益を見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。中国向け半導体製造装置が引き続き好調に推移し、売上高が計画を上回ることが寄与。メカトロシステム事業や農業用設備事業の採算が大幅に向上することも利益を押し上げる。

デイトナ <7228> [JQ]  ★今期経常を一転24%増益・最高益に上方修正

◆21年12月期の連結経常利益を従来予想の11.4億円→14.8億円(前期は11.9億円)に29.6%上方修正し、一転して23.8%増益を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。新型コロナウイルスの感染拡大が長期化するなか、3密を回避できる趣味や通勤手段としてのバイク需要の高まりが続くことが追い風となる。

ナカニシ <7716> [JQ]  ★1-3月期(1Q)経常は7.4倍増益で通期上方修正、配当も4円増額

◆21年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比7.4倍の41.1億円に急拡大して着地。感染防止対策給付金が交付された国内の歯科医院を中心に、歯科関連製品を補充する一時的な需要が発生したことが寄与。展示会の中止・延期による広告宣伝費や旅費交通費の減少も大幅増益に貢献した。

第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の88.7億円→107億円に20.5%上方修正。増益率が2.9%増→24.0%増に拡大する見通しとなった。

併せて、今期の年間配当を従来計画の30円→34円(前期は30円)に増額修正した。

ローランド <7944>   ★1-3月期(1Q)経常は5倍増益で通期上方修正

◆21年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比5.0倍の43.6億円に急拡大して着地。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に旺盛な電子楽器ニーズが継続するなか、ピアノ、ドラム、ギター関連機器などの販売が大きく伸びたことが寄与。

第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の69億円→101億円に46.4%上方修正。増益率が9.9%増→60.9%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

松風 <7979>   ★前期経常を一転27%増益・最高益に上方修正、配当も11円増額

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の15.8億円→25.2億円(前の期は19.8億円)に58.8%上方修正し、一転して26.9%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。新型コロナウイルス感染拡大の影響による低迷からの回復が想定より早かったことが上振れの要因。広告宣伝費などの販管費減少に加え、為替差益を計上したことも利益を押し上げた。

業績好調に伴い、前期の年間配当を従来計画の18円→29円(前の期は26円)に大幅増額修正した。

札臨 <9776> [JQ]  ★前期経常を一転21%増益・最高益に上方修正、配当も13円増額

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の6.3億円→11.8億円(前の期は9.8億円)に87.1%上方修正し、一転して21.0%増益を見込み、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。臨床検査事業でPCR検査の受託が増加したことが寄与。設備投資計画の一部が翌期へ繰り延べになったことに加え、経費抑制も上振れの要因となった。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の10円→23円(前の期は10円)に大幅増額修正した。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.