話題株ピックアップ【夕刊】(1):ローツェ、Sansan、高島屋

注目
2022年4月12日 15時13分

■北興化学工業 <4992>  1,047円  +139 円 (+15.3%)  本日終値

北興化学工業<4992>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は11日取引終了後に、22年11月期第1四半期(21年12月~22年2月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比72.3%増の18億6400万円となり、通期計画の29億円に対する進捗率は64.3%となった。売上高は同15.6%増の133億7700万円で着地。農薬事業で国内販売における水稲用除草剤や製造受託販売の水稲用殺虫剤の受注が増加したほか、ファインケミカル事業で樹脂分野や電子材料分野の販売が順調だったことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置いている。

■ローツェ <6323>  12,320円  +1,350 円 (+12.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

ローツェ<6323>が急騰。11日の取引終了後、23年2月期業績予想を発表。売上高は前期比32.4%増の887億3500万円、営業利益は同56.4%増の247億3300万円と前期に続き大幅増収増益となる見通しを示しており、これを好感した買いが膨らんだ。中国での新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンの影響が懸念されるものの、旺盛な設備投資需要を追い風に引き続き業績が拡大する見込み。年間配当予想は、前期比45円増の110円とした。なお、同時に発表した22年2月期決算は、売上高が前の期比31.9%増の670億400万円、営業利益は同69.7%増の158億900万円だった。

■アークランドサカモト <9842>  1,701円  +140 円 (+9.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

アークランドサカモト<9842>が大幅高で3日続伸し年初来高値を更新した。11日の取引終了後に発表した23年2月期連結業績予想で、売上高3300億円、営業利益256億5000万円、純利益140億円を見込むとしており、市場予想の営業利益210億円強を上回るとの見通しを好感した買いが入った。会計基準の変更に伴い前期との比較はないものの、引き続きホームセンター部門で差別化・競争力の向上を図るほか、外食事業で「かつや(国内)」を直営・FC合わせて28店舗、「からやま・からあげ縁(国内)」を直営・FC合わせて33店舗出店することが寄与する。なお22年2月期決算は、決算期変更のため前の期との比較はないものの、売上高3571億9000万円、営業利益209億1900万円、純利益163億9300万円だった。

■Sansan <4443>  1,318円  +100 円 (+8.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

Sansan<4443>が全体地合い悪に逆行、一時10%を超える上昇で一気に1300円台を回復した。同社はクラウド型名刺管理サービスを展開し、法人向けでは国内トップシェアを誇る。コロナ禍にあっても新規顧客の獲得や単価上昇効果で足もとの業績は好調に推移している。11日取引終了後、22年5月期第3四半期(21年6月~22年2月)決算を発表、売上高が前年同期比25%増の147億500万円と大幅な伸びを確保し、最終利益は株式売却益なども寄与して同39%増の5億7500万円とほぼ4割の伸びとなった。これを好感する買いが集中した。

■サンアスタ <4053>  1,846円  +89 円 (+5.1%)  本日終値

Sun Asterisk<4053>は急伸。11日の取引終了後、ソニーネットワークコミュニケーションズ(SNC、東京都品川区)と共同でNFT事業を手掛ける新会社をシンガポールに設立したと発表しており、これを材料視した買いが流入したようだ。新会社の出資比率は、SNCが70%、サンアスタが30%。両社が持つノウハウや技術力を活用してNFTに関する開発受託事業やコンサルティング事業を行う見通しで、今後Web3(Web3.0)の世界で創出される多様な経済圏への貢献を目指す方針だ。

■GMO-GS <3788>  5,890円  +250 円 (+4.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>が反発。同社は11日、大阪府内で初めて豊中市が自社の電子契約サービス「電子印鑑GMOサインfor行革DX」を導入したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。このサービスは、契約の締結から管理までをワンストップで行えるクラウド型の電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」を、行政向けに年間固定料金で提供するもの。現在、新潟県三条市や神奈川県茅ケ崎市など全国各地で「電子印鑑GMOサインfor行革DX」の導入が進んでいるほか、同社が行っている実証実験には都道府県単位から離島地域の自治体まで、さまざまな規模の全国103自治体が参加している。

■高島屋 <8233>  1,196円  +47 円 (+4.1%)  本日終値

高島屋<8233>は全体下げ相場のなか逆行高。11日の取引終了後、23年2月期業績予想を発表。営業利益が前期比4.3倍の175億円と急回復する見通しを示しており、これを好感した買いが入ったようだ。前年に実施した休業の反動や新型コロナウイルスの影響が縮小すると見込んでいる。営業収益は同43.3%減の4315億円としているが、会計基準変更による影響を除いた場合では実質増収となる。配当予想は前期から据え置きの24円とした。なお、同時に発表した22年2月期決算は、営業収益が前の期比11.8%増の7611億2400万円、営業損益は前の期の赤字から黒字転換し41億1000万円で着地した。

■コーナン商事 <7516>  3,755円  +135 円 (+3.7%)  本日終値

コーナン商事<7516>は反発。11日の取引終了後に発表した23年2月期連結業績予想で、売上高4477億円(前期比3.9%増)、営業利益260億円(同0.6%増)、純利益158億円(同1.0%増)と小幅な増収増益を見込むものの、年間配当は前期比20円増の90円を予定していることが好感された。なお、22年2月期決算は、売上高4412億2200万円(前の期比0.2%減)、営業利益257億8800万円(同16.6%減)、純利益155億9000万円(同16.4%減)だった。新型コロナウイルス感染症関連需要急拡大の反動により、日用品、薬品などを中心としたハウスキーピング部門が伸び悩んだことが響いた。

■ネクソン <3659>  2,986円  +67 円 (+2.3%)  本日終値

ネクソン<3659>が反発。中国の国家新聞出版署が11日、国内オンラインゲームの承認情報を発表。21年7月以来の承認情報の発表であることから、ライセンス発行再開を好感した買いが、中国などでゲーム関連事業を手掛ける同社にも入ったようだ。

■パンパシHD <7532>  1,936円  +34 円 (+1.8%)  本日終値

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>は反発。11日の取引終了後に発表した3月度の販売高状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比1.5%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。客数は同1.4%減と前年割れが続いたものの、客単価が同2.9%増と堅調に推移したことが寄与した。休日(祝日)1日増の効果もあった。また、ディスカウント事業において、majicaポイントの還元サービスや全国しくじり市など施策が奏功し、SNSで話題になったグミや喫煙具、カラコンなどの取り扱いを強化したことで売り上げが伸長した。

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