【↓】日経平均 大引け| 大幅続落、新型コロナの変異株を警戒し売り継続 (11月29日)
始値 28337.96
高値 28776.34(10:58)
安値 28187.12(14:30)
大引け 28283.92(前日比 -467.70 、 -1.63% )
売買高 15億3062万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆3942億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は大幅続落、新型コロナのオミクロン株を懸念視
2.経済活動に対する警戒感から景気敏感株の一角が売られる展開
3.前場の日経平均は下げ渋り一時プラス転換も後場売り直される
4.レーザーテックなど半導体製造装置の主力銘柄が頑強な値動き
5.個別株は全体の9割以上の銘柄が下落、売買代金は大きく膨らむ
■東京市場概況
前週末の米国市場ではNYダウは前営業日比905ドル安と大幅に続落した。南アフリカで検出された新型コロナウイルス変異株に対する警戒感が膨らみ今年最大の下げ幅となった。
週明けの東京市場では、リスク回避の売りに押され、日経平均株価は大幅続落。南アフリカで見つかった新型コロナウイルスの変異株を懸念視する売りがかさんだ。
29日の東京市場は、前週末の欧米株市場が大きくリスクオフに傾いたことを受け、朝方から主力株をはじめ広範囲に売られる展開でスタート。新型コロナの新たな変異株であるオミクロン株が経済活動を妨げるとの思惑が、景気敏感セクターを中心に売りのターゲットとなった。前場は空売りの買い戻しなどで日経平均は戻り足に転じ一時はプラス圏に浮上する場面もあったが、後場寄りに大口の売りが出て再び下げ幅を拡大した。日経平均は500円を超える下げで2万8100円台まで水準を切り下げた、引けにかけやや下げ渋ったもののおよそ1カ月半ぶりの安値圏で着地。東証1部の値下がり銘柄数は2000近くに達し、全体の9割以上の銘柄が下げる文字通りの全面安商状となった。なお、売買代金は3兆4000億円近くに膨らみ、これは今月4日以来の水準となった。
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが軟調、オリエンタルランド<4661>が大きく売られ、JR東日本<9020>、日本航空<9201>なども安い。資生堂<4911>も下値を探る展開に。ジャステック<9717>が急落、中越パルプ工業<3877>も大幅安。ミツバ<7280>、ファーマフーズ<2929>、東洋電機製造<6505>なども大きく値を下げた。三光合成<7888>、テイクアンドギヴ・ニーズ<4331>、JUKI<6440>も売られた。
半面、断トツの売買代金をこなしたレーザーテック<6920>が朝安から大きく切り返し1000円超の上昇をみせたほか、任天堂<7974>も上値を追った。日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株も買われた。シンプレクス・ホールディングス<4373>が大幅高、オーイズミ<6428>も高い。バリューHR<6078>が値を飛ばし、日本電子<6951>も高い。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はエムスリー <2413> 、任天堂 <7974> 、アドテスト <6857> 、ヤマトHD <9064> 、オムロン <6645> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約28円。うち16円はエムスリー1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、テルモ <4543> 、SBG <9984> 、KDDI <9433> 、オリンパス <7733> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約124円。
東証33業種のうち上昇は海運業、その他製品の2業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)情報・通信業、(2)電気・ガス業、(3)電気機器、(4)食料品、(5)サービス業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)空運業、(2)陸運業、(3)繊維製品、(4)ゴム製品、(5)輸送用機器。
■個別材料株
△北陸電工 <1930>
12月末を基準日とした1→1.2への株式分割と実質増配を好感。
△アミタHD <2195> [JQG]
12月31日を基準日として1→5に株式分割。
△ランシステム <3326> [JQ]
遠隔カスタマーサクセス「リモートカサスpro」の提供開始。
△川本産業 <3604> [東証2]、中京医薬 <4558> [JQ]
コロナ対策関連株が軒並み動意づく。
△ジーダット <3841> [JQ]
パワーデバイス向け自動レイアウトツールを発売へ。
△シンプレクス <4373>
SMBC日興が新規に「買い推奨」。
△レナ <4889> [東証M]
ニプロ <8086> と医療機器システム開発で共同研究契約。
△タカトリ <6338> [東証2]
パワー半導体向けSiC材料切断加工装置を大口受注。
△任天堂 <7974>
「オミクロン」の感染拡大で「巣ごもり」の思惑。
△GRCS <9250> [東証M]
企業のリスク管理需要を背景に成長期待。
▼フロンテオ <2158> [東証M]
東証による信用規制を嫌気。
▼エネチェンジ <4169> [東証M]
公募・売り出しを発表。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ファマライズ <2796> 、(2)北陸電工 <1930> 、(3)シンプレクス <4373> 、(4)バリューHR <6078> 、(5)オーイズミ <6428> 、(6)日電子 <6951> 、(7)レーザーテク <6920> 、(8)ビジ太田昭 <9658> 、(9)アドバネクス <5998> 、(10)メドピア <6095> 。
値下がり率上位10傑は(1)ジャステック <9717> 、(2)中越パ <3877> 、(3)ナルミヤ <9275> 、(4)ミツバ <7280> 、(5)ファーマF <2929> 、(6)ジャムコ <7408> 、(7)ギークス <7060> 、(8)佐鳥電機 <7420> 、(9)東洋電 <6505> 、(10)日新 <9066> 。
【大引け】
日経平均は前日比467.70円(1.63%)安の2万8283.92円。TOPIXは前日比36.50(1.84%)安の1948.48。出来高は概算で15億3062万株。東証1部の値上がり銘柄数は159、値下がり銘柄数は1989となった。日経ジャスダック平均は3893.52円(55.19円安)。
[2021年11月29日]
株探ニュース