利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第4弾 33社選出 <成長株特集>

特集
2021年12月26日 19時30分

本特集では、10月下旬から11月中旬までの決算集中期間に配信した「利益成長“青天井"銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。

最終回となる第4弾は、第1弾配信の16日時点で時価総額が100億円以上250億円未満の銘柄を対象に、21年7-9月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄をリストアップした。

下表では、本決算月にかかわらず、21年7-9月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している33社を選び出し、7-9月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップとなったのはグローバルウェイ <3936> [東証M]。21年7-9月期(第2四半期)は顧客の積極的なシステム投資を背景にプラットフォーム事業とセールスフォース事業が伸びたほか、リクルーティング事業では旺盛なデジタルトランスフォーメーション(DX)関連人材の採用ニーズを取り込んだ。また、暗号資産タイムコインの売却益を計上したことも利益拡大につながった。

2位に入ったホットリンク <3680> [東証M]の7-9月期(第3四半期)税引き前利益は5.1億円と過去最高益を91.1%も上回って着地。中国市場向けマーケティングを支援するクロスバウンド事業で越境ECプラットフォームの新サービスが大きく伸びた。また、SNSマーケティング支援サービスの好調が継続したことに加え、投資有価証券評価益の計上により金融収益が急増したことも利益を押し上げた。

3位のWDBココ <7079> [東証M]は主力の医薬品安全性情報管理サービスで前期から稼働した複数の新規案件や短期大型案件などが寄与し、7-9月期(第2四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。併せて、22年3月期通期の業績見通しを上方修正したことも好感され、株価は11月12日に上場来高値となる7800円をつけた。その後は利益確定売りに押されているが、足もとでは調整一巡感もみられる。

4位にリスト入りしたウェルス・マネジメント <3772> [東証2]の7-9月期(第2四半期)業績は、売上高146億円(前年同期比3.7倍)、経常利益48億円(同7.2倍)と業績高変化を遂げた。主力の不動産金融事業で遅れていた京都の大型ホテル案件の引き渡しが完了したうえ、他のプロジェクトの物件売却も順調に進んだ。また、運営する全ホテルでの通常営業再開や開発中のホテルに対するコンサルティング売上の計上が寄与し、ホテル運営事業が黒字転換したことも大幅増益に貢献した。

続く5位ギークス <7060> の7-9月期(第2四半期)経常利益は前年同期比4.2倍の5.9億円に急拡大して着地。ゲーム事業で新規運営タイトル「僕のヒーローアカデミア ULTRA IMPACT」がスマッシュヒットしたことが収益を大きく押し上げた。また、主力のIT人材事業は顧客からの強い需要やリモートワークを取り入れるフリーランスの増加を背景に2ケタ成長を遂げた。

7位の壽屋 <7809> [JQ]は国内で人気アニメ「鬼滅の刃」「呪術廻戦」のフィギュアや自社IP「メガミデバイス」シリーズのプラモデルなどの販売が好調だったほか、中国を中心とするアジアの旺盛な需要も追い風となり、7-9月期(第1四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を大きく塗り替えた。22年6月期通期の業績見通しと配当計画の上方修正を発表したことも評価され、株価は連日の急騰劇を演じ、今月16日には決算発表前の2.4倍にあたる7600円まで上値を伸ばしている。

8位に入った臨床検査受託大手ファルコホールディングス <4671> は、新型コロナウイルスの変異種デルタ株が猛威を振るった第5波の影響でコロナ関連検査の受託数が大幅に増加し、7-9月期(第2四半期)は5四半期連続となる最高益更新を果たした。株価は年初来高値圏を快走しているが、予想PERは8.3倍に過ぎず一段の上値が期待できそうだ。

ファルコHD同じく、予想PERが低位で株価が頑強な展開をみせる銘柄に目を向けてみたい。19位にリストアップされた学究社 <9769> の7-9月期(第2四半期)は、すべての部門で生徒数が増加したうえ、夏期合宿を例年通りに実施したことが寄与し、15四半期ぶりの最高益を達成した。指標面は予想PER11.0倍と同業他社と比べ割安感が強い。また、配当利回りが5%近辺と高水準で、これも株価を下支えする要因となっている。

22位のオカダアイヨン <6294> は展示会販促効果の継続や再開発・建て替え需要の回復を背景に、国内で圧砕機など解体環境機械が伸びたほか、北米や欧州向け販売も拡大し、7-9月期(第2四半期)の経常利益は5.9億円と過去最高を12.3%上回って着地。併せて、22年3月期通期業績と配当予想を上方修正している。今期配当は12期連続の増配を計画しており、意欲的な株主還元姿勢も注目したい。

●利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】シリーズ ─────

〔第1弾〕 35社選出 (時価総額2000億円以上)

〔第2弾〕 33社選出 (時価総額700億~4000億円)

〔第3弾〕 33社選出 (時価総額250億~700億円)

も併せてご覧ください。

┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想

コード 銘柄名     上振れ率 7-9月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER

<3936> GW        864   212    22   89.6   400   211 41.8

<3680> ホットリンク   91.1   518   271    158   787   305 22.7

<7079> WDBココ    81.7   347   191   37.6   725   527 31.0

<3772> ウェルス     77.2  4805   2712   47.4   5500   3732  6.9

<7060> ギークス     72.3   598   347   68.3   1200   713 25.0

<7320> リビング保証   62.8   350   215   12.7   710   630 27.6

<7809> 寿屋       60.6   620   386   68.9   1670   989 14.1

<4671> ファルコHD   50.3  2007   1335   47.2   4200   2853  8.3

<4828> ビーエンジ    46.1   998   683    3.7   2100   2025 16.0

<9274> 国際紙パルプ   34.0  2408   1797   62.0   5000   3086  5.4

<3245> ディアライフ   31.9  3032   2298   21.5   5000   4114  6.3

<2185> シイエムシイ   30.1  1354   1041   11.5   2700   2421 10.2

<4495> i3       29.6   232   179   31.3   734   559 44.4

<3918> PCIHD    27.8   557   436   17.5   1420   1208 14.7

<7089> フォースタ    25.7   176   140   56.8   450   287 51.8

<4299> ハイマックス   23.5   458   371    9.6   1500   1369 12.3

<7192> 日本モゲジS   21.3   529   436    1.1   1500   1483 15.3

<5945> 天竜製鋸     18.3   847   716   38.1   2750   1991  8.1

<9769> 学究社      14.1  1334   1169   28.8   2300   1786 11.0

<6538> キャリインデ   13.9   262   230   15.7   900   778 35.8

<4595> ミズホメディ   13.1  2542   2248    426   6364   1211  5.0

<6294> オカアイヨン   12.3   594   529   19.0   1856   1560 10.1

<3934> ベネフィJ    11.8   447   400   16.1   1519   1308 14.5

<4496> コマースワン   10.9   204   184   10.0   647   588 25.6

<9384> 内外トランス   10.0  1005   914    131   3820   1656  7.9

<7228> デイトナ      6.8   598   560   48.5   1781   1199  6.9

<4462> 石原ケミ      5.6   730   691   27.3   2400   1885 11.2

<7570> 橋本総業HD    5.0  1076   1025    3.2   3400   3294  8.8

<6067> インパクト     4.1   355   341    258   1450   405 25.5

<5121> 藤コンポ      3.4  1262   1221   62.8   4400   2703  5.8

<3157> ジューテック    2.9   959   932   22.1   3050   2498  8.0

<6562> ジーニー      2.0   150   147   54.2   720   467 23.8

<7036> EMネットJ    0.8   125   124   21.0   404   334 56.2

※ 2020年10月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.