株価指数先物【寄り前コメント】 3万円の大台回復でショートカバーを交えた買いが一段と強まる

市況
2021年9月7日 8時24分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 30060 +310 (+1.04%)

TOPIX先物 2076.0 +31.0 (+1.51%)

シカゴ先物 30090 +340 (時間外)

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

3日の米国市場はレイバーデー(労働者の日)の祝日で休場。シカゴ先物清算値(時間外)は日中大阪比340円高の3万0090円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比170円高の2万9920円で始まり、寄り付き後早い段階で3万円の大台を回復。一時3万0200円まで上昇幅を広げる場面がみられた。買い一巡後は3万0050円~3万0150円水準での保ち合いが続き、3万0060円で取引を終えた。

本日は時間外のシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップアップで3万円の大台を捉えてくることになるだろう。先物市場では日中はこう着感の強い値動きながらも、ナイトセッションでは連日で海外勢による積極的な買いが観測されているが、その背景には日本の経済対策への期待があるようだ。昨日のナイトセッションでは、総裁選を巡って石破氏が立候補を見送る方向で調整しており、河野大臣支援を検討しているとの報道を受けて、3万円の大台を回復。こうした総裁選絡みの報道に対して、アルゴリズムが発動しやすい需給状況のようだ。

3万円の大台回復によっていったんは達成感も意識されやすい一方で、日経平均株価が2月につけた年初来高値に接近してくるなか、ショートカバーを交えた買いが一段と強まることも考えられよう。これといった調整もなく上昇ピッチを強めていることから、ショートカバーの動きが継続しやすい。NT倍率は先物中心限月で14.54倍まで上昇しており、75日移動平均線が位置する14.60倍辺りが目先的なターゲットになりそうだ。

なお、9月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を週末に控えていることから、引き続き全体としては12月限へのロールオーバー中心の売買となる。一方で、昨夕に日経平均の定期入れ替えが発表され、任天堂<7974>、キーエンス<6861>、村田製作所<6981>が新規採用となった。新たに株価換算係数を使うことで市場への影響は抑えられるものの、組み入れ前の段階では先回り的な動きによりTOPIXへのインパクトは高まろう。逆に日経平均構成銘柄には、これら3銘柄を購入するための換金売りが意識されやい。この需給要因によって、NT倍率は低下をみせてくる可能性がある点には注意しておきたい。

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