話題株ピックアップ【夕刊】(3):キッセイ、グンゼ、三菱UFJ

注目
2021年12月22日 15時23分

■キッセイ薬品工業 <4547>  2,246円  +21 円 (+0.9%)  本日終値

キッセイ薬品工業<4547>がしっかり。午後2時ごろ、脊髄小脳変性症治療薬「ロバチレリン」の日本国内における製造販売承認申請を行ったと発表しており、これが好材料視された。ロバチレリンは、塩野義製薬<4507>が創製し、キッセイが国内における開発・販売権を取得して脊髄小脳変性症治療薬として開発した薬剤。脊髄小脳変性症は、小脳または脊髄が変性することにより運動失調などの症状が現れる原因不明の神経変性疾患の総称で、厚生労働省の定める指定難病だが、現在の治療法は諸症状に対する対症療法にとどまっている。キッセイによると、ロバチレリンは脊髄小脳変性症における運動失調に対して初めて改善効果が検証された薬剤であると判断し、製造販売承認申請を行ったとしている。

■グンゼ <3002>  4,000円  +35 円 (+0.9%)  本日終値

グンゼ<3002>は4日ぶり反発。同社は21日取引終了後、自己株式100万株を22年1月31日に消却すると発表した。発行済み株式総数に対する割合は5.18%。

■太平洋セメント <5233>  2,301円  +14 円 (+0.6%)  本日終値

太平洋セメント<5233>は続伸。同社は21日取引終了後、同業である敦賀セメント(福井県敦賀市)を株式交換によって完全子会社化すると発表した。22年3月1日を効力発生日とし、敦賀セメント1株に対して太平洋セメ0.0692株を割り当てる。これにより43万2719株を交付するが、自己株式を充当するとされたため、新株式発行による希薄化が生じないことも好感されているもよう。

■三菱UFJ <8306>  623.5円  +0.5 円 (+0.1%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクがいずれも続伸歩調となっている。前日の米国株市場では米10年債利回りが上昇し終値ベースで1.46%まで上昇、これを背景に前日の米国株市場ではゴールドマン・サックス<GS>をはじめ大手金融株が全面高となった。東京市場でもこの流れを引き継いでいる。世界的な金利上昇局面でバリュー株としての側面も見直され、三菱UFJは配当利回りが前日時点で4.5%、三井住友FGは5.4%、みずほFGは5.5%と高く、インカムゲイン狙いの実需買いも流入しているもようだ。

■三菱ロジスネクスト <7105>  990円  -175 円 (-15.0%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

三菱ロジスネクスト<7105>が急反落。21日の取引終了後、東京証券取引所の市場区分見直しに関し、スタンダード市場の上場維持基準を充たしていないことから、市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書を作成したと発表。上場維持基準のうち「流通株式比率」が不適合となっており、会社側では事業法人や金融機関などが保有するロジスネクス株式比率の縮小を課題として速やかに取り組んでいくとした。同社を巡っては、8月に親会社の三菱重工業<7011>が完全子会社化の検討を進めていると報じられた経緯があり、今回ロジスネクスが基準適合に向けた取り組みを進める構えをみせたことで、TOB期待が後退したとの見方もあるようだ。

■日本オラクル <4716>  9,260円  -1,030 円 (-10.0%)  本日終値  東証1部 下落率2位

日本オラクル<4716>は大幅反落。同社は21日取引終了後、22年5月期第2四半期累計(6~11月)単独営業利益は340億7900万円(前年同期比3.1%増)となり、第2四半期として過去最高益を達成したと発表したが、織り込み済みとの見方が優勢のようだ。なお、通期計画は開示されていない。ライセンスビジネスは流通サービスや製造業が堅調に推移し、クラウドサービスでは幅広い業種において新規契約を得た。また、ライセンスサポートは高い契約更新率を維持しており、クラウドライセンス&オンプレミスライセンスの販売に伴う新規保守契約も高水準を堅持しているとした。

■ツルハホールディングス <3391>  11,380円  -640 円 (-5.3%)  本日終値  東証1部 下落率4位

ツルハホールディングス<3391>は3日ぶりの大幅反落で年初来安値を更新。同社は21日取引終了後、22年5月期第2四半期累計(5月16日~11月15日)連結営業利益が227億900万円(前年同期比18.9%減)だったと発表した。通期計画512億円(前期比5.8%増)に対する進捗率は44.4%。精肉・青果の導入をはじめとする既存店舗の改装を推進したほか、プライベートブランドにおいては商品開発・販売体制を強化したことで、前期の感染予防関連商材の需要増に対する反動減が見られるなか、食品は引き続き堅調に推移したとしている。

■西松屋チェーン <7545>  1,332円  -24 円 (-1.8%)  本日終値

西松屋チェーン<7545>は反落し、年初来安値を更新。同社は21日取引終了後、12月度(11月21日~12月20日)既存店売上高は前年同月比3.7%減と発表した。下振れは2カ月ぶり。全店ベースでは同0.3%減だった。後半の気温が前年と比較して高めに推移し、春物衣料が順調に立ち上がったものの、冬物衣料の売上高は前年を下回ったとしている。

■ERIホールディングス <6083>  1,604円  +300 円 (+23.0%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

ERIホールディングス<6083>はストップ高。21日の取引終了後に22年5月期業績予想の上方修正を発表、売上高を152億3200万円から158億1000万円(前期比9.8%増)へ、営業利益を7億8900万円から16億円(同4.0倍)へ引き上げた。売上高・営業利益ともに過去最高を更新する見通しとなり、これを好感した買いが入ったようだ。住宅市場・非住宅市場ともに堅調に推移すると見込んでいるほか、コスト削減などが業績を押し上げる。あわせて、期末に特別配当10円を実施することを発表。これにより年間配当は40円となる見込みで、前期実績(15円)から25円の増額となる。同時に上期(6~11月)の連結決算速報値を明らかにした。売上高を79億3400万円(前年同期比16.3%増)、営業利益を9億3100万円(前年同期7800万円の赤字)とした。

■神栄 <3004>  963円  +150 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

神栄<3004>はストップ高。同社は21日取引終了後、メディパルホールディングス<7459>と資本・業務提携を締結すると発表した。神栄がメディパルに20万8500株を割り当てる第三者割当増資を行うことにより、メディパルは持ち株比率5.14%の第3位株主となる見通し。業務提携は医療用医薬品などの流通機能の高度化とその流通体制の構築、及び食品関連事業での提携を検討しており、今後具体的に両社で協議を行うとした。なお、神栄では今回の増資によって約1億6500万円を調達し、電子事業における新製品及び新サービスの研究開発投資に充てるとしている。

■ヒュウガプラ <7133>  4,780円  +700 円 (+17.2%) ストップ高   本日終値

HYUGA PRIMARY CARE<7133>がストップ高。同社は20日に東証マザーズに上場した直近IPO銘柄。在宅訪問主体の調剤薬局「きらり薬局」などを展開している。公開価格2600円を40%上回る3640円で初値をつけた。上場3日目のこの日は値幅制限いっぱいの4780円まで値を上げている。上場時の資金吸収額が9億円台と小さく、需給面の良さが注目されたほか、在宅訪問薬局事業はコロナ禍のなか需要の増加を期待する見方が出ている。

●ストップ高銘柄

JDSC <4418>  2,348円  +400 円 (+20.5%) ストップ高   本日終値

湖北工業 <6524>  6,110円  +1,000 円 (+19.6%) ストップ高   本日終値

フレクト <4414>  4,435円  +700 円 (+18.7%) ストップ高   本日終値

アシロ <7378>  734円  +100 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

リミックスポイント <3825>  285円  -80 円 (-21.9%) ストップ安   本日終値

SIホールディングス <7070>  542円  -90 円 (-14.2%) ストップ安   本日終値

以上、2銘柄

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