前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年6月25日 5時20分

■クエスト <2332>  1,667円 (+256円、+18.1%) 一時ストップ高

クエスト <2332> [JQ]が急反騰。24日朝方、半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)が9月にも東京証券取引所に上場する方向で調整していると伝わったことから、キオクシアを主要顧客とするクエストに思惑的な買いが向かったようだ。同じくキオクシアを顧客に持つティアンドエス <4055> [東証M]も急上昇した一方、ジャパンマテリアル <6055> や関東電化工業 <4047> 、フィックスターズ <3687> への反応は限定的となった。

■コスモス <6772>  1,094円 (+150円、+15.9%) ストップ高

東京コスモス電機 <6772> [東証2]がストップ高をつけ、年初来高値を更新した。同社は23日、ワコーテック(富山県高岡市)と力覚センサーの次期モデルの開発・製造・販売で業務提携したことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。同製品の開発をワコーテック、生産・販売を東京コスモス電機が担当。東京コスモス電機が車載搭載電子部品事業で培ってきた品質・生産力・販売力と、ワコーテックの力覚センサーの技術開発力を生かし、力覚センサーの事業拡大を図るとしている。

■クレオス <8101>  1,128円 (+137円、+13.8%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率3位。GSIクレオス <8101> が急反騰。24日午前11時45分ごろ、カナダのディープテックスタートアップ企業であるブリリアント・マターズ社(以下BM社、ケベック州)へ資本参加すると発表しており、これが好感された。BM社は、有力な次世代再生エネルギーである有機太陽電池をはじめとする有機エレクトロニクス分野向けに最適な最先端の導体や半導体高分子の研究・開発、製造を行う企業。今回、ケベック州投資公社や環境・エネルギー分野に特化するベンチャーキャピタルなどと共に資本参加、経営参画することで、BM社製有機材料をアジアを中心に世界市場へ展開を図るとしている。

■T&S <4055>  4,340円 (+515円、+13.5%) 一時ストップ高

ティアンドエス <4055> [東証M]が急反騰。同社は23日、Idein(東京都千代田区)が展開するプログラム「Actcast Partner Program」へ参加したと発表しており、これが好感された。同プログラムは、エッジデバイス上で画像解析AIなどを実行して実世界の情報を取得し、Webと連携するIoTシステムを構築・運用するためのプラットフォームサービス「Actcast」を活用したソリューションの開発やオープンイノベーションの実現を目的とするパートナープログラムで、既に120社を超える企業が参画している。同社では今後、Actcastの利便性と同社の推進するAIアルゴリズム研究開発支援業務サービス、特に画像認識のためのディープラーニングに不可欠とされる高度なAI技術を合わせたサービスの展開を検討し、今後も品質の高いAIアルゴリズム研究開発支援業務サービスの提供を行うとしている。

■さいか屋 <8254>  460円 (+48円、+11.7%) 一時ストップ高

さいか屋 <8254> [東証2]が急反騰。24日午後2時ごろ、親会社AFC-HDアムスライフサイエンス <2927> [JQ]からの資金の借入を発表しており、財務面の強化につながるとの見方から好材料視されたようだ。借入金額は80億円で、これにより金融機関からの借入金約75億円を返済するほか、残額は売り上げ拡大に必要な投資資金及び運転資金に当てるという。なお、借入率の低下により、今後の年間支払利息が1億円程度削減される見通しとしている。

■メルカリ <4385>  5,630円 (+440円、+8.5%)

メルカリ <4385> [東証M]が続急伸。23日の取引終了後、21年6月期の連結業績予想について、営業損益を15億円の赤字~15億円の黒字から45億円の黒字(前期193億800万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。メルカリJPの好調に加えて、メルペイでは定額払いの利用増による収益力の強化が着実に進捗していることや、メルカリUSで引き続きユニットエコノミクスの改善に注力するなどグループの収益基盤が徐々に強化されていることが要因。また、効率性を考慮しながら成長投資を実施した結果、広告宣伝費などを想定以上に削減したことも寄与した。

■三社電機 <6882>  1,133円 (+85円、+8.1%)

三社電機製作所 <6882> [東証2]が3連騰、連日の年初来高値更新となった。パワー半導体関連株にテーマ買いの動きが広がるなか、同社株も関連有力株として投資資金の攻勢が加速している。同社は半導体モジュールや電源デバイスを主力展開するが、筆頭株主のパナソニック <6752> と連携して早くからSiC製デバイスの開発を進めている。最近では小型で高性能のSiC-MOSFETモジュールのニュータイプを開発するなど品揃えも強化されている。業績も21年3月期営業利益は前の期比62.4%増の4億1600万円と急回復、22年3月期は前期比92%増の8億円予想と伸びが加速する見通し。更に新中期経営計画では24年3月期に営業利益19億円を目標に掲げており、業績変貌への期待が継続的な買いを呼び込んでいる。

■イーレックス <9517>  2,234円 (+125円、+5.9%)

東証1部の上昇率4位。イーレックス <9517> が大幅高で3日続伸。24日午前10時ごろ、グループ会社エバーグリーン・マーケティング(EGM)が、島津製作所 <7701> の工場をはじめとする5施設に対して、トラッキング付非化石証書を活用した実質再生可能エネルギー である「CO2フリープラン」の供給を開始すると発表しており、これが好感された。今回の契約は、再生可能エネルギー電源から調達したFIT電気に、トラッキング付非化石証書を付加することで、実質再生可能エネルギーの電力を供給するもの。供給開始は7月を予定している。

■フジオーゼ <7299>  3,730円 (+165円、+4.6%)

フジオーゼックス <7299> [東証2]が大幅反発。23日の取引終了後、24年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、なかで最終年度に営業利益27億円(21年3月期実績7億1400万円)の目標を掲げたことが材料視された。エンジンバルブ事業の合理化推進による利益率向上のほか、新規事業やESG関連を中心に積極的な投資を行う方針。また、株主への利益還元目標は連結配当性向30%以上を目指す。

■マーベラス <7844>  786円 (+34円、+4.5%)

東証1部の上昇率9位。マーベラス <7844> が大幅反発。東海東京調査センターは23日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続するとともに目標株価を1300円から1340円に引き上げた。21年3月期の連結営業利益は44億1400万円(前の期比80.2%増)と好調だった。昨年11月に発売されたインディーズゲーム「天穂のサクナヒメ」が異例の大ヒットとなったほか、第4四半期(1-3月)に国内外で発売した「牧場物語」が好調だった。22年3月期は「牧場物語」の海外版や5月発売の「ルーンファクトリー5」の寄与やアミューズメント筐体「ポケモンメザスタ」の貢献が見込める。また、オンライン事業では新作の「千銃士:Rhodoknight」なども期待されている。同センターでは今期連結営業利益を46億7500万円と見込んでいる。

■しまむら <8227>  10,090円 (+430円、+4.5%)

東証1部の上昇率10位。しまむら <8227> が3日続伸。同社が23日に6月度(5月21日~6月20日)の月次売上速報を発表しており、既存店売上高は前年同月比7.5%減と10ヵ月ぶりに前年実績を下回ったものの、アク抜け感から買い優勢となったようだ。前年の巣ごもり関連商品が大きく売り上げを伸ばした反動が響いた。なお、19年6月に対しては17.6%増だった。

■プレミアG <7199>  3,545円 (+145円、+4.3%)

プレミアグループ <7199> が大幅反発。同社は23日、子会社のプレミアモビリティサービスが中古車サブスクリプションサービス「ちょいカー」の提供を開始したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。これは、税込み月額1万円台(メンテナンス、各種税、車検、自動車保険料、故障保証に関する費用込み)で利用できるサービス。まずは北海道で試験的に開始し、順次サービスを拡大させ、来年度中にはグループの会員加盟店を中心に全国100店舗での展開を目指すとしている。

■小野測器 <6858>  568円 (+22円、+4.0%) 一時ストップ高

小野測器 <6858> が大幅反発。同社は24日、音響システム大手のTOA <6809> や電気通信大学などと共同で進める遠隔聴診システムの開発に向けた取り組みが、科学技術振興機構(JST)の産学連携助成プログラムに採択されたと発表しており、これが材料視されたようだ。電気通信大の研究シーズをもとに、小野測器のレーザ計測技術とTOAの空間における収音技術とを融合し、常時モニタリング可能な非接触聴診技術の開発を目指す。

※24日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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