話題株ピックアップ【夕刊】(2):LIXIL、村田製、富士通
■DTS <9682> 3,030円 +181 円 (+6.4%) 本日終値
DTS<9682>が大幅続伸し年初来高値を更新。4月28日の取引終了後、上限を183万株(発行済み株数の4.06%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は5月2日から12月30日までで、取得した全株を23年1月13日付で消却する。また、同時に発表した23年3月期連結業績予想で、売上高1000億円(前期比5.9%増)、営業利益114億円(同1.8%増)、純利益79億5000万円(同1.2%増)と増収増益を見込み、年間配当予想を前期比50円増の120円としていることも好材料視された。業務&ソリューション、テクノロジー&ソリューション、プラットフォーム&サービスの各セグメントで増収を見込む。なお、22年3月期決算は、会計基準の変更に伴い前の期との比較はないものの、売上高944億5200万円、営業利益111億9600万円、純利益78億5300万円だった。
■八十二銀行 <8359> 454円 +26 円 (+6.1%) 本日終値
28日に発表した「4.08%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の4.08%にあたる2000万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月2日から23年3月31日まで。また、5月20日付で2000万株の自社株を消却する。
■LIXIL <5938> 2,420円 +126 円 (+5.5%) 本日終値
28日に決算を発表。「今期最終は5%増益、前期配当を5円増額・今期は5円増配へ」が好感された。
LIXIL <5938> [東証P] が4月28日大引け後(15:30)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年3月期の連結最終利益は前の期比47.1%増の486億円に拡大し、23年3月期も前期比4.9%増の510億円に伸びる見通しとなった。4期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を80円→85円(前の期は75円)に増額し、今期も前期比5円増の90円に増配する方針とした。
同時に発表した「2.03%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の2.03%にあたる590万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月2日から7月29日まで。
■ISID <4812> 3,925円 +195 円 (+5.2%) 本日終値
ISID<4812>が大幅続伸。4月28日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高299億8200万円(前年同期比9.0%増)、営業利益53億500万円(同42.4%増)、純利益40億3300万円(同59.9%増)と大幅増益だったことが好感された。企業の戦略的IT投資が底堅く推移したことを受けて、金融ソリューション、ビジネスソリューション、製造ソリューション、コミュニケーションITの4つのセグメント全てが増収となった。また、ソフトウェア製品及び商品を中心とする売上総利益率の向上も寄与した。なお、22年12月期通期業績予想は、売上高1200億円(前期比7.1%増)、営業利益150億円(同9.2%増)、純利益105億円(同17.4%増)の従来見通しを据え置いている。
■村田製作所 <6981> 8,202円 +408 円 (+5.2%) 本日終値
村田製作所<6981>が大幅続伸。4月28日の取引終了後に発表した23年3月連結業績予想で、売上高1兆9300億円(前期比6.5%増)、営業利益4400億円(同3.8%増)、純利益3240億円(同3.1%増)と増収増益を見込み、年間配当予想を前期比20円増の150円を予定していることが好感された。自動車の生産台数回復と電装化の進展により、コンポーネントを中心としたカーエレクトロニクス向けの伸長を見込むほか、パワーツール向けでリチウムイオン二次電池の増加を見込む。円安効果やコストダウンなども寄与し、営業最高益更新を見込む。なお、22年3月期決算は、売上高1兆8125億円(前の期比11.2%増)、営業利益4240億6000万円(同35.4%増)、純利益3141億2400万円(同32.5%増)だった。また、同時に1600万株(発行済み株数の2.50%)、または800億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月2日から10月31日までで、資本効率の向上を図るとともに、機動的な財務戦略を可能にすることが目的という。
■エス・エム・エス <2175> 3,255円 +160 円 (+5.2%) 本日終値
エス・エム・エス<2175>は反発。4月28日の取引終了後に発表した23年3月期の連結業績予想で、売上高460億6300万円(前期比18.4%増)、営業利益72億3800万円(同14.6%増)、純利益59億8400万円(同10.6%増)と2ケタ増益を見込むことが好感された。事業者の採用意欲の向上を見据え、引き続きキャリアパートナーの採用を拡大することで、主力のキャリア分野を成長軌道に戻すという。また、介護事業者数及び経営支援ニーズの継続的な増加を背景に、介護事業者分野(カイポケ)も引き続き堅調に推移する見通しだ。なお、22年3月期決算は、売上高388億9900万円(前の期比8.2%増)、営業利益63億1800万円(同15.5%増)、純利益54億800万円(同12.7%増)だった。
■富士通 <6702> 19,625円 +940 円 (+5.0%) 本日終値
富士通<6702>が3日ぶり反発。同社が前週28日取引終了後に発表した22年3月期決算は営業利益が前の期比18%減の2192億100万円となったが、続く23年3月期は急回復見通しにあり、同利益は前期比83%増の4000億円を見込んでいることで、これが株価を強く刺激した。リストラ効果に加え、システム開発など主力のIT関連サービスの利益採算向上を背景に営業利益は過去最高を大幅に更新する見通し。更に好業績を背景に株主還元も強化。今期の年間配当は前期実績に20円増配となる240円を計画するほか、発行済み株式数の6.11%相当の1200万株、1500億円を上限とする自社株買いも発表しており、これもポジティブサプライズとなった。
■ニチコン <6996> 1,237円 +57 円 (+4.8%) 本日終値
ニチコン<6996>が続伸。4月28日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が1380億円から1420億円(前の期比22.3%増)へ、営業利益が51億円から63億円(同4.0倍)へ、純利益が61億円から78億5000万円(同4.6倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。アルミ電解コンデンサーの伸長に加え、電気自動車などxEV(電動車)向け機器用フィルムコンデンサー及び家庭用蓄電システムなどNECST(ネクスト)製品の売り上げが大幅に増加した。また、増収による稼働益のほか、円安による為替差益も寄与した。
■タムロン <7740> 2,406円 +109 円 (+4.8%) 本日終値
タムロン<7740>が大幅続伸。4月28日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を610億円から624億円へ、営業利益を76億円から85億円へ、純利益を52億1000万円から58億4000万円へ上方修正したことが好感された。会計基準の変更に伴い前期との比較はないものの、第1四半期決算が写真関連事業や監視&FA関連事業の好調により計画を上回って進捗したことに加えて、円安の進行などを考慮したという。なお、第2四半期以降の想定為替レートは1ドル=120円(従来想定110円)、1ユーロ=133円(同128円)としている。同時に発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高138億2000万円、営業利益20億8000万円、純利益17億2100万円だった。
■牧野フライス製作所 <6135> 4,160円 +175 円 (+4.4%) 本日終値
牧野フライス製作所<6135>が大幅続伸、前週28日に大陽線を立てて5日・25日移動平均線をまとめて上抜いたが、きょうはそこからマドを開けて値を飛ばし、1月5日につけた4210円の年初来高値を約4カ月ぶりに更新する人気となった。マシニングセンタを強みとする工作機械メーカー大手で、自動車や航空機向けで高水準の需要を捉え業績は急回復歩調にある。前週28日取引終了後に発表した22年3月期決算で営業利益が113億円の黒字(前の期実績は36億1200万円の赤字)と赤字を脱却、従来計画は80億円の黒字でそこから33億円も上振れしての着地となった。更に23年3月期は前期比27%増の144億円を見込んでおり、今期も好調な業績見通しにあることを受け投資資金が集中した。今期の年間配当も前期実績の60円から90円の大幅増配となる150円を計画しており、3.5%を上回る配当利回りも魅力となる。
株探ニュース