話題株ピックアップ【夕刊】(3):トヨタ、洋刃物、ソフトMAX
■トヨタ自動車 <7203> 2,163円 -2 円 (-0.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が底堅さを発揮。前週末に発表された5月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが市場コンセンサスを上回ったことで米長期金利が上昇し、米株市場はリスク回避目的の売りで大幅安を余儀なくされたが、一方で外国為替市場ではドル買い・円売りの動きを誘発、1ドル=131円台近辺まで円安が進んだ。これを受けて輸出セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車株は輸出採算向上期待で株価にポジティブ材料となっている。トヨタは前週に5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現しており、大勢トレンドの転換を示唆、押し目買い意欲が旺盛となっている。
■東洋刃物 <5964> 2,210円 +400 円 (+22.1%) ストップ高 本日終値
東洋刃物<5964>がストップ高。フェローテックホールディングス<6890>が前週末3日の取引終了後、持ち分法適用関連会社である同社の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格2254円にサヤ寄せする格好となった。フェローテクは現在、洋刃物株式の33.24%を所有しているが、完全子会社化による一体経営を行うことで、グローバルネットワーク(顧客・調達網)の活用などによるコストの削減や人事交流の活発化による人材の有効活用、製品ラインアップの拡充などを図るのが狙い。買付予定数は95万7331株(下限47万9400株、上限設定なし)で、買付期間は6月6日から7月15日まで。TOB成立後、洋刃物は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は6月3日付で洋刃物株式を監理銘柄(確認中)に指定している。
■ソフトマックス <3671> 916円 +150 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
ソフトマックス<3671>はストップ高。前週末3日の取引終了後、鹿児島県から医療情報システム導入に係る大口の受注を獲得したと発表したことが好感された。受注金額は7億300万円で納期は22年12月から23年3月までで、売り上げ計上時期は22年12月期及び23年12月期となる予定。なお、22年12月期業績予想には織り込んでおらず、業績への影響は精査中としている。
■トリプルアイズ <5026> 1,899円 +305 円 (+19.1%) 本日終値
トリプルアイズ<5026>が後場上げ幅を拡大。午後2時ごろ、xenodata lab.(東京都渋谷区、以下ゼノデータ)と業務提携を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ゼノデータは、国内最大級の経済予測分析プラットフォーム「xenoBrain」を有し、ディープラーニングや自然言語処理などの人工知能(AI)技術で経済予測を行い、将来における企業、業界、マーケットの動向の予測分析を提供している。今回の業務提携により、両社の共通課題である説明可能なAI(XAI)分野での意見交換をスタートするほか、XAIの共同開発も視野に入れ、人に優しいAIの実現で協働するとしている。
■ケイブ <3760> 1,045円 +150 円 (+16.8%) ストップ高 本日終値
ケイブ<3760>はストップ高。ソーシャルゲームを主力展開するほか、ライブ配信サービスにも参入するなど事業エリアを広げている。業績は主力部門の不振で苦戦を強いられているが、ライブ配信サービスなどに期待が大きい。そうしたなか、前週末3日取引終了後にスマートフォンゲームの開発運営会社で同社の上位株主である、でらゲー(東京都渋谷区)の全株式を取得し子会社化することを発表、でらゲーは同社の連結子会社となる。これが株価を強く刺激する材料となった。
■力の源ホールディングス <3561> 770円 +43 円 (+5.9%) 本日終値
力の源ホールディングス<3561>の上げ足加速、株価はきょうで4連騰となり前週末に続く年初来高値更新となった。訪日外国人観光客の入国規制緩和に伴い、内需の消費関連でインバウンド需要の見込める銘柄群に物色の矛先が向いている。新型コロナウイルス感染拡大による影響が出る以前のインバウンド需要に沸いた日本では、食の分野でラーメン人気が話題となった。博多ラーメン店「一風堂」を主力展開している同社にとって、収益チャンスが広がるとの見方が物色人気を後押ししている。また、同社は株式需給面からも注目されており、直近の信用取引では信用倍率が1.1倍台と拮抗、日証金では逆日歩がついた状態にある。売り方の強制買い戻しを誘発し、ミニ踏み上げ相場の様相をみせている。
■YE DIGITAL <2354> 463円 +24 円 (+5.5%) 本日終値
YE DIGITAL<2354>が大幅続伸。午前10時ごろ、同社のテレビ収録スタジオをメタバース化した「テレビ局特化型メタバース」を6月15~17日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されるインターネットテクノロジーのイベント「Interop Tokyo2022」に出展すると発表しており、これが好材料視された。今回同社が出展する「テレビ局特化型メタバース」は、メタバース化したテレビスタジオにアクセスすることで、視聴者はグループ機能を利用し、会話やチャットでコミュニケーションが取れ、ファンミーティング、限定ライブなどオリジナルコンテンツを楽しめるサービス。VRゴーグルで収録スタジオにいるような没入感や、スマートフォンによるテレビコンテンツの新体験ができるほか、視聴者の視界に出演者の衣装や飲み物などの情報を表示し、スポンサーサイトにリンクすることで、視聴者が知りたい情報にすぐにアクセスできる環境となっているという。
■大日光 <6635> 494円 +24 円 (+5.1%) 本日終値
大日光・エンジニアリング<6635>が大幅高。東京証券取引所が3日の取引終了後、同社株の監理銘柄(確認中)の指定を4日付で解除したことが好感された。会社側が5月16日、四半期報告書を法定提出期限(5月16日)までに提出できる見込みがないとの発表を行ったことで、監理銘柄(確認中)に指定していたが、四半期報告書の提出が確認されたため、解除することにしたという。
■ベルグアース <1383> 2,748円 +133 円 (+5.1%) 本日終値
ベルグアース<1383>が大幅高で4日続伸。6日朝放送のテレビ東京系情報番組「ニュースモーニングサテライト」の「輝く!ニッポンのキラ星」コーナーで、高品質の接ぎ木苗で日本一の企業として紹介されたことが好材料視されたようだ。現在では、根鉢を生分解性の不織布で包み、そのまま植えることができる苗で、輸送などにも優れているという特徴を持つ「アースストレート苗」や、あらかじめワクチンを苗に摂取し、ウイルスに強くする苗である「ウイルスガード苗」などに力を注いでいると紹介された。
■三社電機製作所 <6882> 1,017円 +48 円 (+5.0%) 本日終値
三社電機製作所<6882>が全般地合い悪に抗して6連騰と異彩の上昇波動を形成している。半導体モジュールや電源デバイスを主力とするメーカーで、半導体はパワー系に特化し高い実績を有するほか、表面処理用電源では国内トップの商品競争力を誇る。パワー半導体は、SiC(シリコンカーバイド)製デバイスの開発で先駆する。22年3月期営業利益は前の期比3倍強となる13億1600万円と急拡大、続く23年3月期も前期比22%増の16億円と高成長が続く見通しにある。前期の年間配当は前の期実績から10円の増配となる25円を実施するなど株主還元にも余念がない。
●ストップ高銘柄
ガーラ <4777> 545円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
サイバーステップ <3810> 1,023円 +150 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
東京通信 <7359> 1,111円 +150 円 (+15.6%) ストップ高 本日終値
sMedio <3913> 767円 +100 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
など、1銘柄
株探ニュース