【↑】日経平均 大引け| 3日続伸、欧米株乱調もリスク選好の買い優勢 (3月1日)
始値 26836.74
高値 27013.26(10:43)
安値 26821.75(09:01)
大引け 26844.72(前日比 +317.90 、 +1.20% )
売買高 12億4716万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆0344億円 (東証1部概算)
-----------------------------------------------------------------
■本日のポイント
1.日経平均は3日続伸、欧米株乱調もリスク選好の地合い
2.朝方に500円近い上昇で2万7000円台に乗せる場面も
3.海運株への物色人気集中、商いも高水準で全体相場を後押し
4.国際決済ネットワークからのロシア排除は企業業績に懸念も
5.空売り買い戻し誘発し、売買代金は3兆円と高水準に膨らむ
■東京市場概況
前日の米国市場は、NYダウは前週末比166ドル安と3日ぶりに反落した。ロシアに対して西側諸国が、国際銀行間通信協会(SWIFT)から締め出すことを決定したことを受けリスクオフの姿勢が強まった。
東京市場では終始買い優勢の展開となり、日経平均株価は前場に2万7000円台を回復する場面もあった。後場は後半だれる形となり上げ幅を縮小した。
1日の東京市場は、リスク選好の地合いが継続し日経平均は午前11時前に500円近い上昇で2万7000円台に乗せる場面があった。前日の欧州株市場はウクライナ情勢の不透明感を背景に総じて軟調な値動きで、米国株市場でも主要株指数が大きく下値を模索する局面があった。国際決済ネットワークのSWIFTからロシアを排除する方向となったことで、西側諸国の企業収益に影響が出るとの見方が買い手控えムードにつながった。しかし、ナスダック指数が引けにかけてプラス圏に切り返す強さをみせたことで、東京市場でも空売りの買い戻しを誘発し、全体相場は上値を指向する展開に。海運株が大きく買われ全体相場の上昇を後押しした。ただ、ウクライナ情勢を見極めたいとの思惑もあり、後場は上げ幅を縮小した。東証1部の売買代金は3兆円超と高水準。
個別では、売買代金トップの商船三井<9104>が大幅高に買われ、日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>なども商いを伴い上昇した。ソフトバンクグループ<9984>がしっかり、東京エレクトロン<8035>も買われた。ファーストリテイリング<9983>が堅調、ベイカレント・コンサルティング<6532>も大きく水準を切り上げた。マネックスグループ<8698>、ギフティ<4449>、ホウスイ<1352>がストップ高、クロスキャット<2307>、セグエグループ<3968>も値を飛ばした。
半面、ソニーグループ<6758>が冴えず、三井物産<8031>も軟調な値動き。デンソー<6902>も売りに押された。日本航空<9201>も値を下げた。石油資源開発<1662>が値下がり率トップに売り込まれ、フジ<8278>も大きく下落した。東京機械製作所<6335>が安く、JSR<4185>も下値を探った。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、ファストリ <9983> 、SBG <9984> 、エムスリー <2413> 、バンナムHD <7832> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約175円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はデンソー <6902> 、第一三共 <4568> 、TDK <6762> 、日東電 <6988> 、アステラス <4503> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約11円。
東証33業種のうち上昇は23業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)鉱業、(3)サービス業、(4)情報・通信業、(5)電気・ガス業。一方、下落率の上位5業種は(1)空運業、(2)パルプ・紙、(3)銀行業、(4)水産・農林業、(5)保険業。
■個別材料株
△ホウスイ <1352>
中央魚類 <8030> [東証2]が完全子会社化目指しTOB実施。
△ジーエヌアイ <2160> [東証M]
中国子会社が香港証券取引所へ上場申請。
△森永 <2201>
22年3月期最終利益予想の上方修正と自社株買いを発表。
△クロスキャト <2307>
データベースの専門家集団であるインサイトテクノロジーと協業を開始。
△アスカネット <2438> [東証M]
テレビ東京系「モーニングサテライト」で空中ディスプレーを紹介。
△ジェイテック <2479> [JQG]
50万株を上限とする自社株買いを実施へ。
△セキュアヴェ <3042> [JQG]などサイバーセキュリティー関連
サイバー攻撃によりトヨタ国内工場が全面停止を受け。
△マネックスG <8698>
オアシス・マネジメントが大株主浮上。
△商船三井 <9104>
3月末を基準日として1株を3株に株式分割へ。
△レノバ <9519>
野村証券が投資判断を格上げ。
▼シダックス <4837> [JQ]
今期純利益引き上げと復配発表も優待廃止を嫌気。
▼三菱UFJ <8306>
ロシア制裁で不良債権化リスクを意識。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)マネックスG <8698> 、(2)ギフティ <4449> 、(3)ホウスイ <1352> 、(4)クロスキャト <2307> 、(5)セグエG <3968> 、(6)デジアーツ <2326> 、(7)GMO <9449> 、(8)テスHD <5074> 、(9)SREHD <2980> 、(10)レノバ <9519> 。
値下がり率上位10傑は(1)石油資源 <1662> 、(2)フジ <8278> 、(3)ビジ太田昭 <9658> 、(4)アドバネクス <5998> 、(5)ドリームI <4310> 、(6)ケーユーHD <9856> 、(7)シナネンHD <8132> 、(8)武蔵精密 <7220> 、(9)テーオーシー <8841> 、(10)東和薬品 <4553> 。
【大引け】
日経平均は前日比317.90円(1.20%)高の2万6844.72円。TOPIXは前日比10.24(0.54%)高の1897.17。出来高は概算で12億4716万株。東証1部の値上がり銘柄数は1170、値下がり銘柄数は937となった。日経ジャスダック平均は3610.98円(38.07円高)。
[2022年3月1日]
株探ニュース