自民党総裁選の告示を受けて、一段と政策機運が高まりやすくなる/オープニングコメント

市況
2021年9月17日 8時20分

17日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが63ドル安だった。8月小売売上高や9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数の良好な結果を受けて、景気回復期待が再燃。しかし、新規失業保険申請件数の増加で雇用や景気回復への懸念がくすぶったほか、金利先高感を警戒した売りに下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の30335円。円相場は1ドル109円70銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになろう。米国市場はNYダウ、S&P500が下落する一方で、ナスダックは上昇している。米国では週末にSQを控えていることもあり、手掛けづらいところだったと考えられる。とはいえ、警戒されていた小売売上高やフィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想を上回ったことは安心感に繋がりそうである。

ただし、寄り付き後は中国市場の動向に市場の関心が向かいやすく、引き続き中国不動産大手の信用リスクに対する警戒感から模様眺めムードが強まりやすいところ。中国や香港市場が落ち着いた値動きを見せてくるようであれば、短期筋のショートカバーの動きも意識されてくるだろうが、週末要因もあって積極的に上値を買う動きは期待しづらいところ。

もっとも、国内では政策期待が高まっているほか、海外勢による日本株比率を引き上げる動きへの思惑は根強い。9月2週の投資主体別売買動向では海外投資家は現物と先物合算で1兆円超買い越していることもあり、底堅さは意識されやすいと考えられる。また、昨日は先物市場で一時30020円まで売られる場面が見られたものの、3万円をキープしていることも同水準での押し目買い意欲の強さとともに、売り方にとっては売り込みづらい水準であろう。

来週は祝日を挟んで手掛けづらい状況ではあるものの、本日の自民党総裁選の告示を受けて、一段と政策機運が高まりやすくなることから、短期的に売られる局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.