前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
■サーキュ <7379> 2,989円 (+500円、+20.1%) ストップ高
サーキュレーション <7379> [東証M]がストップ高。18日午後0時30分ごろ、副業やフリーランス契約をオンライン管理するSaaS「PROBASE」の提供を開始したと発表しており、これが好感された。同サービスは、外部人材との業務委託契約で毎月発生する業務検収・請求や、契約更新などの手続き、関わりのある外部人材の一元管理を可能にし、外部人材のマネジメントにおけるDXを実現するSaaS。これにより、複数にわたる副業やフリーランスとの契約を一元管理し、企業の管理オペレーションの効率化とフリーランスの活用促進に貢献するとしている。
■ホットマン <3190> 668円 (+100円、+17.6%) ストップ高
ホットマン <3190> [JQ]がストップ高。18日午後1時ごろ、新規事業として「シャトレーゼ事業」を開始すると発表しており、これが好感された。シャトレーゼ(山梨県甲府市)は、山梨県で1954年12月に創業した菓子の製造・販売会社。ホットマンは以前から「シャトレーゼ」の店舗展開に関心を持ち出店地を模索していたが、仙台市太白区の同社イエローハット店の近くで、シャトレーゼへの出店申請(加盟審査)に許可を得たことからフランチャイズ契約を締結し、「シャトレーゼ」を展開することになったとしている。なお、同件による22年3月期業績への影響は軽微としている。
■フロンテオ <2158> 1,240円 (+137円、+12.4%)
FRONTEO <2158> [東証M]が続急騰。前日17日のストップ高に続き、18日も大幅高と気を吐いた。人工知能(AI)技術をバックボーンに電子データ収集や分析リーガルテック事業を展開し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資の流れに乗り商機を拡大している。22年3月期業績予想を大幅増額し、営業利益は前期比2.4倍の12億円を見込んでいる。更に17日取引終了後には京都大学と「企業不正・コンプライアンス違反検出のDX化」を目的に共同研究を開始したことを発表、これが株価を改めて刺激する格好となった。
■Aバランス <3856> 5,460円 (+580円、+11.9%)
Abalance <3856> [東証2]が急反騰したほか、レノバ <9519> 、ウエストホールディングス <1407> [JQ]、エヌ・ピー・シー <6255> [東証M]など太陽光発電関連ビジネスを展開する銘柄が足並みを揃え切り返しに転じた。ここ、太陽光発電など再生可能エネルギー関連をはじめとする脱炭素のテーマで買われた銘柄の下げがきつい状況になっていた。個人投資家の信用評価損益率の悪化にもつながっていたが、目先売り一巡から買い戻しやリバウンド狙いの押し目買いが流入した。18日は、ここ急騰していた海運株が利益確定売りで値を下げるものが相次いでおり、「短期筋の資金が調整十分の再生エネ関連にシフトしているようだ」(中堅証券ストラテジスト)という見方も出ていた。
■きずなHD <7086> 2,120円 (+189円、+9.8%)
きずなホールディングス <7086> [東証M]が6日ぶり急反発。17日の取引終了後に発表した7月度月次業績で、葬儀売り上げが6億6900万円(前年同月比23.7%増)となり、5ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。葬儀単価が84万4000円と同4.7%増と前月から改善したほか、葬儀件数が793件と同18.2%増となったことが寄与した。
■ミズホメディ <4595> 3,525円 (+280円、+8.6%)
ミズホメディー <4595> [東証2]が急反発。17日、新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス(A型及びB型)抗原を同時に検出する迅速検査キットの製造販売承認申請を12日に行ったと発表しており、これが好感された。同キットは、1つのテストプレートで新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス抗原を同時検出するイムノクロマト法を測定原理としたクイックチェイサーシリーズ製品。鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液を採取し、抽出液中に懸濁した試料をテストプレートへ滴下するだけの簡便な測定操作を実施した後、10分という短時間で新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス抗原の有無を判定することが可能としている。
■日医工 <4541> 909円 (+71円、+8.5%)
東証1部の上昇率3位。日医工 <4541> が続急伸。17日の取引終了後、メディパルホールディングス <7459> と資本・業務提携すると発表しており、これが材料視された。両社は、ジェネリック医薬品の安定的、効率的な供給を可能とする提携モデルの構築を目指すほか、今後物流や営業体制など幅広い領域での業務提携について協議を進めていく。この提携に伴い実施する第三者割当増資により、日医工は総額約52億円の資金を調達する。実施後、メディパルは日医工株の1割弱を保有する筆頭株主となる見通し。
■ライフネット <7157> 1,204円 (+92円、+8.3%)
ライフネット生命保険 <7157> [東証M]が3日ぶり急反発。大和証券が17日付で投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」とし、目標株価を1500円から1700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、21年4-6月に新契約件数が2万7600件となり、過去2番目となる水準を記録したことを受けて、営業費用の獲得効率を維持しており、9000件/月の足場は固まった印象と評価。9月以降、マネーフォワード <3994> との提携効果が本格的に発現する見込みであり、21年度の新契約件数を従来予想10万8000件から11万3000件に引き上げている。
■日本通信 <9424> 213円 (+16円、+8.1%)
東証1部の上昇率5位。日本通信 <9424> が急反発。18日午前11時45分ごろ、FPoS(Fintech Platform over SIM)事業の商用サービス開始に向けて準備を進めている子会社my FinTechが、電子決済等代行業者としての認可を取得したと発表しており、これが好材料視された。
■ヒガシ21 <9029> 803円 (+53円、+7.1%)
ヒガシトゥエンティワン <9029> [東証2]が続急伸、上場来高値を更新した。海運株全般はここ最近の急騰の反動から18日は一斉に反落に転じたが、物色の流れは倉庫株や運輸株に広がった。同社は大阪を地盤に運送・倉庫事業を手掛けている。企業に物流改革を提案し、包括的に物流業務を受託遂行する3PL(サードパーティー・ロジスティクス)に注力、収益に反映させている。21年4-6月期営業利益は前年同期比2.4倍の4億5900万円と大幅な伸びを達成している。
■スタメン <4019> 897円 (+47円、+5.5%)
スタメン <4019> [東証M]が急反発。東京証券取引所が17日の取引終了後、同社株を18日付で貸借銘柄に選定すると発表。同社株は従来から東証マザーズの制度信用銘柄に選定されているが、これを受けて、更なる売買活性化への期待から買いが入ったようだ。
■ベイカレント <6532> 48,250円 (+2,450円、+5.4%)
ベイカレント・コンサルティング <6532> が急反発で切り返し4万8000円台を回復、今月13日につけた高値4万8200円も上回り上場来高値を更新した。総合コンサルティング事業を手掛けるがIT技術を活用した経営戦略立案で実績が高く、企業の旺盛なデジタルトランスフォーメーション(DX)活用ニーズを取り込み収益機会を広げている。業績も高成長路線をまい進、営業利益は15年2月期から前期(21年2月期)までの6期で12倍弱に変貌した。今期も伸び率こそ鈍化するものの前期比18%増の160億円と2ケタ成長を継続、機関投資家とみられる実需買いで青空圏を走る状況にある。
■フィード <7068> 783円 (+35円、+4.7%)
フィードフォース <7068> [東証M]が5日ぶり大幅反発。18日午前中、提供するShopify(ショッピファイ)とLINEのCRM活用アプリ「ソーシャルPLUS」が、ハックルベリー(東京都渋谷区)の定期購買APIに対応したShopifyアプリ「定期購買」と連携を開始したと発表しており、これが好材料視された。今回の連携により、「ソーシャルPLUS」アプリの初回購入完了画面などで顧客のShopify IDとLINEのユーザーIDを連携し、「定期購買」アプリで顧客の購買状態や会員ランクなどの情報を連携させ、特定の顧客グループへ向けたLINEメッセージ配信を実現できるようになったとしている。
■セキド <9878> 1,595円 (+65円、+4.3%)
セキド <9878> [東証2]が3日ぶりに大幅反発。18日午前11時30分ごろ、EVO FUNDを割当先とした第4回新株予約権について、停止指定を決定したと発表しており、需給改善への期待から買われたようだ。なお、停止指定期間は8月21日から9月20日までで、停止指定対象の新株予約権の株式数は52万5000個としている。
■ホットリンク <3680> 505円 (+20円、+4.1%)
ホットリンク <3680> [東証M]が3日ぶりに反発。18日午前中、インフルエンサーマーケティング支援を本格開始すると発表しており、これが好感された。今回、提供を本格開始するインフルエンサーマーケティング支援サービスは、同社の強みであるSNS上のクチコミを活用したマーケティング支援に加えて、SNS上での消費者行動の知見をもとに支援するのが特徴。SNSの強みを生かし、購買意欲が高まり購買行動につながるSNS活用の支援を行うとしている。
■ソフトウェア <3733> 9,420円 (+360円、+4.0%)
ソフトウェア・サービス <3733> [JQ]が3日ぶり大幅反発。17日の取引終了後に発表した7月度の月次売上高が前年同月比43.6%増の19億6200万円となったことが好感された。同社は電子カルテなど医療情報システム開発を手掛ける。なお、受注高は同56.8%増の21億700万円と引き続き好調なほか、受注残高も同26.5%増の71億7600万円と順調に積み上がった。
■アドソル日進 <3837> 2,013円 (+78円、+4.0%)
アドソル日進 <3837> が大幅反発。18日午前11時30分ごろ、フランスのシュナイダーエレクトリック社とSIパートナー契約を締結したと発表しており、これが好感された。今回のSIパートナー契約締結は、シュナイダー社のIoTプラットフォーム「EcoStruxure」の日本での展開を加速させ、製造業界向けデジタルトランスフォーメーション(DX)やIoT提案を加速させるのが狙い。両社の強みを生かしたソリューションにより、初年度20件、5年後100件のソリューション案件受注を目指すとしている。なお、同契約はシュナイダー社が全世界で展開しているSIパートナープログラムによるもので、日本のシステムインテグレーター企業では初の契約締結となるという。
■ログリー <6579> 983円 (+35円、+3.7%) 一時ストップ高
ログリー <6579> [東証M]が一時ストップ高に買われ大幅続伸。17日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。上限を5万株(発行済み株数の1.35%)、または5000万円としており、取得期間は8月18日から9月30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行、資本効率の向上並びに株主還元を図るためとしている。
■勤次郎 <4013> 1,816円 (+64円、+3.7%)
勤次郎 <4013> [東証M]が大幅反発。18日午前11時ごろ、人工知能(AI)音声認識機能を搭載した電子カルテ「Webカルテノート」を発売したと発表。この製品は単体の電子カルテとしての機能に加え、健康管理アプリ「ヘルス×ライフ」と組み合わせることで、医師は患者の日常生活情報から治療の効果を数値で把握することが可能となる。今後、カルテ内容を患者へ共有できるシェア機能の追加が予定されている。
■オプトラン <6235> 2,199円 (+68円、+3.2%)
オプトラン <6235> が大幅反発、8月中旬を境に底入れ反転の動きをみせており、押し目には買い注文が厚くなっている。光学部品向け成膜装置を製造し、グローバル展開に特徴があり、海外向け売上比率は9割を超えている。車載やスマートフォン向けを主力に需要を取り込み、高速通信5Gの商用サービス本格化に合わせて光通信分野向けなどに同社商品の成長期待が強まっている。今月6日には21年度の「JPX日経インデックス400」構成銘柄に新たに選定されたことを発表しており、継続的な買いが観測され株価に浮揚力を与えている。
■日水 <1332> 597円 (+17円、+2.9%)
日本水産 <1332> 、マルハニチロ <1333> 、極洋 <1301> など水産株が総じて堅調。全体相場は国内での新型コロナウイルスの感染拡大や中国景気のピークアウトなどを警戒して、下値を探る展開が続いている。18日は押し目買いで日経平均はプラス圏で推移しているが、先行き不透明感から主力輸出株の一角が軟調で上値の重い状況にある。そうしたなか、水産株は景気の影響を受けにくいディフェンシブストックとして物色の矛先が向いた。極洋とマルハニチロのPERは9倍前後、日水も12倍前後にとどまっており、株価指標面での割安感が買いの拠りどころとなった。
■レーザーテク <6920> 20,000円 (+460円、+2.4%)
レーザーテック <6920> が反発。ここにきて半導体製造装置関連株に改めてマーケットの注目が集まっている。同セクターの銘柄は、業績好調にもかかわらず株価が軟調に推移するケースが増えている。これは米国株市場の地合いに影響されており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が変調となっていることに影響されている。SOX指数は前日17日も2%近い下落で、今月4日につけた最高値から短期間で既に5%以上の調整を入れた。足もとは半導体不足が顕著で高水準の設備投資需要が見込まれているが、「今期後半以降の見通しに強弱観が対立しており、一部の海外機関投資家に目先利益確定の売りが観測されている」(ネット証券アナリスト)状況という。
■中外薬 <4519> 4,115円 (+46円、+1.1%)
中外製薬 <4519> が続伸、今月12日につけた戻り高値4126円を上回り底値圏離脱の動きをみせている。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、緊急事態宣言の対象地域拡大や期間延長などに伴う経済活動への影響が警戒されている。そのなか、景気の動向に左右されにくいディフェンシブセクターに投資資金が流れており、同社株など医薬品セクターもその物色対象として買いが入りやすくなっている。同社は新型コロナ向け治療「抗体カクテル療法」の製造販売が政府から特例承認されているが、菅義偉首相がホテル療養の人に対しても投与できるように全国に拠点を整備する考えを示していることから、投資資金の流入を誘導している。
■オムロン <6645> 9,810円 (+110円、+1.1%)
オムロン <6645> が続伸。18日付の日本経済新聞朝刊で、「高血圧患者が3億人にのぼるインドで遠隔診療に参入する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、7月に資本参加したテラルス・テクノロジーズ社の遠隔診療アプリで、まず高血圧患者にサービスを提供するという。オムロンは英国や米国で遠隔診療に参入済みで、新興国でも生活習慣病が社会問題化し、またインドでは遠隔診療への制約が少ないことから、インドに進出する。また、25年をメドに世界で年100万人の利用者獲得を目指すとしている。
■ノジマ <7419> 2,701円 (+30円、+1.1%)
ノジマ <7419> が反発。17日の取引終了後、100%子会社アイ・ティー・エックスが手がけるKDDI事業を、同じく100%子会社であるITXコミュニケーションズに吸収分割により承継させ、新会社として事業をスタートさせると発表しており、これが好材料視された。今回の情報通信事業の再編により、新会社にITXのKDDI事業を承継させることで、ITXはドコモ事業に特化した形で運営を行うことになり、両社がより各キャリアの戦略や連携強化を図ることが可能となるという。また、両社がより迅速な経営判断ができる体制となることで、相互に事業の収益力を高めながら成長を目指すとしている。
※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース