話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソフトバンクG、楽天グループ、すかいらーく

注目
2022年7月5日 15時16分

■日経レバ <1570>  13,065円  +255 円 (+2.0%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は続伸、フシ目の1万3000円台を回復してきた。注目すべきは売買代金で、全市場を通じて群を抜く水準をこなしている。日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで、価格変動率が2倍に設定されていることでボラティリティの高さに目をつけた個人投資家の参戦が活発だ。きょうは、全体市場が手掛かり材料難のなかも買い戻し優勢の地合いとなっており、日経平均が朝方に300円を超える上昇を示したことで、これに連動する動きとなった。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,378円  +95 円 (+1.8%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が続伸で一時5400円台まで上昇。25日移動平均線と75日線が収れんする5300円近辺を上に抜けてきた。前日の米国株市場は休場だったが、きょうは米株価指数先物でナスダック100先物が堅調な値動きを示していることで、米ハイテク株に積極投資する同社株には買い安心感がある。また、同社の出資先で保有株に占める時価総額の割合も非常に大きいアリババ集団<BABA>だが、きょうは香港株市場で3%以上の上昇をみせ、6月下旬の戻り高値に接近していることから、これもソフトバンクGにとってポジティブ材料となっているもようだ。

■楽天グループ <4755>  627円  +10 円 (+1.6%)  本日終値

楽天グループ<4755>は続伸。4日の取引終了後、連結子会社のインターネット専業銀行、楽天銀行が東京証券取引所へ新規上場申請を行ったと発表しており、これが好感された。なお、株式上場に関しては東京証券取引所の承認を得る必要があり、現時点で上場可否及び上場予定時期については未定。

■JMホールディングス <3539>  1,626円  +13 円 (+0.8%)  本日終値

JMホールディングス<3539>は続伸。4日の取引終了後、22年7月末から株主優待制度を変更し、1000株未満保有株主への優待品を拡充すると発表した。新制度では、保有株数100株以上500株未満で精肉関連商品2500円相当(従来は2000円相当)、500株以上1000株未満で同3500円相当(従来は3000円相当)の贈呈となる。なお、1000株以上を保有する株主の優待品は変わらない。併せて、23年7月末を基準日とする株主優待から継続保有期間の条件を現行の6カ月以上から1年以上に変更することも明らかにしている。

■すかいらーく <3197>  1,608円  +12 円 (+0.8%)  本日終値

すかいらーくホールディングス<3197>は続伸。4日の取引終了後に発表した6月度のIRレポート(速報値)で、既存店売上高が前年同月比26.0%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同25.4%増、客単価が同0.5%増とともに伸長した。月の前半は回復が鈍化したものの、後半は計画通りのプロモーションが奏功した。また、しゃぶ葉、むさしの森珈琲などのスペシャリティブランドが引き続き好調だったことも寄与した。なお、全店売上高は同25.2%増だった。

■東京エレクトロン <8035>  42,570円  +160 円 (+0.4%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>は強弱観対立のなかも値ごろ感からの押し目買いで戻り足に転じている。ここ米半導体株が軟調でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は前週末時点で年初来安値を更新、20年11月以来約1年8カ月ぶりの安値圏に沈んでいる。半導体需給の逼迫が言われ続けてきたが直近では大手メーカーの在庫が膨らみ、中国では発注取り消しの動きなども加速されており、にわかに半導体市況軟化に対する警戒感が浮上している。そうしたなか、東京市場でも半導体製造装置関連銘柄は主力株を中心に機関投資家の売り圧力に晒されている。特に国内トップメーカーである同社株は機関投資家の保有株も多く、その象徴株として下げが加速した。ただ、目先的には貸株調達による空売りなども含まれているとの観測もあり、ショートカバーなどで株価に浮揚力が働くことも想定される。

■トヨタ自動車 <7203>  2,116.5円  +3.5 円 (+0.2%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>など自動車株が総じて頑強な動き。足もと外国為替市場では急速にドル買い・円売りの動きが活発化している。直近は、米長期金利の低下を背景に過度な日米金利差拡大思惑が後退し、円が買い戻される流れにあったが、その動きが一服した。日銀の超金融緩和姿勢に変化はなく、中期的にも円安基調が維持されるとの見方が強く、輸出採算改善の思惑から自動車セクターには追い風が意識されている。

■クスリアオキ <3549>  5,340円  -500 円 (-8.6%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

クスリのアオキホールディングス<3549>が反落。4日の取引終了後に22年5月期決算を発表し、売上高は3283億3500万円(前の期3058億8000万円)、営業利益は140億7000万円(同166億1900万円)だった。売上高、営業利益とも従来予想から下振れして着地しており、これを嫌気した売りが出たようだ。異業種を含む競合他社との競争激化や業界上位企業による寡占化など、厳しさを増す経営環境が業績に影響を及ぼした。同時に発表した23年5月期業績予想は、売上高が3600億円(前期比9.6%増)、営業利益が152億円(同8.0%増)の見通し。配当予想は前期比3円増の29円を見込む。

■アダストリア <2685>  2,033円  -164 円 (-7.5%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

アダストリア<2685>は急落。4日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比8.1%増と4カ月連続で前年実績を上回ったが、目先利益確定売りに押された。特に月下旬にかけて、気温の上昇やサマーセールの開始により夏物商材の販売が好調に推移した。また、適切な在庫コントロールにより値引き販売を抑制し、客単価も引き続き改善した。なお、全店売上高は同10.4%増だった。

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,945円  -110 円 (-5.4%)  本日終値  東証プライム 下落率5位

ユナイテッドアローズ<7606>が大幅反落。4日の取引終了後に発表した6月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比6.3%増と4カ月連続で前年実績を上回ったが、材料出尽くし感から売られたようだ。気温の上昇とともに夏物衣料の動きが活発化した。アイテム別ではジャケット、パンツなどのビジネス衣料に加え、半袖シャツ、半袖カットソー、ワンピース、サンダルなどが好調だった。なお、全社売上高は同5.4%増だった。

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