話題株ピックアップ【夕刊】(3):安川電、日本製鉄、TDK

注目
2021年7月29日 15時25分

■安川電機 <6506>  5,440円  +130 円 (+2.5%)  本日終値

安川電機<6506>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が28日付で同社の投資判断を「ニュートラル(中立)」から「オーバーウエート(強気)」に引き上げ、目標株価を5600円から6800円へ増額したことが好材料視された。レポートでは、株式市場の設備投資ピークアウト懸念は織り込み済みとしたうえ、主要事業で業績拡大が期待できると評価。設備投資のピークアウト懸念で株価の伸び悩みが続いているため、業績拡大時の再評価余地は大きいと考える。また、DX化やEVの普及、脱炭素を追い風に中長期的な収益力・成長力が高まっていると報告している。

■大東建託 <1878>  13,320円  +210 円 (+1.6%)  本日終値

大東建託<1878>は続落して始まったあとプラス圏に浮上。同社はきょう午前11時30分頃に、22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比14.3%増の270億円となり、上半期計画500億円に対する進捗率は54.0%となった。売上高は同5.2%増の3735億9900万円で着地。グループ会社である大東建託パートナーズの家賃収入が増加したほか、連帯保証人不要サービスを提供しているハウスリーブの売り上げが拡大したことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■日本製鉄 <5401>  1,892.5円  +23.5 円 (+1.3%)  本日終値

日本製鉄<5401>が4日続伸。ここ鉄鋼株は景気敏感株の出遅れとして水準訂正狙いの買いを継続的に引き寄せているが、業界首位の同社株はその象徴として投資資金が流入した。世界的に増勢基調の鋼材需要を背景に業績は急速に回復色を強めており、来週8月3日に予定される今第1四半期決算発表を先取りする動き。チャート的にも目先もみ合い放れの動きが鮮明で、5日・25日移動平均線もゴールデンクロスが目前だ。直近では薄鋼板の一般流通価格を9月出荷相当分から1トン当たり1万円引き上げることが伝えられ、これも収益体質向上期待につながっている。

■信越化学工業 <4063>  17,815円  +170 円 (+1.0%)  本日終値

信越化学工業<4063>が反発。岩井コスモ証券は28日、同社株の投資判断「A」と目標株価2万3500円を継続した。同社が27日に発表した第1四半期(4~6月)決算は過去最高益を更新したほか、市場予想を上回る22年3月通期業績予想を開示したことを評価している。第1四半期の連結営業利益は前年同期比41.7%増の1288億1800万円と好調だった。シリコンウエハーを含む電子材料や塩ビ樹脂を含む生活環境基盤材料など全セグメントが増収増益となった。今3月期の連結営業利益は前期比23.7%増の4850億円と最高益の見通しだが、同証券では5000億円への増額修正を予想している。

■H2Oリテイ <8242>  832円  -73 円 (-8.1%)  本日終値  東証1部 下落率3位

エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>や三越伊勢丹ホールディングス<3099>など百貨店株が安い。国内の新型コロナウイルスの新規感染者数は前日28日に9576人となり、過去最多を更新した。感染が急拡大するなか、きょうにも神奈川、千葉、埼玉の3県が政府に緊急事態宣言の発出を要請する方針にあることが伝わっており、再びの先行き不透明感を嫌気した売りが百貨店株に出ているようだ。J.フロント リテイリング<3086>、高島屋<8233>なども下落したほか、京成電鉄<9009>や小田急電鉄<9007>、東急<9005>など首都圏の鉄道株も安い。

■アイチコーポレーション <6345>  797円  -43 円 (-5.1%)  本日終値

28日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は38%減益で着地」が嫌気された。

アイチコーポレーション <6345> が7月28日大引け後(15:40)に決算を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比37.9%減の7.6億円に落ち込み、通期計画の72億円に対する進捗率は10.6%にとどまり、5年平均の16.0%も下回った。

⇒⇒アイチコーポレーションの詳しい業績推移表を見る

■TDK <6762>  12,850円  -420 円 (-3.2%)  本日終値

TDK<6762>は続落し年初来安値を更新。28日の取引終了後、22年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、売上高は前年同期比35.8%増の4200億5800万円、純利益は同2.0倍の266億6600万円だった。好調な決算に加え、9月30日を基準日として1株を3株に株式分割することも発表したが、当面の材料出尽くしとみた利益確定売りが優勢となった。4~6月期は自動車市場向けをはじめ、ノートパソコンなどのICT市場向け販売が増加したほか、データセンター需要の回復に伴いHDD(ハードディスクドライブ)向けの販売も好調だった。一方スマートフォン向けは、半導体不足やインド、東南アジアでの感染再拡大の影響により若干の増加にとどまった。

■アートSHD <3663>  990円  -19 円 (-1.9%)  本日終値

アートスパークホールディングス<3663>が3日続落、強弱感対立も売りに押される展開で1000円大台を割り込んだ。同社はデジタル機器向けソフト開発を主力展開するが、ドル箱商品であるグラフィック分野のクリエーター向けイラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」がユーザーを加速的に獲得しており、業績は絶好調に推移している。28日取引終了後、21年12月期の業績予想を上方修正、営業利益は従来予想の9億2200万円から13億7700万円(前期比78%増)へ大幅に増額した。営業利益は前期実績が7億7300万円で4期ぶりに過去最高利益を更新していたが、今期も連続での大幅更新となる。ただ、株価は今期業績予想の増額期待を織り込みながら上昇を続けてきたこともあって、目先材料出尽くし感から利益確定の動きが優勢となった。

■石油資源開発 <1662>  1,820円  -20 円 (-1.1%)  本日終値

石油資源開発<1662>は続落、一時6.8%安の1714円に売られた。きょう午後2時ごろ、連結子会社カナダオイルサンドの傘下企業が推進するカナダ・オイルサンドプロジェクトの事業終結と、あわせて同傘下企業の株式をカナダ企業へ譲渡することを発表した。これに伴い、22年3月期第2四半期の決算において特別損失900億円を計上する見込みとしており、これが嫌気されたようだ。なお会社側では、同件を含む22年3月期の連結業績予想は現在精査中のため、8月10日に予定する第1四半期決算発表時にあわせて開示するとしている。

■小糸製作所 <7276>  6,690円  -50 円 (-0.7%)  本日終値

小糸製作所<7276>は続落。同社は28日取引終了後、22年3月期連結業績予想の増額修正を発表した。売上高は7660億円から7750億円(前期比9.7%増)に見直したほか、営業利益は620億円から650億円(同14.6%増)に修正した。新型コロナウイルス感染拡大の影響を強く受けた前期に比べ今期の世界自動車生産台数は回復しており、同社の自動車照明機器が堅調に推移している。ただ、市場では同社の今期営業利益は920億円前後との予想も出ていることから、増額修正発表後は売りに押される展開となっている。

■京極運輸商事 <9073>  702円  +100 円 (+16.6%) ストップ高   本日終値

京極運輸商事<9073>がストップ高。28日の取引終了後、株主優待制度を導入することを明らかにしており、これが好感された。21年9月30日を第1回基準日とし、その後毎年9月30日時点で100株以上を1年以上継続保有する株主を対象に、オリジナルクオカード1000円分を贈呈するという。

●ストップ高銘柄

SEHI <9478>  239円  +50 円 (+26.5%) ストップ高   本日終値

グローバルウェイ <3936>  2,603円  +500 円 (+23.8%) ストップ高   本日終値

サーキュレーション <7379>  4,490円  +700 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

オンキヨーH <6628>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   本日終値

など、1銘柄

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.