前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2022年7月5日 5時30分

■日本テレホン <9425>  313円 (+15円、+5.0%)

日本テレホン <9425> [東証S]が5日続急伸。そのほか、ゲオホールディングス <2681> [東証P]など中古スマートフォン関連に高いものが目立った。米アップル <AAPL> が1日、日本における「iPhone」など主要製品の値上げを発表したことを受けて、複数のメディアでは値上げに伴い中古スマホの人気が高まっていると伝えており、これが買い材料視されたもよう。両社のほか、ブックオフグループホールディングス <9278> [東証P]なども頑強な値動きとなった。

■ニトリHD <9843>  13,080円 (+460円、+3.7%)

ニトリホールディングス <9843> [東証P]が大幅反発。前週末1日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日-5月20日)連結決算は、売上高2166億4800万円(前年同期比0.6%増)、営業利益369億1700万円(同13.7%減)、純利益249億4200万円(同14.3%減)と2ケタ営業減益となったものの、アク抜け感から買われたようだ。国内でニトリ10店舗、デコホーム16店舗と積極的な出店を進めたことで売上高は増加したものの、急激な円安の進行や海上運賃や原油高騰に起因する輸入コストの上昇などにより売上原価が増大した。23年3月期通期業績予想は、売上高9636億円(前期比18.7%増)、営業利益1506億円(同8.9%増)、純利益1040億円(同7.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■SGHD <9143>  2,359円 (+78円、+3.4%)

SGホールディングス <9143> [東証P]が大幅反発。前週末1日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、最終利益を960億円から1040億円(前期比2.6%減)へ上方修正したことが好感された。同時に保有する日立物流 <9086> [東証P]株の一部売却を発表しており、売却益を計上することが要因。なお、売上高1兆6500億円(同3.9%増)、営業利益1420億円(同8.8%減)は従来見通しを据え置いている。

■ウイングアク <4432>  1,603円 (+51円、+3.3%)

ウイングアーク1st <4432> [東証P]が大幅高で3日ぶりに反発。4日午前11時ごろ、高精度な文字認識で帳票をデータ化する「invoiceAgent AI OCR」をスルガ銀行 <8358> [東証P]が採用したと発表しており、これが好感された。今回の採用は、金融庁が金融機関に義務付ける継続的顧客管理の一環として、「お客さま情報確認書」のデータ化業務の効率化に活用。導入による手書き情報のデータ化とワークフローで、年間約5000時間の業務負担削減に貢献したとしている。

■JMDC <4483> [東証P] 5,980円 (+180円、+3.1%)

JMDC <4483> [東証P]が大幅高で4日ぶりに反発。1日の取引終了後、臨床試験領域へのサービス提供に向けて本格的に取り組むことにしたと発表しており、これが好材料視された。同社は近年、臨床検査値などの治験データを初期段階から電子的に収集・管理するEDC事業を行うクリンクラウドと、CRO(開発業務受託機関)としてのフルサポート業務を有するアイメプロをグループに加えており、グループとして既存の臨床試験事業にデータやICTに関するノウハウを掛け合わせることで、新しいハイブリッド型のCT(臨床試験)モデルの確立に向けて取り組むとしている。また、今後の臨床試験において利活用が期待される電子カルテを中心としたデータアセットの拡大にも引き続き注力するとしている。

■スズデン <7480>  1,937円 (+52円、+2.8%)

スズデン <7480> [東証S]が4日ぶりに反発。前週末1日の取引終了後に発表した6月度の売上高速報が前年同月比25.0%増となり、5月に続き20%以上の高い伸びを持続したことが好感された。

■大塚HD <4578>  4,882円 (+113円、+2.4%)

大塚ホールディングス <4578> [東証P]が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が1日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエイト」とし、目標株価を4500円から6100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。6月27日に発表されたレキサルティのアルツハイマー型認知症に伴うアジテーションの3本目フェーズ3の成功を受け、同適応症の売上寄与を収益予想に織り込んだ。また、今期申請予定の超音波腎デナベーションシステム「Paradise」、及び導出先が今春に承認を受けた転移性去勢抵抗性前立腺がん用の放射性リガンド治療薬プルビクトの商業ポテンシャルが大きい可能性が示唆されたとしている。

■サカイ引越 <9039>  4,550円 (+85円、+1.9%)

サカイ引越センター <9039> [東証P]が反発。4日午前11時ごろに発表した6月度の月次売上高(速報)が前年同月比6.5%増となり、3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。

■ウインP <3183>  1,023円 (+18円、+1.8%)

ウイン・パートナーズ <3183> [東証P]が続伸。前週末1日の取引終了後、子会社テスコが医療機器販売を手掛けるトーセイメディカル(岩手県盛岡市)の全株式を8月1日付で取得し子会社化すると発表しており、これが好材料視された。トーセイメディカルは岩手県を中心に医療機器販売業を展開しており、18年12月の山形県のエムシーアイ買収に続き、東北エリアの更なる顧客基盤強化及び事業規模拡大を図るのが狙い。取得価額は非開示。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。

■ペイロール <4489>  679円 (+12円、+1.8%)

ペイロール <4489> [東証G]が4日ぶりに反発。前週末1日の取引終了後、セガサミーホールディングス <6460> [東証P]が、同社のフルスコープ型給与計算アウトソーシングサービスを導入し本稼働したと発表しており、これが好感された。同社は、クラウドを用いたウェブサービス、給与計算エンジン、オペレーションなど給与計算業務のアウトソーシングサービスを提供。給与計算処理人数100万人以上の実績・経験により、業種業態を問わずさまざまな大規模企業に導入されているという。

■塩野義 <4507>  6,837円 (+103円、+1.5%)

塩野義製薬 <4507> [東証P]が反発。4日午前11時30分ごろ、新型コロナウイルス感染症治療薬として開発中の経口抗ウイルス薬「S-217622」について、中国国家薬品監督管理局薬品審評中心に対して新薬承認申請に向けた資料の提出を開始したと発表しており、これが好感された。同治療薬は、3CLプロテアーゼを選択的に阻害することで、SARS-CoV-2の増殖を抑制することができる1日1回、5日間投与の経口抗ウイルス薬で、これまでにウイルスを速やかに減少させる効果、忍容性が確認されており、オミクロン株感染に特徴的な呼吸器4症状及び発熱の症状改善効果が示唆されているという。なお、同件が23年3月期の連結業績予想に与える影響は、状況に応じて精査するとしている。

■アスクル <2678>  1,596円 (+23円、+1.5%)

アスクル <2678> [東証P]が3日ぶり反発。オフィス用品の通販で最大手に位置する。Zホールディングス <4689> [東証P]の傘下で個人向けeコマース「ロハコ」で協業体制にある。前週末1日取引終了後、23年5月期の連結最終利益が94億円(前期比2%増)と連続で過去最高を更新する見通しであることを発表、これがポジティブ視された。最高利益更新が続くとはいえ、予想はやや保守的との見方で利益上振れに対する期待もある。株式需給面では信用取組が売り長で直近6月24日申し込み現在の信用倍率が0.73倍であり、目先買い戻しを誘発し上値の軽さにつながったようだ。

■アルゴグラフ <7595>  3,215円 (+40円、+1.3%)

アルゴグラフィックス <7595> [東証P]が3日ぶりに反発。前週末1日の取引終了後、25年3月期に売上高530億円(22年3月期461億8800万円)、営業利益72億円(同66億100万円)を目指す中期経営計画を策定したと発表しており、これを評価した買いが入った。自動車業界・半導体業界を中心とした顧客のデジタル化投資需要増を収益成長の源泉として取り込むことなどで利益成長を目指すとしている。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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