話題株ピックアップ【昼刊】:セルソース、東エレク、村田製
■三井ハイテック <6966> 8,540円 +1,460 円 (+20.6%) 一時ストップ高 11:30現在 東証1部 上昇率2位
三井ハイテック<6966>が続急騰し年初来高値を更新している。前週末10日の取引終了後、22年1月期の連結業績予想について、売上高を1234億円から1348億円(前期比38.5%増)へ、営業利益を80億円から116億円(同3.1倍)へ、純利益を56億円から78億円(同3.0倍)へ上方修正したことが好感されている。情報通信機器向けや車載向け半導体用リードフレーム、電動車向け駆動・発電用モーターコアの受注がそれぞれ想定以上に伸長したことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(2~7月)決算は、売上高642億2800万円(前年同期比45.8%増)、営業利益59億6200万円(同8.2倍)、純利益45億900万円(同8.5倍)だった。
■セルソース <4880> 20,470円 +3,010 円 (+17.2%) 一時ストップ高 11:30現在
セルソース<4880>がカイ気配スタートで急騰、一気に水準を切り上げてきた。同社は脂肪から幹細胞を培養する再生医療分野に展開するが、ひざ疾患治療向け細胞加工などの受託件数が伸び、全体業績に貢献している。前週末10日に発表した20年11月~21年7月期の営業利益が前年同期比2.7倍の6億7800万円と高水準の伸びを達成した。また10月末現在の株主を対象に1株を3株にする株式分割を実施することも併せて発表、これを手掛かり材料に投資資金が集中している。
■大真空 <6962> 4,480円 +620 円 (+16.1%) 11:30現在 東証1部 上昇率3位
大真空<6962>が急伸している。前週末10日の取引終了後、10月31日を基準日として1株を4株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家層の拡大と市場流動性の向上を図ることが目的という。効力発生日は11月1日。
■オハラ <5218> 1,648円 +121 円 (+7.9%) 11:30現在 東証1部 上昇率9位
オハラ<5218>が急反発している。前週末10日の取引終了後、21年10月期の連結業績予想について、売上高を217億円から228億円(前期比27.6%増)へ、営業利益を12億円から13億円(前期17億2400万円の赤字)へ、最終利益を6億円から11億円(同42億4300万円の赤字)へ上方修正し、あわせて10円を予定していた期末一括配当予想を15円に引き上げると発表したことが好感されている。ミラーレスカメラを中心としたデジタルカメラ市場の回復により、光学機器向けレンズ材の販売が堅調に推移していることに加えて、半導体露光装置、FPD露光装置向けガラスの需要が堅調に推移していることが要因。なお、特殊ガラスの「ナノセラム」は、スマートフォン用途の評価試験に遅延があり、本格的な量産には至ってないとしている。なお、前期実績に対しては5円の増配になる予定だ。
■平田機工 <6258> 7,160円 +280 円 (+4.1%) 11:30現在
平田機工<6258>が続伸。前週末10日の取引終了後、電気自動車(EV)関連設備の大型案件を受注したと発表しており、これが好感されているようだ。受注した設備はEV車用ドライブユニットの組立ラインで、受注金額は約40億円。会社側では、顧客は北米の新興EVメーカーとしており、自社との取り引きは初めてという。同件に関し、一部は22年3月期業績予想に織り込んでいるものの、そのほかの部分については来期以降の業績に寄与するものと見込んでいる。
■エイチーム <3662> 1,570円 +55 円 (+3.6%) 11:30現在
エイチーム<3662>は大幅高で3日ぶりに反発している。前週末10日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視されている。上限を35万株(発行済み株数の1.8%)、または5億円としており、取得期間は21年9月13日から22年1月31日まで。資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行とともに、株主還元策として1株あたりの価値向上を図るためという。同時に発表した21年7月期連結決算は、売上高312億5200万円(前の期比1.5%減)、営業利益7億100万円(同44.9%減)、最終損益8億7700万円の黒字(前の期5億1900万円の赤字)と最終損益が黒字に転換しており、これも好感されている。経費の抑制が奏功したほか、投資事業組合運用益を営業外収益として計上したことが寄与した。なお、22年7月期業績予想は、合理的な数値の算定が困難のため非開示としている。
■SGホールディングス <9143> 3,160円 +110 円 (+3.6%) 11:30現在
SGホールディングス<9143>が反発、25日移動平均線を足場に上値を試す展開となっている。同社傘下の佐川急便は国内シェア約3割を誇る宅配便大手。業績はコロナ禍にあっても増収トレンドを継続し大幅増益基調を続けている。前週末10日取引終了後、佐川急便が日本郵政<6178>の子会社である日本郵便と協業することで基本合意したことを発表した。業界2位の佐川急便と同3位の日本郵便が連携することで業界トップのヤマトホールディングス<9064>傘下のヤマト運輸に対抗する構図となり、これが株価を刺激する格好となった。
■イーレックス <9517> 2,918円 +86 円 (+3.0%) 11:30現在
イーレックス<9517>が7連騰している。11日付の日本経済新聞朝刊で、「ベトナムでバイオマス発電事業に乗り出す。ベトナム電力公社(EVN)などと連携し、2024年に出力2万キロワットの発電所を稼働させる計画でさらなる事業拡大を視野に入れる」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、発電所はベトナム南部ハウザン省で22年に着工する予定で、燃料には地元で生じるコメのもみ殻を使用するという。また、年間発電量は約1億2000万キロワット時を想定しているという。イーレックスが海外でバイオマス発電所を建設するのは初めてなだけに、注目度が増しているようだ。
■東京エレクトロン <8035> 55,140円 +590 円 (+1.1%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>が全般軟調地合いのなかも強さを発揮し、ついに13連騰と異彩の上昇トレンドを形成している。半導体製造装置の国内トップメーカーで海外機関投資家からの評価も高い。株価は最高値圏を快走しているが、きょうは一時5万6000円台まで買われる場面があり、13営業日合計で1万1000円以上も水準を切り上げたことになる。世界的な半導体需給の逼迫で、同社の手掛けるエッチング装置をはじめとする製造装置にも半導体メーカーからの引き合いが活発。微細化投資需要に対応した研究開発にも余念がない。22年3月期は営業58%増益見通しだが、上振れの可能性も意識されている。また、9月に入ってから証券系調査機関の目標株価引き上げや強気の投資判断が相次いでいることも追い風となっている。
■INPEX <1605> 792円 +8 円 (+1.0%) 11:30現在
INPEX<1605>など資源関連株やENEOSホールディングス<5020>など石油株が堅調な値動きを示している。前週末にWTI原油先物価格が1ドル58セント高と急伸し、1バレル=69ドル72セントまで水準を切り上げた。8月初旬以降は終値ベースで70ドル台を割り込んでの推移が続いているが、再び70ドル台復帰が意識される状況となってきた。両銘柄とも原油市況と株価連動性の高い銘柄であり、目先WTI原油価格の急伸が戻り足を後押しする形となっている。
■村田製作所 <6981> 10,440円 +95 円 (+0.9%) 11:30現在
村田製作所<6981>が、太陽誘電<6976>など電子部品株が頑強な値動きをみせている。前週末10日の米国株市場ではアップル<AAPL>が3日続落と下値模索の動きを強めたが、これは米連邦地裁から課金ルールの見直し命令を受けたことが嫌気されたもの。一方、マーケットではあす14日にオンラインで行われるアップルの特別イベントに注目が集まっている。詳細は明らかになっていないものの、新型iPhoneなどに関する情報が発表される可能性が高く、アップルの有力サプライヤーである日本の大手電子部品メーカーに思惑買いを誘導している。
■エイチ・アイ・エス <9603> 2,324円 -161 円 (-6.5%) 11:30現在 東証1部 下落率7位
エイチ・アイ・エス<9603>は大幅安で3日続落。前週末10日の取引終了後、21年10月期第3四半期累計(20年11月~21年7月)の決算を発表。売上高は前年同期比77.4%減の907億3800万円、営業損益は467億3200万円の赤字と前年同期から赤字幅拡大で着地しており、これを嫌気した売りが出ているようだ。依然として新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく、主力の旅行事業を中心に業績が悪化した。なお、通期見通しについては引き続き未定としている。
■バリオセキュア <4494> 1,642円 +300 円 (+22.4%) ストップ高 11:30現在
バリオセキュア<4494>がストップ高に買われている。同社は前週末10日の取引終了後、HEROZ<4382>との資本・業務提携を発表しており、これを好感した買いが膨らんでいる。総合的なネットワークセキュリティサービスを提供するバリオと、人工知能(AI)技術を有するHEROZが協業することで、新規サービスなどの創造や拡販を図り、両社の企業価値向上を目指す。これに伴い、HEROZはバリオの株主であるアイ・シグマ事業支援ファンド2号などから譲り受ける形で株式を取得する。取得後、HEROZのバリオ株持ち分比率は32.33%となる見通し。
■サインポスト <3996> 859円 +150 円 (+21.2%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証1部 上昇率トップ
サインポスト<3996>はカイ気配のまま水準を切り上げ、150円高はストップ高となる859円に張りついている。前週末、ファミリーマート(東京都港区)が2024年度末までに無人のコンビニエンスストア約1000店舗を展開する方針にあることが、日本経済新聞など複数のメディアによって報じられた。日本経済新聞の記事によると、無人店舗内の一連のシステムにはサインポストとJR東日本スタートアップ(東京都新宿区)の合弁会社であるTOUCH TO GOのノウハウが使われるとしており、これを材料視した買いが入っているようだ。
■扶桑電通 <7505> 3,615円 +555 円 (+18.1%) 一時ストップ高 11:30現在
扶桑電通<7505>が一時ストップ高の3760円に買われている。前週末10日の取引終了後、21年9月期の期末配当予想を20円から111円へ増額修正したことが好感されている。普通配当20円に加えて、業績連動配当として特別配当91円を実施する。なお、年間配当は131円になる予定だ。
■石井表記 <6336> 990円 +150 円 (+17.9%) ストップ高買い気配 11:30現在
石井表記<6336>がストップ高の990円水準でカイ気配となっている。前週末10日の取引終了後、22年1月期の連結業績予想について、売上高を109億9600万円から138億200万円(前期比19.1%増)へ、営業利益を6億3300万円から15億5600万円(同44.3%増)へ、純利益を4億7200万円から12億1200万円(同66.8%増)へ上方修正したことが好感されている。上期に、工作機械及び産業用機械向け操作パネル、自動車向け印刷製品を中心に売上高が想定を上回ったことに加えて、連結子会社である上海賽路客電子で中国経済の回復傾向が続き、顧客需要が増加していることが要因としている。なお、第2四半期累計(2~7月)決算は、売上高71億4000万円(前年同期比41.8%増)、営業利益10億3300万円(同4.0倍)、純利益7億3800万円(同3.0倍)だった。
●ストップ高銘柄
ENECHANGE <4169> 3,370円 +500 円 (+17.4%) ストップ高 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
東京機械製作所 <6335> 2,635円 -700 円 (-21.0%) ストップ安 11:30現在
など、1銘柄
株探ニュース