【↓】日経平均 大引け| 小反落、前週末急伸の反動で利益確定売り優勢 (9月27日)
始値 30277.82
高値 30414.61(09:06)
安値 30197.40(13:51)
大引け 30240.06(前日比 -8.75 、 -0.03% )
売買高 12億9346万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆2582億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は小幅ながら反落、前週末急伸の反動が出る
2.中国・恒大集団デフォルトリスクを警戒した売りが重荷に
3.緊急事態宣言が今月末解除の見通しとなったことはプラス
4.アフターコロナ関連の旅行・電鉄株などに物色の矛先向く
5.海運や機械株など景気敏感株は売られ相場の下押し圧力に
■東京市場概況
前週末の米国市場ではNYダウは前日比33ドル高と3日続伸した。短期的な過熱感から利益確定売りが先行したが、午後にかけて買いが優勢となり景気敏感株などが上昇した。
週明けの東京市場では、売り買い交錯のなか前週末終値を挟んで方向感の定まらない値動きをみせた。日経平均は結局小幅マイナス圏で着地。
27日の東京市場は、気迷いムードで前週末比プラスとマイナス圏を行き来する展開となった。前週末の欧州株市場が軒並み軟調だったほか、米国株市場でもNYダウは小幅高で引けたものの、ナスダック総合指数がわずかながらマイナス圏で着地するなどはっきりしない動きだった。買い手掛かり材料に乏しいなか、前週末の日経平均が600円あまりの急伸をみせていたこともあって、目先利益確定の売りを誘発した。緊急事態宣言が今週30日に解除される方向が伝わり、これまで新型コロナウイルス感染拡大時に売りの対象となっていた内需系の消費関連株や電鉄関連株に買いが入った。一方、中国不動産大手の恒大集団のデフォルトリスクを警戒した売りが重荷となった。海運や機械株などに売りが出て、全体相場を押し下げる格好に。全体の6割強の銘柄が下落した。
個別では、売買代金トップの日本郵船<9101>をはじめ大手海運株が大商いとなり、株価は大きく利食われた。レーザーテック<6920>も売りに押され、ダイキン工業<6367>も値を下げた。キーエンス<6861>が大きく水準を切り下げ、村田製作所<6981>も冴えない。サカイオーベックス<3408>がストップ安に売り込まれ、OKK<6205>も急落、サインポスト<3996>、神戸物産<3038>、レノバ<9519>などの下げも目立った。
半面、トヨタ自動車<7203>が終始買い優勢の展開となった。ファーストリテイリング<9983>が高く、任天堂<7974>、日立製作所<6501>なども上昇した。日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>など空運株も高い。井筒屋<8260>が値幅制限いっぱいに買われ、東邦システムサイエンス<4333>も一時ストップ高となった。シンプレクス・ホールディングス<4373>が物色人気、長野計器<7715>も値を飛ばした。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、トヨタ <7203> 、アドテスト <6857> 、京セラ <6971> 、ホンダ <7267> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約86円。うち64円はファストリ1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367> 、バンナムHD <7832> 、中外薬 <4519> 、KDDI <9433> 、信越化 <4063> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約64円。うち32円はダイキン1銘柄によるもの。
東証33業種のうち上昇は18業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)空運業、(3)陸運業、(4)銀行業、(5)石油石炭製品。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)機械、(3)倉庫運輸関連、(4)化学、(5)医薬品。
■個別材料株
△ジーダット <3841> [JQ]
CADソフトウェア「SX-Meister」で7.90億円の大型受注。
△エイトレッド <3969>
「AgileWorks」をユニシス <8056> に納入。
△フェイス <4295>
日本旅行と業務提携で合意。
△T&Gニーズ <4331>
政府の緊急事態宣言解除方針が報じられブライダル業界回復へ思惑。
△ヤマウHD <5284> [JQ]
コンクリート製品の出荷前倒し貢献し上期業績予想を上方修正。
△ノリタケ <5331>
22年3月期見通し上方修正。
△ニッカトー <5367>
「4~6月期に営業利益を増やした企業」と報道。
△TOREX <6616>
パワー半導体に追い風強まる。
△長野計器 <7715>
半導体業界向けなど需要旺盛で22年3月期業績予想を上方修正。
△HIS <9603>
緊急事態の全面解除観測強まり旅行・ホテル関連一斉高。
▼ピックルス <2925>
上期営業利益は計画上振れも材料出尽くし感。
▼ダイトーケミ <4366> [東証2]
22年3月期業績及び配当予想を上方修正も材料出尽くし感。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)井筒屋 <8260> 、(2)東邦システム <4333> 、(3)ノリタケ <5331> 、(4)シンプレクス <4373> 、(5)SKジャパン <7608> 、(6)長野計器 <7715> 、(7)ギフティ <4449> 、(8)KNTCT <9726> 、(9)T&Gニーズ <4331> 、(10)ブラス <2424> 。
値下がり率上位10傑は(1)サカイオーベ <3408> 、(2)OKK <6205> 、(3)ピックルス <2925> 、(4)オーケストラ <6533> 、(5)レノバ <9519> 、(6)サインポスト <3996> 、(7)神戸物産 <3038> 、(8)東京機 <6335> 、(9)川崎汽 <9107> 、(10)郵船 <9101> 。
【大引け】
日経平均は前日比8.75円(0.03%)安の3万0240.06円。TOPIXは前日比3.01(0.14%)安の2087.74。出来高は概算で12億9346万株。東証1部の値上がり銘柄数は736、値下がり銘柄数は1355となった。日経ジャスダック平均は4098.27円(8.91円高)。
[2021年9月27日]
株探ニュース