話題株ピックアップ【夕刊】(3):三菱UFJ、関通、シンワワイズ
■三菱UFJ <8306> 589.6円 -7.2 円 (-1.2%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクは売りに押される展開。前日行われたパウエルFRB議長の下院での議会証言は、改めて緩和的な金融政策の継続を示唆する内容であったことから、米長期金利は終値ベースで前日の1.42%台から1.34%台まで急低下した。これを背景に前日の米国株市場ではバンク・オブ・アメリカ<BAC>が2.5%安となったほか、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>やJPモルガン・チェース<JPM>など大手金融株が軒並み軟調な推移となった。東京市場でも米長期金利と株価連動性の高いメガバンクは売りに押される展開となっている。
■トヨタ自動車 <7203> 9,832円 -37 円 (-0.4%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>は底堅さを発揮しているものの、ホンダ<7267>、SUBARU<7270>など自動車株は総じて売り優勢の展開。パウエルFRB議長の下院議会証言を受け金融緩和策の長期化に対する思惑から米長期金利が1.3%台前半まで急低下、これを受けて外国為替市場ではドル売りに拍車がかかり、足もと1ドル=110円を割り込むなどドル安・円高に振れている。東京株式市場では為替感応度の高い自動車株は輸出採算向上に対する期待感の後退が株価にネガティブ材料となっている。ただ、世界的に自動車販売需要は好調で、半導体不足による生産調整を脱却すれば収益環境の追い風が改めて意識されやすく、下値では押し目買い意欲が強い。
■コマツ <6301> 2,754.5円 -2.5 円 (-0.1%) 本日終値
コマツ<6301>は小動き。中国国家統計局が日本時間の午前11時に発表した4~6月期国内総生産(GDP)は前年同期比で実質7.9%増だった。市場予想(8.1%増)を若干下回ったものの依然として高水準の成長は続いている。ただ、この日の東京市場が軟調に推移するなか、中国関連株のコマツの反応は限定的で横ばい圏での値動きとなった。
■関通 <9326> 3,855円 +700 円 (+22.2%) ストップ高 本日終値
関通<9326>はストップ高。14日の取引終了後、第2四半期累計(3~8月)の単独業績予想について、売上高を49億1000万円から52億8200万円(前年同期比21.3%増)へ、営業利益を1億8600万円から3億1900万円(同2.5倍)へ、純利益を1億1300万円から2億200万円(同2.6倍)へ上方修正したことが好感された。第1四半期(3~5月)に、物流サービス事業でEC・通販物流支援サービスでの新規顧客の導入が想定より早期に進んだことに伴い売上高を前倒しで計上したことが要因。また、ITオートメーション事業で倉庫管理システム「クラウドトーマス」の新規導入に関連した自動化機器販売が好調に推移していることも寄与する。同時に、8月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。
■シンワワイズ <2437> 423円 +61 円 (+16.9%) 本日終値
Shinwa Wise Holdings<2437>が急騰。14日の取引終了後に発表した21年5月期の連結決算は、売上高28億1300万円(前の期比63.6%増)、経常損益1億9800万円の黒字(前の期は3億2200万円の赤字)となり、これが好感された。主力のオークション関連では、国内美術品市場が活気を取り戻したことや営業チームを強化した効果などで、オークションの取扱高が大きく増加したほか、資産防衛としてのダイヤモンド販売も好調だった。また、エネルギー関連事業で保有していた大型発電所を売却したことも収益拡大に貢献した。なお、22年5月期の業績見通しは開示しなかった。
■三光合成 <7888> 496円 +47 円 (+10.5%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
三光合成<7888>が急動意。工業用樹脂部品を手掛け、バンパーをはじめ自動車向けを主体とするが、世界的に好調な自動車販売を背景に業績は絶好調に推移している。14日取引終了後に発表した21年5月期決算は営業利益が前の期比3.5倍の24億1100万円と急拡大、会社側計画の20億円から大幅に上振れしての着地となった。また、22年5月期営業利益についても前期比20%増の29億円を見込んでおり、これがサプライズを与え大口の買いを呼び込んだ。また株主還元にも積極的で、今期年間配当は前期実績に3円増配の14円を計画、これも物色人気を増幅させている。
■AHCグループ <7083> 1,155円 +104 円 (+9.9%) 一時ストップ高 本日終値
AHCグループ<7083>が大幅続伸。14日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の1.10%にあたる2万3000株または4000万円を上限に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されたようだ。買い付け期間はきょうから11月30日まで。一方、同時に発表した21年11月期上期(20年12月~21年5月)の連結営業損益は9500万円の赤字(前年同期は1700万円の黒字)だった。事業所数の増加に伴う売上原価の増加が響いたという。
■MrMax <8203> 685円 +39 円 (+6.0%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
ミスターマックス・ホールディングス<8203>が急反発。14日の取引終了後に発表した22年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算は、売上高305億6600万円(前年同期比6.8%減)、経常利益12億9600万円(同4.8%減)で着地。減収減益だったものの、巣ごもり特需で急拡大した前年と比べ減益率は小幅にとどまっており、これを評価する買いが入ったようだ。昨年急増した食品と衛生用品の反動減があった一方、エアコンに加え、非接触型体温計など健康関連商品の売り上げが伸びた。また、特売企画の見直しやアウトドア用品など利益率の高い商品の好調が寄与し、粗利益率は前年同期比1.0%改善したという。
●ストップ高銘柄
ウッドフレンズ <8886> 3,950円 +700 円 (+21.5%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
ワンダープラネット <4199> 3,205円 -700 円 (-17.9%) ストップ安 本日終値
WT天然ガス <1689> 1円 0 円 (0.0%) ストップ安 本日終値
以上、2銘柄
株探ニュース