話題株ピックアップ【夕刊】(1):フロンテオ、チェンジ、テスHD
■TOREX <6616> 3,400円 +503 円 (+17.4%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
トレックス・セミコンダクター<6616>は3連騰。15日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を285億円から295億円(前期比24.4%増)へ、営業利益を25億円から27億円(同2.2倍)へ、純利益を17億5000万円から18億9000万円(同2.0倍)へ上方修正し、あわせて20円を予定していた期末配当予想を24円に引き上げたことが好感された。電子化ニーズの高まりやライフスタイルの変化を背景に、産業機器関連市場やデジタル機器関連市場が引き続き好調に推移する見通しに加えて、為替も円安傾向にあることから、売上高・利益が想定を上回る見込み。なお、年間配当予想は44円となり、前期実績に対しては8円の増配となる予定だ。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高149億8300万円(前年同期比31.3%増)、営業利益17億8300万円(同6.8倍)、純利益12億7200万円(同8.1倍)だった。
■FRONTEO <2158> 3,445円 +500 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値
FRONTEO<2158>がストップ高。同社は15日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を108億円から112億円(前期比8.0%増)へ、営業利益を12億円から18億円(同3.5倍)へ、純利益を7億2500万円から11億円(同3.1倍)へ、年間配当予想を5円から7円(前期は無配)へ上方修正すると発表。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結営業利益は12億600万円(前年同期は1億6000万円の赤字)だった。リーガルテックAI事業が好調であり、特に日本・アジア地域においてAIレビューツール「KIBIT Automator」を活用した案件が想定以上に増加したことに加え、利益率の高い複数の大型案件を受注したことにより、売上高、利益の両面において業績に寄与した。上期実績を反映させるとともに、AIソリューション事業は下期に売上高や利益が増加する傾向があることも考慮し、通期見通しを引き上げたとしている。
■ジモティー <7082> 5,300円 +700 円 (+15.2%) ストップ高 本日終値
ジモティー<7082>が大幅に3日続伸し、年初来高値を更新。同社は15日取引終了後に21年12月期単独業績予想について、売上高を14億6700万円から17億円(前期比23.6%増)へ、営業利益を3億3500万円から3億6900万円(同19.7%増)へ、純利益を2億7900万円から3億600万円(同20.4%増)へ上方修正すると発表。あわせて発表した21年12月期第3四半期累計(1~9月)単独営業利益は3億500万円(前年同期比4.2%増)だった。新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも広告需要が想定よりも回復基調にあることに加え、20年より開始したユーザー利便性及び収益性向上を目的とした新機能の取り組みが大きく進捗した結果、当初の通期業績予想を上回る見込みになったとしている。
■チェンジ <3962> 2,236円 +287 円 (+14.7%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
チェンジ<3962>が急動意。同社はITソリューション事業を手掛け、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込み好調に業績を伸ばしており、ふるさと納税事業も収益に大きく貢献している。15日取引終了後に発表した21年9月期決算は最終利益が前の期比倍増となる41億400万円と急拡大、更に22年9月期も前期比10%増の45億2200万円予想と2ケタ成長を維持する見通しにあり、これを好感する形で買いを呼び込んでいる。株価は今年4月以降一貫して下値模索の動きが続き、前週11日に年初来安値をつけたばかりだったが、足もとでは動きが一変している。テクニカル的にも上値抵抗ラインとなっていた25日移動平均線をマドを開けてブレークする形となり、トレンド転換を示唆している。
■テスホールディングス <5074> 2,786円 +196 円 (+7.6%) 本日終値
テスホールディングス<5074>は大幅高で上場来高値を更新した。同社は再生可能エネルギー発電所の開発・設計から調達、施工、売電に至るまでワンストップで対応し、コージェネレーションシステムなども手掛ける。足もとの業績は好調に推移しており、15日取引終了後に発表した22年6月期第1四半期(7~9月)の営業利益は32億1700万円で、通期計画の49億500万円に対する進捗率は66%に達した。これを受け、通期業績の増額修正期待が膨らみ物色人気となった。
■セルソース <4880> 7,600円 +470 円 (+6.6%) 本日終値
セルソース<4880>が3連騰。午前10時ごろ、アシックス<7936>及びスマートシューズを開発するORPHE(東京都渋谷区)と、スマートシューズを用いた医療分野での共同研究を開始すると発表。共同研究では、まずは潜在的患者数が多く、膝の痛みや歩行困難などで日常生活に支障をきたす恐れのある「変形性膝関節症」の改善に向け、治療を行う患者の歩容(歩行の特徴)を定量化することを目的とした共同研究を実施する。具体的には、アシックスとORPHEが共同開発したランニングスマートシューズ「EVORIDE ORPHE(エボライドオルフェ)」をベースとして、履いて歩くだけで患者のストライドやピッチ、接地の角度や着地衝撃などを計測することができる新たなシューズを開発。セルソースの提携医療機関で再生医療などの治療を行う変形性膝関節症の患者にシューズを履いてもらい、センサーを通じて得られた歩容データをアプリケーションにて記録・分析するという。これにより、再生医療などによる治療と歩容データのフィードバックを活用したリハビリを組み合わせた療法の可能性も検討するとしている。
■GSユアサ <6674> 2,301円 +142 円 (+6.6%) 本日終値
ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>は急反発。同社は15日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の航空機用先進システム実用化プロジェクトにおける研究開発項目「次世代電動推進システム研究開発」のうち、中間目標の一つである「400ワットアワー/キログラム級リチウム硫黄電池の実証」に成功したと発表。同プロジェクトは、安全性が高く軽量・低コストの航空機用先進システムを開発し、次世代航空機に提案可能なレベルにまで成熟させることを目的としたもで、次世代航空機の動力としてモーターや蓄電池などによる電動化が検討されている。同社では、同研究開発において、「軽量蓄電池」に関する研究開発に取り組んでおり、セルの要素技術(電極、電解液など)の開発や、蓄電池制御システム、モジュール・パック構造の軽量化を進めることで、次世代航空機に求められる軽量蓄電池の開発を進めている。
■フジッコ <2908> 1,971円 +90 円 (+4.8%) 本日終値
フジッコ<2908>は大幅続伸。15日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を150万株(発行済み株数の9.98%)、または30億円としており、取得期間は21年11月16日から22年11月15日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上が目的としている。また、自社株494万762株(発行済み株数の14.12%)を11月30日付で消却するとあわせて発表した。消却後の発行済み株数は3005万759株となる予定だ。
■オプテックスグループ <6914> 1,578円 +64 円 (+4.2%) 本日終値
オプテックスグループ<6914>が大幅高で3日続伸。15日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。上限を65万株(発行済み株数の1.80%)、または10億円としており、取得期間は11月16日から12月23日まで。株主還元水準の向上及び資本効率の改善を図るためとしている。同時に画像処理検査装置の製造販売を行うミツテック(兵庫県淡路市)の全株式を11月30日に取得し、子会社化すると発表した。両社の培った技術力と生産力を融合し、ファクトリーオートメーション市場において制御や測定の先進端末から、装置や製造ラインの構築までのトータルソリューションを顧客に提供し事業開拓を推進するのが狙い。取得価額は非開示。なお、21年12月期業績への影響は軽微としている。
■ビジ太田昭 <9658> 2,010円 +78 円 (+4.0%) 本日終値
ビジネスブレイン太田昭和<9658>が3日続伸。15日の取引終了後、連結子会社であるグローバルセキュリティエキスパート<4417>の東証マザーズへの新規上場が承認されたと発表しており、これが好感されたようだ。ビジ太田昭は現在、グローバルS株の73.1%を所有しているが、上場に伴う売り出しや新株発行などで58.6%となる見込み。なお会社側では、同件による連結業績に与える影響は軽微としている。
株探ニュース