話題株ピックアップ【夕刊】(1):三井ハイテク、IDOM、チェンジ
■三井ハイテック <6966> 8,500円 +1,500 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
三井ハイテック<6966>がストップ高。同社が14日取引終了後に発表した22年1月期決算は、営業利益が前の期比4倍の149億5900万円と大幅な伸びを達成した。また、続く23年1月期は同利益が前期比36%増の204億円を見込んでおり、これを好感する形で投資資金が集中した。今期は引き続き電気自動車(EV)など電動車向け駆動・発電用モーターコアの成長が見込まれ、車載向けを中心に半導体リードフレームも好調な伸びが予想され、業績を押し上げる見通し。好業績を背景に今期の年間配当は前期実績に1円上積みした65円を計画している。また、同日に新たな中期経営計画を策定、25年1月期に営業利益300億円を目指す方針にあり、これも物色人気を助長している。
■MSOL <7033> 3,405円 +502 円 (+17.3%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
マネジメントソリューションズ<7033>が急反発。14日の取引終了後に発表した第1四半期(21年11月~22年1月)連結決算が、売上高23億8300万円(前年同期比57.8%増)、営業利益1億8900万円(同76.2%増)、純利益1億2600万円(同80.8%増)と大幅増収増益となったことが好感された。コンサルタント数を前年同期比で188人増やしたことに加えて、コンサルタントの稼働率が約90%と高水準で推移したことが牽引した。積極採用を進めたほか、テレビ・WEBCMを展開したことで販管費が増加したが、これを吸収して会社計画以上の売上高・営業利益になったとしている。なお、22年10月期通期業績予想は、売上高115億円(前期比56.3%増)、営業利益12億円(同30.1%増)、純利益8億3200万円(同22.8%増)の従来見通しを据え置いている。
■ポールHD <3657> 1,205円 +139 円 (+13.0%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>は3日ぶりの大幅反発。同社は14日取引終了後、23年1月期連結業績予想について、売上高400億8800万円(前期比17.0%増)、営業利益40億200万円(同21.1%増)、純利益24億2800万円(同8.3%増)、年間配当予想15円(前期は14円)と開示した。22年1月期の連結営業利益は33億500万円(前の期比2.7%増)だった。前期はネットサポート事業において、ECサイトやQRコード決済関連モニタリング、不正対策、カスタマーサポートが増加した。今期はグループ内の経営効率化を図るほか、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルである企画、開発、リリース、運用、改善の各工程における課題に応じたソリューションサービスを提供するとしている。
■IDOM <7599> 681円 +58 円 (+9.3%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
IDOM<7599>やネクステージ<3186>、プロトコーポレーション<4298>などが高い。直近、2月の中古車の平均取引価格が初めて100万円を超えたことが複数のメディアによって伝えられた。半導体不足の影響で新車の納期に遅れが出ていることが影響しているといい、1年9カ月連続で前年同月の水準を上回っているという。これを受けて、中古車関連株に思惑的な買いが向かった。
■テスホールディングス <5074> 1,508円 +126 円 (+9.1%) 本日終値
テスホールディングス<5074>が続伸、9%超の上昇で底値圏離脱の動きをみせている。同社は再生可能エネルギー発電所の開発・設計から調達、施工、売電に至るまでエンジニアリングとエネルギーサプライをワンストップで対応できる強みを持ち、コージェネレーションシステムやLNGサテライトシステム、ユーティリティーの省エネシステムなどでも実績が高い。エネルギー価格の高騰がグローバルベースで企業業績に与えるマイナス影響が警戒されている、そうしたなか、企業側の省エネに対するニーズも高まりをみせており、同社にとってビジネスチャンス拡大が見込まれる状況にある。業績も絶好調といってよく、22年6月期第2四半期の営業利益は前年同期比67%増の41億5800万円と急拡大、通期計画の49億500万円(前期比11.5%増)に対する進捗率は約85%に達している。
■ステラ ケミファ <4109> 2,448円 +186 円 (+8.2%) 本日終値
ステラ ケミファ<4109>が急反発。14日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を330億円から368億円(前期比11.9%増)へ、営業利益を40億円から44億円(同7.8%増)へ、純利益を30億円から50億円(同69.0%増)へ上方修正し、26円を予定していた期末配当予想を36円へ引き上げたことが好感された。高純度薬品事業、運輸事業ともに好調に推移していることに加えて、持ち分法適用関連会社である衢州北斗星化学新材料のリチウムイオン二次電池用電解質が、中国国内の需要増加を背景に販売価格が大幅に上昇し、持ち分法による投資利益が想定を大きく上回ることが要因としている。なお、年間配当は60円(前期47円)となる予定だ。
■マースGHD <6419> 1,686円 +124 円 (+7.9%) 本日終値
マースグループホールディングス<6419>が大幅反発。14日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を40万株(発行済み株数の2.36%)、または7億2000万円としており、取得期間は3月15日から6月30日まで。株主還元及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的としている。
■日機装 <6376> 791円 +57 円 (+7.8%) 本日終値
日機装<6376>は急伸。14日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、営業利益を100億円から350億円(前期比11.2倍)へ、純利益を58億円から150億円(同67.9倍)へ上方修正し、あわせて中間・期末各10円の年20円を予定していた配当予想を各12円50銭の年25円に引き上げたことが好感された。昨年12月に発表したドイツのレーバ社及びオランダのゲベケ社の2子会社の全株式を譲渡するのに伴い、売上高は1960億円から1700億円(同1.3%増)に下方修正するものの、株式譲渡益約320億円を計上することが利益を押し上げる。
■チェンジ <3962> 1,760円 +125 円 (+7.7%) 本日終値
チェンジ<3962>が3日ぶりに反発。14日の取引終了後、22年3月期の期末配当予想を無配から4円50銭に引き上げ、初配当を実施すると発表したことが好感された。
■愛三工業 <7283> 702円 +42 円 (+6.4%) 本日終値
愛三工業<7283>が大幅続伸、7営業日ぶりに700円台を回復してきた。足もと円安を好感してトヨタ自動車<7203>をはじめ自動車株に買いが先行しているが、トヨタ系自動車部品会社の同社株もこの流れに乗っている。特に、ここ最近はトヨタの関連企業へのサイバー攻撃に伴い、トヨタの国内工場が一時全面ストップしたことなどが、愛三工などグループ会社にとってもネガティブ材料とみなされ、売り急ぎの動きがみられた。足もとでは売りが一巡したことで、株式需給面で上値の軽さが意識されている。同社は燃料ポンプや燃料噴射システムに展開するが、電動車制御システム分野への取り組みに積極的で、トヨタの電動化戦略でも重要なポジションにある。22年3月期は、サプライチェーン問題による自動車生産台数の回復の遅れが影響して、営業利益が従来見通しの100億円から95億円に減額されたが、それでも増益率は前期比9割を超えており、PERやPBRの割安さと合わせて見直し買いを誘っている。
株探ニュース