話題株ピックアップ【夕刊】(1):Pアンチエイ、田中化研、三井ハイテク

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2021年12月15日 15時13分

■Pアンチエイ <4934>  11,370円  +1,500 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値

プレミアアンチエイジング<4934>はストップ高。同社は14日取引終了後、22年7月期第1四半期(8~10月)連結営業利益は20億7400万円と発表した。上期計画26億円に対する進捗率は79.8%、通期計画60億円に対しては34.6%となっており、これが好感されたようだ。なお、同社は21年7月期第2四半期から連結財務諸表を作成しているため、前年との比較は記載されていない。営業利益は四半期ベースで過去最高を更新しており、ブラックバームとデュオ洗顔シリーズの躍進及び卸売販売の成長により、増収増益を継続。また、通信販売、卸売販売いずれも前年同期比で着実に成長しており、収益性が高い卸売販売が成長したこと及び広告投資が抑えられたことで収益性は大幅に改善したとしている。

■ジェイ・エス・ビー <3480>  3,135円  +375 円 (+13.6%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

ジェイ・エス・ビー<3480>は急反騰。14日の取引終了後、2023年10月期を最終年度とする中期経営計画の目標数値について、売上高を619億7300万円から622億5500万円へ、営業利益を60億7400万円から67億4300万円へ、純利益を38億600万円から43億5800万円へ上方修正したことが好感された。主力の不動産賃貸事業で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う学生や大学など教育機関の動向を考慮し、全国各エリアにおいて一定の入居率の低下を見込んでいた。しかし、賃貸入居需要の繁忙期である2~4月の入居状況は好調で、その後も底堅く推移したことに加えて、運営効率化によるコスト圧縮も想定以上に進んだことから目標数値を引き上げるという。あわせて発表した22年10月期の業績予想は、売上高572億9000万円(前期比8.5%増)、営業利益58億8100万円(同10.2%増)、純利益38億1700万円(同17.4%増)となり、期末一括配当予想は前期比1円増の36円を見込むとしており、これも好材料視された。なお、同時に発表した21年10月期連結決算は、売上高527億8700万円(前の期比9.8%増)、営業利益53億3700万円(同23.0%増)、純利益32億5200万円(同17.8%増)だった。

■田中化学研究所 <4080>  1,810円  +210 円 (+13.1%)  本日終値

田中化学研究所<4080>、戸田工業<4100>、ニッポン高度紙工業<3891>などリチウムイオン2次電池向け材料を手掛ける銘柄群への投資マネーの流入が顕著となっている。世界的に電気自動車(EV)シフトの動きが加速するなか、トヨタ自動車<7203>も電動化戦略を改めて練り直し、EVの販売目標を大幅に引き上げている。14日に発表した新たな計画ではEVの世界販売台数を2030年に350万台に設定。これまでは燃料電池車(FCV)と合わせ200万台としていただけに今回の修正はインパクトがあった。市場では「同日に、会社側から電池を含めたEVへの投資規模は4兆円とする方針が示されたことで、EV用電池を手掛ける企業群への恩恵も期待できる状況となった」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■三井ハイテック <6966>  11,220円  +710 円 (+6.8%)  本日終値

三井ハイテック<6966>が大幅高で3連騰、連日の上場来高値更新と気を吐いている。今週明け13日に初の1万円大台乗せを達成したが、その後も目先筋の利益確定売りを吸収し上値指向を継続、1万円台乗せからわずか2日で1万1000円台に水準を切り上げる異彩の上昇トレンドを形成している。半導体リードフレームを手掛け、世界的に需給が逼迫する半導体関連の一角として好調な収益環境を享受しているほか、車載用モーターコアが高水準の伸びを示しており、業績を押し上げている。前週末に、期中3度目となる22年1月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は前期比3.4倍の130億円と大幅な伸びを見込む。

■日本電解 <5759>  4,295円  +265 円 (+6.6%) 一時ストップ高   本日終値

日本電解<5759>が急反発。この日の寄り前、米国市場向け車載電池用銅箔製品の供給能力を増強するために、米国子会社が新工場を建設すると発表。米国子会社は現在、既存設備の改造による車載電池用銅箔製造を準備しており、22年度中には米国で初となる車載電池用銅箔を量産開始する予定となっている。新工場の建設はこの既存設備改造と合わせて、米国市場向けの製品供給体制を増強するのが狙いで、生産する製品は米国内の大手電池メーカーに供給する予定となっている。なお、設備投資額は約150億円としており、22年春に着工し23年夏に竣工する予定だ。

■デンソー <6902>  9,017円  +367 円 (+4.2%)  本日終値

デンソー<6902>やアイシン<7259>、トヨタ紡織<3116>などトヨタ系の自動車部品メーカーが高い。トヨタ自動車<7203>は14日、電気自動車(EV)の戦略説明会を開催。なかで、2030年までのEV世界販売目標を350万台とし、従来の燃料電池車(FCV)と合わせ200万台としていた目標を大幅に引き上げたことから、これを受けて思惑的な買いが向かったようだ。

■トヨタ自動車 <7203>  2,118.5円  +73.5 円 (+3.6%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が続伸、全体相場が前日終値近辺で方向感なくもみ合うなか、70円を超える上昇で2100円台に歩を進め、11月17日につけた上場来高値2188円も視野に入ってきた。足もとで米長期金利の上昇を背景に外国為替市場でドルを買う動きが優勢となり、1ドル=113円80銭近辺まで円安が進んでいる。輸出採算向上への期待がプラスの思惑を呼んでいる。一方、同社の電動化戦略が注目されるなか、14日に電気自動車(EV)の世界販売台数を2030年に350万台とする目標を新たに発表、従来目標から大幅に引き上げたことも、海外投資家などの買いを誘導している。

■西松建設 <1820>  3,475円  +105 円 (+3.1%)  本日終値

西松建設<1820>は後場上げ幅拡大。日本経済新聞・電子版がきょう午後0時30分に、伊藤忠商事<8001>は「準大手ゼネコンの西松建設と資本提携する方針を固めた」と伝えた。記事によると、西松建と対立する株主の投資ファンドから、議決権ベースで約10%の株式を取得し、筆頭株主になるとされる。取得額は150億円程度になる見通しで、インフラ投資や老朽施設の建て替えが増えるなか、取引関係のある両社が連携を深めることで需要を取り込むと報じた。

■ラクス <3923>  3,135円  +85 円 (+2.8%)  本日終値

ラクス<3923>は反発。14日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、全社売上高が前年同月比36.4%増と今期に入り最も高い伸び率となったことが好感された。主力のクラウド事業で、クラウド型経費精算システム「楽楽精算」が同37.0%増と高成長が続いているほか、IT人材事業も同39.2%と大幅に伸長した。

■エーザイ <4523>  6,943円  +188 円 (+2.8%)  本日終値

エーザイ<4523>が反発。厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会が14日、エーザイと米バイオジェン<BIIB>が開発したアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」(製品名「アデュヘルム」)について、22日に承認の可否を審議すると発表しており、承認に対する期待感が買いにつながっているようだ。なお、アデュカヌマブについては、バイオジェン日本法人が昨年12月に承認申請していた。

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