29000円を挟んだこう着、ハイテク買いも景気敏感株に利益確定の動き【クロージング】

市況
2021年6月18日 16時03分

18日の日経平均は3日続落。54.25円安の28964.08円(出来高概算15億1000万株)で取引を終えた。前日の米国市場で金利低下を背景にハイテク関連株が買われた流れを引き継いで、半導体関連株や電子部品株など値がさハイテク株中心に買われた。ただし、先駆した銀行などの景気敏感株には利食い売りが出たほか、週末とあってポジション調整売りも散見され、寄り付きにつけた29136.74円を高値に、その後は29000円を挟んでのこう着感の強い相場展開が続いた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり銘柄が1500を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、精密機器、その他製品、電気機器、電気ガスの4業種が小幅に上昇。一方、海運が6.70%と大きく下落したほか、鉱業、空運、保険など29業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、エーザイ<4523>、ファーストリテ<9983>、エムスリー<2413>、東エレク<8035>が堅調だった半面、KDDI<9433>、トヨタ<7203>、ソフトバンクG<9984>、資生堂<4911>が軟調。

前日の米国市場での景気敏感株売り、ハイテク株買いの流れを引き継いで始まった。東エレクやアドバンテス<6857>、信越化<4063>の半導体関連株や村田製<6981>、日本電産<6594>の電子部品株といった値がさ株中心に値を上げる銘柄が目立っていた。また、米製薬大手ブリストル・マイヤーズスクイブと抗がん剤の共同開発・商業化で独占的提携契約を結んだエーザイが大幅に続伸した。一方、米金利低下を受けて利ざや圧迫への警戒感から金融株が売られたほか、景気回復やインフレ加速を見込んで上昇していた鉄鋼などの景気敏感株にも利益確定の売りが広がっていた。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い発せられていた緊急事態宣言について、菅首相は17日、9都道府県では20日に解除すると正式に発表。経済活動の正常化に向けて一歩前進するとの見方があり、相場の支えになっていたようだ。一方で、緊急事態宣言解除を受けていったん景気敏感株の利益を確定させるトレードに向かわせた面もありそうだ。

《FA》

提供:フィスコ

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