前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年5月21日 5時30分

■TOWA <6315>  1,953円 (+86円、+4.6%)

TOWA <6315> が大幅反発。岩井コスモ証券は19日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を3200円から3400円に引き上げた。同社は半導体製造後工程のモールディング装置で世界トップシェア。21年3月期の連結営業利益は前の期比4.5倍の36億1800万円と大幅増益となった。半導体内製化を進める中国地域で設備投資が活発だったほか、台湾で5G関連製品向け設備投資が増加した。22年3月期の同利益は前期比38.2%増の50億円の見込みだが、同証券では53億円に増額修正され過去最高益を更新すると予想している。同証券では、足もとの好調な業績と中期成長性を考慮すれば株価は評価不足とみている。

■東プレ <5975>  1,667円 (+71円、+4.5%)

東プレ <5975> が大幅反発。同社は19日取引終了後に、3ヵ年の中期経営計画を発表。最終年度となる24年3月期の連結営業利益目標を240億円(21年3月期実績は108億3300万円)としていることが好感されたようだ。連結売上高の目標は2800億円(同2145億4400万円)。基本方針として、顧客の課題を解決するために開発体制を強化し、技術力を向上させることなどを掲げている。

■富士通 <6702>  17,735円 (+460円、+2.7%)

富士通 <6702> が5日続伸、年初来高値を更新した。世界的に高速通信規格5Gのサービスが普及しIoT導入の動きが加速するなか、企業もデジタルトランスフォーメーション(DX)を重視する流れが強まっている。そのなか、日本を代表するIT企業の一角である同社は、グループ改編を行いDX対応を強化、中核を担う新会社「富士通Japan」を今年度から本格稼働させるとともに、システム開発などを手掛ける10社あまりの国内子会社を吸収合併し、新たな需要取り込みに積極的な姿勢をみせている。直近では自動車メーカーや損保、物流業界のDX支援ビジネスを念頭に置き、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)との協業体制を打ち出している。業績面も不安がない。21年3月期は営業利益段階で26%増の大幅な伸びを達成、22年3月期も伸び率こそ鈍化するものの増益基調が維持される見通し。

■TIS <3626>  2,762円 (+70円、+2.6%)

TIS <3626> が3日続伸。SMBC日興証券が19日付で同社の投資判断「2(中立)」を据え置き、目標株価を前回の2600円から2700円へ引き上げており、これが材料視されたようだ。レポートでは、同社の業績は順調に推移すると考え、同証券による業績予想を若干上方修正すると報告。TIS単体で主力のクレジットカードシステム関連業務の拡大、主要グループ会社のインテックでは業績悪化からの回復を予想している。

■Ubicom <3937>  3,030円 (+76円、+2.6%)

Ubicomホールディングス <3937> が高い。20日11時に、オージス総研(大阪市西区)とこれまでの業務提携関係をもとに、今後さらなる戦略的パートナーシップを推進すると発表しており、これを好感する買いが入った。両社の培ってきた技術力、営業力、ノウハウなどを相互に補完し、協業体制とシナジーの強化を通じて、デジタルトランスフォーメーション(DX)ビジネスの拡大とグローバル化の推進を目指すという。開発力の増強に向けて、新たに同社フィリピン開発拠点にオージス総研専用の開発ラボラトリーを開設するとしている。

■VIX短先物 <1552>  3,675円 (+90円、+2.5%)

国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。19日の米VIX指数は前日18日に比べ0.84(3.94%)ポイント高の22.18に上昇。一時、25.96をつけた。ビットコイン価格の下落が警戒されたほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、状況次第で資産買い入れの縮小に向けた討議を開始する可能性があることが明らかになった。これを受け、NYダウは下落したことから、20日の東京市場ではVIX短先物が値を上げた。

■東北新社 <2329>  738円 (+17円、+2.4%)

東北新社 <2329> [JQ]が4日続伸し、年初来高値を更新した。19日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が522億3400万円から528億7400万円(前の期比11.7%減)へ、営業利益が8億6800万円から23億9900万円(同19.4%減)へ、純利益が6億5300万円から8億1800万円(同53.7%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。広告プロダクション部門で3月の受注状況が好調となったことに加えて、メディア部門で経費節減効果が想定を上回ったことが要因としている。

■ゼンリン <9474>  1,160円 (+26円、+2.3%)

ゼンリン <9474> が4日続伸。同社は20日、長崎市での観光型MaaSの実証実験に向けて日立製作所 <6501> と協業を開始すると発表した。この実証実験では、ゼンリンの地図情報と日立のデジタルチケッティングや決済機能を組み合わせたアプリを開発し、観光ルートの検索や位置情報に基づく各種交通・観光チケットの購入などをスマートフォンのアプリ上で行うことができるようにする。ゼンリンでは、これによって得られたデータから効果検証を行い、新しいサービス基盤の開発を目指すとしている。

■東エレク <8035>  45,870円 (+920円、+2.1%)

東京エレクトロン <8035> 、レーザーテック <6920> 、ディスコ <6146> など半導体製造装置関連株が揃って上値指向。前日19日の米国株市場はビットコイン価格が急落するなか主要株3指数がいずれも3日続落となったが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は終盤戻り足を強め、下げ幅はわずかにとどまった。エヌビディアやインテルなど主力の半導体関連がプラス圏で引けており、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶり反発に転じたことは安心感を与えた。半導体需給が逼迫する状況が続いており、メーカーは生産設備の増強を急ぐ必要に迫られている。半導体製造装置メーカーには中期的な追い風が強いとの見方から、東京市場でも関連株の下値を拾う動きが活発化した。

■JCRファ <4552>  3,375円 (+55円、+1.7%)

JCRファーマ <4552> が続伸。20日付の化学工業日報で「JCRファーマは、英アストラゼネカ(AZ)から受託している新型コロナウイルスワクチン製造で2022年3月期に約147億円の売上高を計上する見通しだ」と報じられており、これが刺激材料となったようだ。記事によると、今期の同社売上高の約3割を占め、前期に続く大幅な増収増益を牽引するという。アストラゼネカ製ワクチンは今晩開催の厚生労働省の専門部会で承認判断予定としている。

■日本ユニシス <8056>  3,195円 (+50円、+1.6%)

日本ユニシス <8056> が反発。20日、サイバーリスク対策を実現する「マネージド・セキュリティー・サービス(MSS)」の提供を開始したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。MSSは、経験豊富なセキュリティー専門家が、企業のサイバーセキュリティー体制やシステム、機器などの運用を代行し、有事の際の復旧を支援することで、運用負荷とリスク低減を実現するアウトソーシングサービス。幅広い防御対象範囲を専任の担当者がワンストップで監視、対応支援するという。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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