【↓】日経平均 大引け| 6日続落、朝高も中国恒大の経営不安が重石に (10月4日)
始値 29044.47
高値 29046.06(09:00)
安値 28343.58(13:23)
大引け 28444.89(前日比 -326.18 、 -1.13% )
売買高 13億2433万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆2588億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均株大幅安続く、一時400円を超える下落場面も
2.米国株急反発受け寄り付きは買い先行も、その後は値を崩す
3.中国不動産大手の恒大集団の経営不安が引き続き上値の重石
4.海運株や半導体関連の下げ目立つが値下がり銘柄数は5割強
5.全体売買代金は高水準が続き、7営業日連続で3兆円を上回る
■東京市場概況
前週末の米国市場ではNYダウは前日比482ドルと大幅に反発した。メルク<MRK>が開発中の新型コロナウイルスの経口治療薬が重症化を抑える効果があるとわかり、経済正常化を期待する買いが優勢となった。
週明けの東京市場では、朝方に日経平均株価は高く始まったもののその後は売りに押される展開に変わりマイナス圏に沈んだ。一時は400円を超える下げとなった。
4日の東京市場は、前週末の米国株市場でNYダウやナスダック総合指数など主要株指数が上昇したことを受け、寄り付きはリスク選好ムードのなか270円程度高く始まった。しかし、そこが本日の高値となった。その後は売りが顕在化して急速に値を消し下値模索の展開に変わった。中国不動産大手の恒大集団の経営不安が引き続き上値の重石となっているほか、今月に期限を向かえる米国の債務上限問題の行方も警戒されている。日経平均の下げ幅は一時400円を超え、2万8300円台まで水準を切り下げる場面があった。ただ、値下がり銘柄数は大引け時点で全体の56%にとどまっており、業種別でも33業種中18業種が高い。東証1部の売買代金は3兆2000億円で、これで9月24日から7営業日連続で3兆円を超える商いをこなしている。
個別では、売買代金断トツの日本郵船<9101>や、商船三井<9104>など大手海運株の下値模索が目立つ。レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連も安い。村田製作所<6981>が売られ、ファナック<6954>、キーエンス<6861>なども値を下げた。ベイカレント・コンサルティング<6532>も下落した。広済堂ホールディングス<7868>、明和産業<8103>が急落、KeePer技研<6036>も大幅安。Gunosy<6047>も売り込まれた。
半面、日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>など空運株が高く、オリエンタルランド<4661>も物色人気を集めた。JR東日本<9020>をはじめ電鉄株が高い。東京電力ホールディングス<9501>も買われた。一家ホールディングス<7127>、一蔵<6186>が値を飛ばし、テイクアンドギヴ・ニーズ<4331>も大幅高。ラウンドワン<4680>、コシダカホールディングス<2157>も高い。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアステラス <4503> 、住友不 <8830> 、中外薬 <4519> 、KDDI <9433> 、塩野義 <4507> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約20円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、ファナック <6954> 、SBG <9984> 、エムスリー <2413> 、アドテスト <6857> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約192円。
東証33業種のうち上昇は18業種。上昇率の上位5業種は(1)空運業、(2)陸運業、(3)その他金融業、(4)パルプ・紙、(5)不動産業。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)電気機器、(3)ガラス土石製品、(4)精密機器、(5)化学。
■個別材料株
△鉄人化計画 <2404> [東証2]
脱コロナでカラオケ・飲食に追い風。
△LAホールデ <2986> [JQG]
21年12月期営業利益予想を上方修正。
△マツキヨココ <3088>
未定としていた22年3月期営業利益は382億円見込む。
緊急事態宣言の全面解除で売り上げ回復への思惑働く。
△OLC <4661>
緊急事態宣言解除とコロナ経口薬普及期待が追い風。
△一家HD <7127>
株主優待制度の新設を発表。
△テイツー <7610> [JQ]
22年2月期業績及び配当予想を上方修正
人流復活でリバウンド狙いの資金誘導。
△FLネット <9241> [東証M]
千葉県鎌ケ谷市ほか4市でふるさと納税支援事業を開始。
△ダイセキ <9793>
資源価格回復寄与し22年2月期営業利益予想を上方修正。
▼象印 <7965>
6-8月期の収益鈍化をネガティブ視。
▼郵船 <9101>
コンテナ船市況の急落で警戒感。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)一家HD <7127> 、(2)一蔵 <6186> 、(3)テンポイノベ <3484> 、(4)T&Gニーズ <4331> 、(5)コシダカHD <2157> 、(6)フルキャスト <4848> 、(7)ラウンドワン <4680> 、(8)マツキヨココ <3088> 、(9)シンプレクス <4373> 、(10)ルネサンス <2378> 。
値下がり率上位10傑は(1)広済堂HD <7868> 、(2)明和産 <8103> 、(3)KeePer <6036> 、(4)川崎汽 <9107> 、(5)郵船 <9101> 、(6)Gunosy <6047> 、(7)恵和 <4251> 、(8)USENHD <9418> 、(9)ミタチ産業 <3321> 、(10)オーケストラ <6533> 。
【大引け】
日経平均は前日比326.18円(1.13%)安の2万8444.89円。TOPIXは前日比12.39(0.62%)安の1973.92。出来高は概算で13億2433万株。東証1部の値上がり銘柄数は872、値下がり銘柄数は1229となった。日経ジャスダック平均は3959.24円(42.80円安)。
[2021年10月4日]
株探ニュース