話題株ピックアップ【夕刊】(1):三井ハイテク、大真空、セルソース

注目
2021年9月13日 15時13分

■三井ハイテック <6966>  8,580円  +1,500 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

三井ハイテック<6966>がストップ高。前週末10日の取引終了後、22年1月期の連結業績予想について、売上高を1234億円から1348億円(前期比38.5%増)へ、営業利益を80億円から116億円(同3.1倍)へ、純利益を56億円から78億円(同3.0倍)へ上方修正した。情報通信機器向けや車載向け半導体用リードフレーム、電動車向け駆動・発電用モーターコアの受注がそれぞれ想定以上に伸長したことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(2~7月)決算は、売上高642億2800万円(前年同期比45.8%増)、営業利益59億6200万円(同8.2倍)、純利益45億900万円(同8.5倍)だった。

■大真空 <6962>  4,550円  +690 円 (+17.9%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

大真空<6962>が急伸。前週末10日の取引終了後、10月31日を基準日として1株を4株に株式分割すると発表。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家層の拡大と市場流動性の向上を図ることが目的という。効力発生日は11月1日。

■セルソース <4880>  20,270円  +2,810 円 (+16.1%) 一時ストップ高   本日終値

セルソース<4880>が急騰。同社は脂肪から幹細胞を培養する再生医療分野に展開するが、ひざ疾患治療向け細胞加工などの受託件数が伸び、全体業績に貢献している。前週末10日に発表した20年11月~21年7月期の営業利益が前年同期比2.7倍の6億7800万円と高水準の伸びを達成した。また10月末現在の株主を対象に1株を3株にする株式分割を実施することも併せて発表、これを手掛かり材料に投資資金が集中した。

■オハラ <5218>  1,654円  +127 円 (+8.3%)  本日終値

オハラ<5218>が急反発。前週末10日の取引終了後、21年10月期の連結業績予想について、売上高を217億円から228億円(前期比27.6%増)へ、営業利益を12億円から13億円(前期17億2400万円の赤字)へ、最終利益を6億円から11億円(同42億4300万円の赤字)へ上方修正し、あわせて10円を予定していた期末一括配当予想を15円に引き上げると発表。ミラーレスカメラを中心としたデジタルカメラ市場の回復により、光学機器向けレンズ材の販売が堅調に推移していることに加えて、半導体露光装置、FPD露光装置向けガラスの需要が堅調に推移していることが要因。なお、特殊ガラスの「ナノセラム」は、スマートフォン用途の評価試験に遅延があり、本格的な量産には至ってないとしている。なお、前期実績に対しては5円の増配になる予定だ。

■平田機工 <6258>  7,320円  +440 円 (+6.4%)  本日終値

平田機工<6258>が続伸。前週末10日の取引終了後、電気自動車(EV)関連設備の大型案件を受注したと発表。受注した設備はEV車用ドライブユニットの組立ラインで、受注金額は約40億円。会社側では、顧客は北米の新興EVメーカーとしており、自社との取り引きは初めてという。同件に関し、一部は22年3月期業績予想に織り込んでいるものの、そのほかの部分については来期以降の業績に寄与するものと見込んでいる。

■イーレックス <9517>  2,994円  +162 円 (+5.7%)  本日終値

イーレックス<9517>が7連騰。11日付の日本経済新聞朝刊で、「ベトナムでバイオマス発電事業に乗り出す。ベトナム電力公社(EVN)などと連携し、2024年に出力2万キロワットの発電所を稼働させる計画でさらなる事業拡大を視野に入れる」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、発電所はベトナム南部ハウザン省で22年に着工する予定で、燃料には地元で生じるコメのもみ殻を使用するという。また、年間発電量は約1億2000万キロワット時を想定しているという。イーレックスが海外でバイオマス発電所を建設するのは初めてなだけに、注目度が増しているようだ。

■エイチーム <3662>  1,594円  +79 円 (+5.2%)  本日終値

エイチーム<3662>は大幅高で3日ぶりに反発。前週末10日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。上限を35万株(発行済み株数の1.8%)、または5億円としており、取得期間は21年9月13日から22年1月31日まで。資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行とともに、株主還元策として1株あたりの価値向上を図るためという。同時に発表した21年7月期連結決算は、売上高312億5200万円(前の期比1.5%減)、営業利益7億100万円(同44.9%減)、最終損益8億7700万円の黒字(前の期5億1900万円の赤字)と最終損益が黒字に転換した。経費の抑制が奏功したほか、投資事業組合運用益を営業外収益として計上したことが寄与した。なお、22年7月期業績予想は、合理的な数値の算定が困難のため非開示としている。

■SGホールディングス <9143>  3,195円  +145 円 (+4.8%)  本日終値

SGホールディングス<9143>が反発、25日移動平均線を足場に上値を試す展開となっている。同社傘下の佐川急便は国内シェア約3割を誇る宅配便大手。業績はコロナ禍にあっても増収トレンドを継続し大幅増益基調を続けている。前週末10日取引終了後、佐川急便が日本郵政<6178>の子会社である日本郵便と協業することで基本合意したことを発表した。業界2位の佐川急便と同3位の日本郵便が連携することで業界トップのヤマトホールディングス<9064>傘下のヤマト運輸に対抗する構図となり、これが株価を刺激する格好となった。

■明治ホールディングス <2269>  7,290円  +200 円 (+2.8%)  本日終値

明治ホールディングス<2269>が3日続伸。10日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、最終利益を670億円から950億円(前期比44.7%増)へ上方修正した。DMバイオの株式持分譲渡に伴い上期に特別利益を計上することに加えて、農薬事業の譲渡に伴う下期の売上高・各利益項目の減少及び特別利益計上による影響を織り込んだという。なお、売上高は1兆240億円から1兆190億円(同14.5%減)へ、営業利益は1075億円から1060億円(同0.1%減)へ下方修正した。

■東京エレクトロン <8035>  55,370円  +820 円 (+1.5%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が全般軟調地合いのなかも強さを発揮し、ついに13連騰と異彩の上昇トレンドを形成している。半導体製造装置の国内トップメーカーで海外機関投資家からの評価も高い。株価は最高値圏を快走しているが、きょうは一時5万6020円台まで買われる場面があり、13営業日合計で1万1000円以上も水準を切り上げたことになる。世界的な半導体需給の逼迫で、同社の手掛けるエッチング装置をはじめとする製造装置にも半導体メーカーからの引き合いが活発。微細化投資需要に対応した研究開発にも余念がない。22年3月期は営業58%増益見通しだが、上振れの可能性も意識されている。また、9月に入ってから証券系調査機関の目標株価引き上げや強気の投資判断が相次いでいることも追い風となっている。

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