話題株ピックアップ【夕刊】(3):郵船、ジェイテック、OKK
■日本郵船 <9101> 7,260円 -330 円 (-4.4%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>などいずれも下値模索の動きを強いられている。ここにきて、中国景気の減速懸念などを背景に、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の下落が目立っている。同指数は17日に161ポイント安で2400台まで水準を切り下げた。これは今年6月上旬以来約5カ月ぶりの水準。郵船など株価指標面での割安感は強いが、足もとでばら積み船の市況が冷え込んでいることを警戒する売りがかさむ状況にある。
■ファーストリテイリング <9983> 74,070円 -920 円 (-1.2%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が後場寄り2000円を超える下げで7万3000円台を割り込んだほか、ソフトバンクグループ<9984>も6日ぶりに反落し7000円台を再び下回った。後場寄り日経平均株価は一段安となったが、先物主導でインデックス売りが入り全体を押し下げたとみられている。日経平均寄与度の高い値がさ株に売り圧力が強い。
■オプティム <3694> 1,690円 -18 円 (-1.1%) 本日終値
オプティム<3694>が買い先行も伸び悩む展開。同社は17日取引終了後、AI・IoTプラットフォームサービス「OPTiM Cloud IoT OS」のバージョンアップを実施し、他社アプリとの認証連携機能を強化したと発表。ID管理を担う「IDM/IAM」機能を強化したもので、異なるドメイン間で認証情報を連携して利用中の認証基盤から外部クラウドサービスにシングルサインオンできるようにする「SAML」を活用することにより、サードパーティーアプリケーションと連携したソリューションをより構築しやすくなった。同機能は「IDM/IAM」を用いた自社ブランドのID基盤サービスの構築にも利用できるとしている。
■技研製作所 <6289> 4,495円 -35 円 (-0.8%) 本日終値
技研製作所<6289>が後場下げ幅を縮小し、一時プラスに転じる場面もあった。午後2時ごろ、国土交通省が公募した「月面等での建設活動に資する無人建設革新技術開発推進プロジェクト」に採択されたと発表。同プロジェクトは、内閣府宇宙開発戦略推進事務局による「宇宙開発利用加速化戦略プログラム」(スターダストプログラム)の一環として進められるもので、国土交通省が文部科学省と連携し、将来的に月面などでの建設活動に発展し得ることを視野に、産学官の連携により建設基盤技術の確立を目指すもの。今回は同社を含めて国内企業や大学による10の提案が採択されており、同社は22年3月までに「重力に依存しない杭圧入技術/インプラント工法の宇宙空間での適用可能性に係る調査」を行うとしている。
■ジェイテック <2479> 238円 +50 円 (+26.6%) ストップ高 本日終値
ジェイテック<2479>はストップ高。同社は技術者派遣など人材サービスを主力展開、技術商社を標榜する。コロナ禍で収益環境には逆風が吹いていたが、足もとの業績は21年4~9月期に経常損益が黒字転換するなど改善色が強まっている。きょうはこのほかパソナグループ<2168>、パーソルホールディングス<2181>など人材大手をはじめ、UTグループ<2146>、夢真ビーネックスグループ<2154>なども頑強な値動きをみせている。外国人の在留資格「特定技能」について、2022年度にも事実上在留制限をなくす方向で検討が進められていることが、一部メディアを通じて伝わったことで、これが物色人気の背景となっている。
■総医研ホールディングス <2385> 384円 +77 円 (+25.1%) 一時ストップ高 本日終値
総医研ホールディングス<2385>が4日ぶり急反騰。同社は大阪大学発のベンチャーで、健康補助食品や飲料の直販及び食品の機能評価試験受託事業を手掛ける。このほか、化粧品は中国向け越境ECで高水準の需要を開拓し、今後の展開が期待されている。そうしたなか、17日取引終了後、資本・業務提携先である中国・杭州高浪控股が子会社GOLONG HOLDINGを通じて、新たに総医研HDの株式416万4100株を取得することを発表した。これによりGOLONGは第2位株主となる(受渡期日は12月15日を予定)。総医研HDは化粧品事業で中国企業との連携強化を進めていたが、今回の資本・業務提携に伴い業容拡大期待が現実味を帯びてきたことから、投資資金が一気に流入した。
■OKK <6205> 464円 +80 円 (+20.8%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
OKK<6205>がストップ高。午前9時10分に、日本電産<6594>と資本・業務提携を締結し、第三者割当により新株式を割り当てその子会社になると発表。なお、本日付の日本経済新聞が「日本電産は工作機械メーカーのOKKを買収する。第三者割当増資の引き受けなどで株式の過半数以上を取得して子会社化する見込み」と報じ、午前9時25分までOKKは一時売買停止となっていた。OKKは日電産に1585万3444株を1株につき345円60銭(総額54億7895万247円)で割り当てる。これにより日電産は持ち株比率66.65%の筆頭株主となる見通し。払込期間は22年1月26日から6月30日を予定。OKKは継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象が存在しているが、同時に工場の老朽化・陳腐化、基幹システムの複雑性、研究開発の遅れなどの問題も生じていた。増資によって経営課題へ対処するために必要な資金を調達し、財務基盤の再構築を図るとともに、日電産グループに所属することによって、工作機械における製品のフルラインナップ化による顧客への提案力向上や販売網活用による商圏拡大、グローバル展開などシナジー発揮を期待するとしている。
■リアルワールド <3691> 897円 +150 円 (+20.1%) ストップ高 本日終値
リアルワールド<3691>はストップ高。ネット経由で仕事を仲介するクラウドソーシング事業の大手で、Webメディア事業にも重心を置き業容拡大を図っている。17日取引終了後、マストバイキャンペーンが実施できるクラウドサービス「itsmon レシート」を運営するウィナスと提携したことを発表した。この提携に伴いAI技術とデジタルギフトを活用したリアル店舗マストバイキャンペーンシステムの提供を開始する。マストバイキャンペーンとはユーザーがリアル店頭で商品購入することが応募条件となるキャンペーンのこと。今回の業務提携による業容拡大効果を期待した買いを呼び込む形となった。
●ストップ高銘柄
トレードワークス <3997> 1,337円 +300 円 (+28.9%) ストップ高 本日終値
エスユーエス <6554> 1,346円 +300 円 (+28.7%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース