話題株ピックアップ【夕刊】(1):鉄道株、WSCOPE、ガンホー
■名古屋鉄道 <9048> 2,182円 +131 円 (+6.4%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
鉄道株が全体軟調相場のなか高い。国内の新型コロナウイルス新規感染者数がここ減少傾向に転じており、株式市場ではリオープン(経済再開)銘柄への物色が広がりをみせている。前日16日には政府による新型コロナの水際対策緩和見通しが伝わり旅行関連株が一斉高に買われたが、この流れのなかきょうは鉄道株が幅広く買われる展開。名古屋鉄道<9048>や京阪ホールディングス<9045>、近鉄グループホールディングス<9041>など大手私鉄が上昇、JR東日本<9020>などJR各社もしっかりとなっている。
■ピー・シー・エー <9629> 1,508円 +50 円 (+3.4%) 本日終値
ピー・シー・エー<9629>が3日続伸。午前11時ごろ、新サービス「PCA Hub(ピーシーエーハブ)シリーズ」を3月1日にリリースすると発表しており、これが好感された。同サービスは、これまで投資コストが見合わずシステム導入が見送られてきた業務課題に対して、「手に届く価格」で「手が届かなかった業務効率最適化」を提供することをコンセプトにしたシリーズ。サービス第1弾として、法人内の重要な業務データやファイルを安心・安全に共有できるオンラインストレージサービス「PCA Hub eDOC(ピーシーエーハブイードック)」をリリースする予定で、電子帳簿保存法にも対応し、バックオフィス業務における帳票や資料の管理、情報共有を促進するサービスとして、1年で2000社の導入を目指すとしている。
■ダブル・スコープ <6619> 1,039円 +34 円 (+3.4%) 本日終値
ダブル・スコープ<6619>は6日続伸。正午ごろ、韓国連結子会社が2月15日付で韓国取引所(KRX)に予備審査請求を行ったと発表。なお、現時点での上場時の時価総額は未定で、上場日は22年6月ごろを予定しているものの、今後の審査状況やマーケット環境などにより変動するとしている。
■ガンホー <3765> 2,778円 +79 円 (+2.9%) 本日終値
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が3日続伸。16日の取引終了後、スマートフォン向けパズルRPG「パズル&ドラゴンズ」(通称「パズドラ」)が今年2月20日にサービス開始10周年を迎えるのを記念し、ニンテンドースイッチ用ソフト「PUZZLE&DRAGONS Nintendo Switch Edition」(通称「パズドラSwitch」)を発売すると発表しており、これが好材料視された。「パズドラSwitch」は、ニンテンドースイッチのタッチスクリーンを使って従来の「パズドラ」のようにプレイするだけではなく、テレビの大画面に映し出し、コントローラーを使って最大で4人同時のプレイが可能。また、オンライン機能を使えば世界中のプレイヤーとの対戦はもちろん、オリジナルのダンジョンを作ってアップロードすることで、世界中のプレイヤーと遊ぶことができるという。なお、販売はニンテンドーeショップが行う。
■山陽特殊製鋼 <5481> 2,198円 +56 円 (+2.6%) 本日終値
山陽特殊製鋼<5481>が続伸。SMBC日興証券は16日、同社株の目標株価を2400円から2620円に引き上げた。投資評価は「2」を継続した。足もとの業績は、国内のほか同社子会社であるスウェーデンの特殊鋼メーカー「Ovako」も好調で、22年3月期の業績は会社予想を超過し、来期も実質的な増益基調が続くとみている。具体的には22年3月期の連結営業利益予想を146億円から165億円(会社計画159億円)に見直したほか、23年3月期の同利益は136億円から150億円に修正した。今期はOvakoの決算期変更で営業利益がかさ上げされていることから、来期も実質的な増益となるとみている。
■三井物産 <8031> 3,098円 +78 円 (+2.6%) 本日終値
三井物産<8031>が全般軟調地合いのなか上値追い基調を継続、きょうは一時80円高の3100円まで買われ、新値街道に復帰した。住友商事<8053>も1900円台に乗せ新高値となったほか、三菱商事<8058>や伊藤忠商事<8001>、丸紅<8002>なども揃って強調展開をみせている。原油市況をはじめ非鉄や農産物などコモディティ価格の上昇が総合商社株には強力な追い風となっている。22年3月期業績予想について、今月初旬に大手各社は足並みを揃えて最終利益の上方修正を発表、石油だけでなく、原料炭や鉄鉱石など資源価格の上昇が想定以上となり利益の押し上げにつながった。また、資源以外の分野も好調で世界的な自動車販売の好調などが商機を高めている。PERの割安さに加え、配当など株主還元期待の高さも株価にプラスに働いている。
■大紀アルミニウム工業所 <5702> 1,671円 +37 円 (+2.3%) 本日終値
大紀アルミニウム工業所<5702>は3連騰。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現し、その後上げ足に弾みがついている。きょうは一時70円高に買われ1700円台に乗せる場面もあった。ここアルミ市況が上げ足を再び強めており、LMEアルミ価格は前日終値ベースで1トン当たり3256ドルと今月9日につけた3266ドルの高値に肉薄した。長期的にみても2008年7月以来の高値水準にある。そうしたなか、アルミニウム二次合金のトップメーカーである同社の株価も強く刺激される格好となっている。
■横浜ゴム <5101> 1,774円 +38 円 (+2.2%) 本日終値
横浜ゴム<5101>は3日続伸。同社はきょう午後1時に、22年12月期連結業績予想について、売上高7500億円(前期比11.8%増)、営業利益585億円(同30.1%減)、純利益400億円(同38.9%減)、年間配当予想66円(前期は65円)と開示した。21年12月期連結営業利益は836億3600万円(前の期比2.3倍)となり、本社ビルの譲渡益計上などによって過去最高を更新した。今期の増配見通しが好感され、株価は後場もしっかりとなっている。
■サンマルク <3395> 1,645円 +23 円 (+1.4%) 本日終値
サンマルクホールディングス<3395>は4日続伸。16日の取引終了後、上限を20万株(発行済み株数の0.94%)、または3億2440万円とする自社株を、17日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表。資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化などに対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするためとしている。
■三菱マテリアル <5711> 2,129円 +29 円 (+1.4%) 本日終値
三菱マテリアル<5711>は続伸。同社は16日取引終了後、高機能製品カンパニー電子材料事業部が所管するスパッタリングターゲット事業から撤退すると発表した。具体的な撤退時期は製品により異なり、23年3月から順次製造・販売を停止し、24年3月までに同事業から撤退する予定。同事業はアジア圏におけるローカルサプライヤーの台頭などにより、近年は競争環境が激化している。将来的な事業環境の改善が見込めないことから、撤退を決めたとしている。
株探ニュース