前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年7月14日 5時30分

■クリエイトS <3148>  3,385円 (+185円、+5.8%)

クリエイトSDホールディングス <3148> が続急伸。12日の取引終了後、22年5月期の連結業績予想について、売上高3526億円、営業利益193億8000万円と発表した。今期から「収益認識に関する会計基準」を適用するため単純比較はできないものの、売上高、営業利益ともに前期に引き続き過去最高を更新する見通しとなったことが好感されたようだ。今期は、調剤併設型ドラッグストアを中心とした出店を継続するとともに、調剤薬局の併設加速化や品揃えの見直しなど既存店の改装に注力する。また、ポイントシステムの刷新やスマホアプリを活用したマーケティング施策の実施をはじめ、オンライン服薬指導への対応を進めるなどデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進にも積極的に取り組んでいく。なお、同時に発表した21年5月期決算は、売上高3384億7600万円(前の期比5.9%増)、営業利益186億2900万円(同4.7%増)だった。

■アジャイル <6573>  512円 (+25円、+5.1%) 一時ストップ高

アジャイルメディア・ネットワーク <6573> [東証M]が急反発、一時ストップ高。サイブリッジ合同会社が12日の取引終了後、財務省に大量保有報告書を提出し、サイブリッジのアジャイル株式保有割合が5.01%と、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて思惑的な買いが入った。投資目的は純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うためで、報告義務発生日は7月5日としている。

■コーナン <7516>  3,975円 (+190円、+5.0%)

コーナン商事 <7516> が3日続伸、年初来高値を更新した。12日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算は、売上高1146億3500万円(前年同期比0.7%増)、営業利益92億2500万円(同14.8%減)、純利益58億1700万円(同17.5%減)と2ケタ営業減益となったものの、従来計画の営業利益85億円を大きく上回って着地したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響により、前年同期にマスク・アルコール消毒液などの感染対策品や新しい生活様式の拡大でのDIY用品などの売り上げが大幅に伸長し、今期はその反動減があったが、ペット用品や園芸用品、木材、工具などの販売が伸長した。なお、22年2月期通期業績予想は、売上高4426億円(前期比0.1%増)、営業利益274億円(同11.4%減)、純利益163億円(同12.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■大有機 <4187>  3,915円 (+185円、+5.0%)

大阪有機化学工業 <4187> が続急伸。水戸証券が12日付で新規に投資判断「A」、目標株価4700円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、21年11月期営業利益予想を58億円(会社予想同じ)、22年11月期は同67億円を予想。2019年、20年に運用を開始した新規・増設設備での半導体用材料の認定作業の進捗により増収増益が見込まれるという。また、半導体用材料は21年増強、23年新設による生産能力増を予定しており、中期的な需要の取り込みが期待できるとしている。

■エーアイテイ <9381>  1,149円 (+51円、+4.6%)

エーアイテイー <9381> が3日続伸。13日正午ごろ、22年2月期の連結業績予想について、売上高を487億円から530億円(前期比15.7%増)へ、営業利益を24億7000万円から28億3000万円(同22.8%増)へ、純利益を17億8000万円から20億4000万円(同17.8%増)へ上方修正したことが好感された。巣ごもり消費の拡大から生活雑貨や家電製品などの取り扱いが堅調に推移し、日本における海上輸送の取り扱いコンテナ本数、通関受注件数が前年同期を上回る推移となっていることや、昨秋以降続いている海上コンテナの不足による海上運賃の高騰が寄与する。なお、同時に発表した第1四半期(3-5月)決算は、売上高135億1500万円(前年同期比22.1%増)、営業利益7億4100万円(同71.8%増)、純利益5億1700万円(同49.4%増)だった。

■ナレッジS <3999>  845円 (+32円、+3.9%) 一時ストップ高

ナレッジスイート <3999> [東証M]が3日続伸。一時ストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は13日、みずほリサーチ&テクノロジーズ(東京都千代田区)と自社が提供している純国産クラウドSaaS型統合ビジネスアプリケーション「Knowledge Suite(ナレッジスイート)」の販売パートナー契約を締結したと発表。これが株価を刺激したようだ。「Knowledge Suite」は、グループウェアをはじめ、営業支援システム(SFA)や顧客管理(CRM)がオールインワンになったクラウド型統合ビジネスアプリケーション。同社は今回の販売パートナー契約を機に、みずほグループが持つ数多くの顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を推進するとしている。

■あすか薬HD <4886>  1,000円 (+35円、+3.6%)

あすか製薬ホールディングス <4886> が大幅続伸。12日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を30万株(発行済み株数の1.05%)、または3億5000万円としており、取得期間は21年8月3日から22年3月31日まで。環境変化に対応した機動的な資本政策の遂行により、株主利益の向上を図るためとしている。

■SUMCO <3436>  2,799円 (+86円、+3.2%)

半導体シリコンウエハー大手のSUMCO <3436> や車載マイコンを手掛けるルネサスエレクトロニクス <6723> など半導体関連株の一角が買い優勢の展開。前日12日の米国株市場ではNYダウなど主要株3指数が揃って最高値を更新したが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続伸した。SOX指数は最高値にはまだ届かないものの3連続陽線で戻り足が鮮明、更新を射程に捉えている。画像処理半導体大手のエヌビディア <NVDA> や半導体世界トップメーカーのインテル <INTC> 、半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズ <AMAT> など主力株が上昇し全体相場を牽引した。これを受けて東京市場でも相対的に出遅れる半導体関連株に買いが向かった。

■三洋化 <4471>  5,520円 (+150円、+2.8%)

三洋化成工業 <4471> が続伸。同社は13日、人工知能(AI)技術を応用した人工嗅覚で匂いを識別する「匂いセンサー」について、長瀬産業 <8012> と事業化を検討することで合意したと発表。検討中の「匂いセンサー」は、プローブ(人間の嗅覚細胞に相当する物質)に香り分子が吸着することによる電気抵抗の変化で匂いを検知する方式のもので、機械学習を通じてAIがさまざまな匂いの香り分子の組み合わせパターンを検知する。事業化にあたり、同社は界面活性剤及び機能性高分子に関する技術と知見を生かし、独自の組成設計に基づいた樹脂材料により、多様な匂いの識別を可能にする高精度なプローブの組み合わせの提案を行うという。あわせて、同社は都鶴酒造(京都市伏見区)と「匂いセンサー」を活用した新しい日本酒造りを目指して共同研究を開始したことも明らかにしている。

■ホギメデ <3593>  3,550円 (+95円、+2.8%)

ホギメディカル <3593> が続伸し、年初来高値を更新した。同社は12日取引終了後に、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比30.5%増の14億9200万円となったことが好感されたようだ。売上高は同6.2%増の88億9500万円で着地。手術用キットの売り上げが伸びたことが寄与したほか、利益面では費用の抑制に努めたことが奏功した。なお、通期業績予想は売上高384億円(前期比5.2%増)、営業利益63億5000万円(同12.7%増)とする従来計画を据え置いている。

■郵船 <9101>  5,380円 (+110円、+2.1%)

日本郵船 <9101> やNSユナイテッド海運 <9110> など海運株に買いが集まった。前日12日の米国株市場では長期金利の低下基調が一服し景気敏感株が買い戻される展開となった。日本国内では新型コロナウイルスの感染拡大を背景に東京都に4度目の緊急事態宣言が適用されるなど、内需産業への影響が懸念されているが、世界的にはワクチン普及を背景とした経済活動の正常化に対する期待感が根強い。ここコンテナ船市況の上昇に続き、ばら積み船市況の運賃動向を表すバルチック海運指数も切り返しに転じ、9日時点で6営業日ぶりに3300台を回復した。東京株式市場ではここ海運株の調整が顕著だったこともあり、値ごろ感からの押し目買いを誘導した。

■第一生命HD <8750>  2,001.5円 (+39.5円、+2.0%)

第一生命ホールディングス <8750> 、T&Dホールディングス <8795> など大手生保株が高い。ここ低下基調を強めていた米10年債利回りだが、前日12日は下落一服となり金融セクターには安心感が広がった。ゴールドマン・サックス・グループ <GS> が2.3%強の上昇をみせたほか、JPモルガン・チェース <JPM> 、バンク・オブ・アメリカ <BAC> 、シティグループ <C> など大手が軒並み株価水準を切り上げており、東京市場でも米国事業を展開する生保株に買いが波及した。また、超長期債である米30年債利回りも足もと上昇傾向にある。前日は終値ベースで2日以来5営業日ぶりに2%台を回復、これも長期資産運用に注力する生保株にはポジティブ材料となった。

■モノタロウ <3064>  2,685円 (+46円、+1.7%)

MonotaRO <3064> が続伸。12日の取引終了後に発表した6月度の月次業績で、売上高が前年同月比17.8%増と2ケタ増収基調が続いていることが好感された。新規顧客獲得数が同8.3%増となったことが寄与した。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.