来週の株式相場に向けて=9月の連休入りも強調相場は継続か
今週の日経平均株価は、前週に比べ118円(0.4%)高の3万500円と4週連続の上昇となった。今週のNYダウは16日時点までだが143ドル高となっているものの、前週まで2週連続安だっただけに足もとの日経平均株価の強さは鮮明だ。
相場の強弱感を示す騰落レシオ(25日平均)は138と、買われ過ぎの目安とされる120を上回っている。ただ、市場関係者からは「足もとの相場の強さからみて、150を超える水準にならないと過熱感からの調整局面には入らないのではないか」(アナリスト)との見方も出ている。現在の状況が続くと仮定すれば、「150超えは今月27~28日頃では」(同)とも推測されており、まだ調整には至らない可能性もある。
上昇の先導役は海外投資家の買い戻しとみる声は多く、一段の買い余地はあるとみられている。それだけに下押し局面は格好の買い場となっており、今日も前日までの2日続落で値頃感が出た銘柄をすかさず買う動きが強まった。中国恒大集団の経営不安など警戒材料はあるものの、調整場面があればやはり下値は買われる状況が予想される。市場関係者は、上場来高値を切り上げているレーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>などの動向を注視している。
来週はシルバーウイークに入り、東京市場は20日が敬老の日、23日が秋分の日で休場となり、立ち会いは3日のみ。このなか、21日から22日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)が関心を集めており、米国のテーパリング(量的緩和縮小)に向けた動向が注目される。同じく21日から22日に日銀は金融政策決定会合を開く。
国内では9月IPOが本格化する。22日にコアコンセプト・テクノロジー<4371>とユミルリンク<4372>がともに東証マザーズに、シンプレクス・ホールディングス<4373>が東証1部に新規上場する。また、24日にレナサイエンス<4889>が東証マザーズに上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは3万~3万900円。(岡里英幸)