話題株ピックアップ【夕刊】(1):山パン、中外薬、塩野義

注目
2021年8月19日 15時12分

■山崎製パン <2212>  1,768円  +132 円 (+8.1%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

山崎製パン<2212>が全般軟調地合いに抗して大幅高で3連騰と気を吐いている。ここ最近は食品原料価格の上昇が目立つ状況となっているが、食品メーカーはその対応が求められる局面にある。同社は18日、鶏卵や糖類・油脂類などの価格高騰を背景に10月1日出荷分から一部の和菓子・洋菓子を平均7%(和菓子6.5%・洋菓子7.4%)値上げすることを発表した。値上げにより収益デメリットが相殺されるとの思惑が、投資資金の流入につながった。

■中外製薬 <4519>  4,301円  +186 円 (+4.5%)  本日終値

中外製薬<4519>が大幅に3日続伸。19日付の日本経済新聞が、同社は「関節リウマチ治療薬『アクテムラ』の増産を検討することを明らかにした」と伝えたこと。同薬は、米国で新型コロナウイルス感染症の治療薬として緊急使用許可を受けたことなどで、世界的に供給不足となっている。提携するスイス・ロシュと影響を最小限に抑えるべく緊密に連携していく、と報じている。

■塩野義製薬 <4507>  6,786円  +266 円 (+4.1%)  本日終値

塩野義製薬<4507>は全体地合い悪に抗して上値指向を強めている。同社は感染症薬を主力としており、抗HIV薬で高実績を有するが、持ち前の抗ウイルス分野の技術を生かし、新型コロナウイルスワクチンや新型コロナ治療薬分野での活躍が期待されている。国内でも新型コロナウイルスの感染爆発が懸念されるなか、ワクチンだけでなく治療薬に対するニーズも高まっている。「有効な治療薬が出てくれば、新型コロナに対する恐怖心は大きく低下し経済活動に与えるポジティブな影響ははかりしれない。ただし、臨床には時間がかかる可能性がある」(ネット証券アナリスト)という。同社は開発中のコロナ飲み薬について年末までに国内で100~200万人分の供給体制を整える方針を示している。

■弁護士ドットコム <6027>  6,130円  +220 円 (+3.7%)  本日終値

弁護士ドットコム<6027>が大幅続伸。18日の取引終了後、クラウド型不動産管理・業務支援システム「いえらぶCLOUD」を提供するいえらぶGROUP(東京都新宿区)と提携し、賃貸借契約の完全電子化サービスを開始すると発表しており、これが好材料視された。弁護士COMの電子署名サービス「クラウドサイン」を用いることで、不動産管理会社と入居者との契約を「いえらぶ電子契約」で締結できるようにする。契約状況の確認やリマインド、契約締結後のファイルの格納まで、賃貸借契約手続の全ての業務がオンラインで可能になるという。これまで不動産賃貸における賃貸借契約や重要事項説明は書面化が義務づけられていたが、今年5月にデジタル改革関連法が成立したことで、施行後は押印の廃止と書面の電子化が可能となり、これに対応する。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

■JCRファーマ <4552>  2,986円  +87 円 (+3.0%)  本日終値

JCRファーマ<4552>が続伸、全体軟調地合いに抗して底値圏離脱の動きをみせている。同社は遺伝子組み換え技術に強みを有し、製薬会社としての収益力とバイオベンチャーとしての新薬開発力を併せ持つ。業績は天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」や間葉系幹細胞を使った細胞医薬品「テムセル」などを原動力に売上高、利益ともに急成長トレンドにある。22年3月期営業利益は前期比2.3倍の187億円を予想している。また、英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチン原液の国内製造を受託しており、新型コロナウイルスの感染拡大が再加速するなか、関連有力株の一角として再び光が当たり始めている。

■ビザスク <4490>  3,955円  +85 円 (+2.2%)  本日終値

ビザスク<4490>が高い。18日の取引終了後、同業の米コールマン・リサーチ・グループの全株式を取得し子会社化すると発表しており、これによる業容拡大を期待した買いが入ったようだ。買収額は約1億200万ドル(約112億円)。この買収により、同社の国内や東南アジアにおける事業基盤とコールマンの欧米や香港の事業基盤が一体運営されることになり、ナレッジプラットフォーム市場における新たなグローバルプレイヤーとしての位置づけの確立などを目指す。なお、コールマンの直近20年12月期業績は、売上高が約46億7400万円、営業利益が約1億2400万円。

■GMO-GS <3788>  4,075円  +75 円 (+1.9%)  本日終値

GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>が続伸。この日、高知県と電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン(旧GMO電子印鑑Agree)」を活用した実証実験を実施すると発表しており、これが好材料視された。実証実験では、GMO-GSが提供する「電子印鑑GMOサイン」の官公庁・自治体向け固定料金プラン「電子印鑑GMOサイン for 行革DX」を利用し、自治体業務の効率化を検証するという。なお、「電子印鑑GMOサイン」を用いた実証実験は、高知県内では初となる。

■NECネッツエスアイ <1973>  1,989円  +35 円 (+1.8%)  本日終値

NECネッツエスアイ<1973>が後場に入って強含みの展開。同社はきょう、自社のセキュリティーオペレーションセンター(SOC)と、トレンドマイクロ<4704>の産業制御システム向けセキュリティーソリューションを組み合わせたセキュリティー運用サービスの提供を開始すると発表。このサービスは、工場ネットワークで課題となっている産業制御システムの脆弱性保護のために開発された「トレンドマイクロEdgeFire/EdgeIPS」とNESICのSOCを組み合わせて顧客の課題解決を行うもの。セキュリティー運用負担を増やすことなく、工場ネットワークをサイバー攻撃から守ることができるとしている。

■伊藤忠テクノ <4739>  3,320円  +45 円 (+1.4%)  本日終値

伊藤忠テクノソリューションズ<4739>が続伸。この日、障害者雇用を推進する特例子会社CTCひなり(東京都港区)と共同で、AIデータ分析の事前準備を専門に行うデータ準備(Data Preparation、以下DP)サービスの提供を開始したと発表。同サービスは、CTCが金融業を中心とした顧客から受注したAIやデータ分析などの案件で、ひなりがデータの表記揺れや誤記などを整えるDP作業を実施。AIの推進でハードルとなるDPを専門的に請け負うことで、顧客のAI活用に貢献するとともに、AIを含めたIT分野での障害者の新たな職域の開拓を図るとしている。

■住友林業 <1911>  1,999円  +27 円 (+1.4%)  本日終値

住友林業<1911>が続伸。SMBC日興証券が18日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を3000円から3100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。米国住宅販売が好調に推移していることや、木材価格上昇が一段落しつつあること、更に第2四半期決算などを踏まえて、21年12月期営業利益予想を916億4000万円から923億4000万円へ、22年12月期を同780億4000万円から927億4000万円へ引き上げた。6月発表の増資もあり、株価は弱含みで推移しているが、来年初発表予定の新中計で、明確かつ具体的な成長戦略が発表されると期待したいという。

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