半導体関連株中心に押し目買いが入り28000円処での底堅い展開【クロージング】

市況
2021年5月20日 15時55分

20日の日経平均は反発。53.80円高の28098.25円(出来高概算9億9465万株)で取引を終えた。4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、金融緩和の縮小(テーパリング)に関する議論が言及されたことで、前日の米国市場では、長期金利が上昇、主要3株価指数はそろって下落した。こうした流れを受け、朝方は主力株中心にリスク回避の動きが先行した。しかし、心理的な節目である28000円台を割り込んでくると、押し目を拾う動きや売り方の買い戻しの動きが出たほか、米半導体株が買われていた流れもあり、東エレク<8035>やアドバンテス<6857>といった指数インパクトの大きい値がさ株が堅調に推移したため、売り一巡後は切り返し、総じて堅調に推移していた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1300を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、繊維、その他金融、金属製品など15業種が値上がりした一方、鉄鋼が4%超の大幅な下落となったほか、鉱業、空運など18業種が下落。指数インパクトの大きいところでは、東エレク、アドバンテスのほか、TDK<6762>、太陽誘電<6976>が堅調。半面、ファーストリテ<9983>、ネクソン<3659>、KDDI<9433>、ファナック<6954>が軟調だった。

米国では、20日にアプライド・マテリアルズの決算発表が予定されている。好決算に対する期待感から、時間外でのナスダック100先物が下げ幅を縮小させたほか、国内の半導体製造装置関連株が後場一段高になったことなどから、センチメントの改善につながり、大引けにかけては買い戻しの動きが強まった。

また、米国では5月のフィラデルフィア連銀景況指数や新規失業保険申請件数が発表される予定。景況感の改善が鮮明になれば、テーパリングの加速化に繋がりかねないだけに、これら指標を受けた米国市場の動向が気掛かり材料になっている。また、新規の手掛かり材料に欠けるだけに、投資の主体も短期筋中心とみられ、目先は不安定な値動きが続くことが予想される。

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.