話題株ピックアップ【夕刊】(1):日農薬、東宝、東芝
■南都銀行 <8367> 2,117円 +137 円 (+6.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
南都銀行<8367>が大幅高で3日続伸。前週末16日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、最終利益を110億円から120億円(前期比1.1%増)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想としたほか、期末配当予想を62円から73円へ引き上げたことが好感された。上期において、コア業務純益が想定を上回っている一方、与信関連費用が下回っていることが要因としている。なお、年間配当予想は113円(前期110円)となる予定だ。
■キッツ <6498> 831円 +33 円 (+4.1%) 本日終値
キッツ<6498>は5日ぶり急反発、一時5%を超える上昇で838円まで買われ、8月31日につけた年初来高値827円を一気に更新する強さをみせた。総合バルブメーカーで国内トップの商品シェアを有し、需要先は多岐にわたるが、ここ世界的に増設需要が高まっているLNG基地向けでも納入実績が豊富だ。LNG分野は日本規格でハイスペック商品を手掛けてきた。価格面で折り合いがつくように海外用モデルを開発、今後の需要獲得が期待されている。業績も好調で、22年12月期は営業利益段階で前期比26%増の113億円を予想、大幅増配に伴い配当利回りが3.7%前後と高い点も注目される。
■日本農薬 <4997> 858円 +33 円 (+4.0%) 本日終値
日本農薬<4997>は反発。午後1時ごろ、スマートフォン用アプリ「レイミーのAI病害虫雑草診断」の診断対象作物に新たに「だいこん」「かぶ」「カリフラワー」の3作物を追加したと発表しており、これが好感された。同アプリは、カメラで撮影した作物や田畑に発生する病害虫/雑草の画像に対してAIによる診断を行い、生産者にとって防除に有効な薬剤情報を提供するもので、20年4月から配信している。今回の追加により、診断対象作物は15種類となる。
■プレミアグループ <7199> 1,946円 +55 円 (+2.9%) 本日終値
プレミアグループ<7199>は反発。前週末16日の取引終了後、100%子会社プレミアソフトプランナーが提供する自動車整備工場向けソフトウェア「GATCH(ガッチ)」の導入ユーザー数が2500アカウントを突破したと発表しており、これが材料視された。「GATCH」は、自動車販売・整備事業者のCRM活動を支援するソフトウェアで、オンプレミス型、クラウド型のどちらの形式でも導入することができるのが特徴。自動車整備業界にもデジタルトランスフォーメーション(DX)化の波が押し寄せるなか、導入ユーザー数は右肩上がりに増加しており、同社では23年3月末に3000アカウント達成を目標としている。
■扶桑化学工業 <4368> 3,460円 +80 円 (+2.4%) 本日終値
扶桑化学工業<4368>が大幅反発。前週末16日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を662億円から685億円(前期比22.8%増)へ、営業利益を156億5000万円から171億円(同13.7%増)へ、純利益を108億円から125億5000万円(同15.2%増)へ上方修正したことが好感された。旺盛な半導体需要により、電子材料及び機能性化学品事業の主力製品である超高純度コロイダルシリカの販売が好調に推移していることが要因。また、円安の進行により為替差益の計上が見込まれることも寄与する。
■石原産業 <4028> 1,064円 +23 円 (+2.2%) 本日終値
石原産業<4028>が反発。前週末16日の取引終了後、村田製作所<6981>と積層セラミックコンデンサなどに使われるチタン酸バリウムの製造を行う合弁会社の設立で基本合意したと発表しており、これが好感された。今回の基本合意は、急速なIT機器の発展や自動車の電装化を背景に積層セラミックコンデンサの需要が今後も拡大が見込まれていることから、チタン酸バリウムの生産能力の向上を図るのが狙い。石原産及び100%子会社の富士チタン工業と村田製の3社で23年春ごろをメドに合弁会社を設立する予定で、詳細については現在協議中としている。
■東海理化電機製作所 <6995> 1,522円 +25 円 (+1.7%) 本日終値
東海理化電機製作所<6995>が3日続伸。この日、レンタカー事業者の無人運営を可能とする無人レンタカーシステムを開発し、プロトタイプ版の提供を開始すると発表しており、これが好材料視された。同システムは、車両検索/予約、決済、免許証確認(本人確認)、貸渡証発行、スマートフォンによる車の施解錠など、レンタカーの無人運営を実現する機能をすべて搭載。レンタカー事業者の業務効率化や省人化とレンタカー利用者の利便性の向上を同時に実現するとしており、23年1月の正式サービス開始を目指している。
■東宝 <9602> 5,240円 +70 円 (+1.4%) 本日終値
東宝<9602>は続伸。前週末16日の取引終了後、出資先のコンテンツ制作会社TIA(東京都中野区)の株式を追加取得し子会社化したと発表しており、これが好感された。今回の追加取得により、東宝の持ち株比率は67.4%に上昇。また、子会社化に伴い「TOHO animation STUDIO」に社名変更した。なお、同件が23年2月期業績に与える影響は軽微としている。
■ナフコ <2790> 1,613円 +20 円 (+1.3%) 本日終値
ナフコ<2790>が4日ぶりに反発。午前10時ごろ、23年3月末時点の株主から株主優待制度を拡充すると発表しており、これが好感された。現行制度では毎年3月31日及び9月30日時点で1単元(100株)以上を保有する株主に、保有株数に応じて9月末の株主には500円分から2500円分、3月末の株主には1000円分から5000円分のUCギフト券を贈呈していたが、3月末の株主に対してUCギフト券または2000円分から1万円分のナフコ買い物券を選択できるようにする。
■東芝 <6502> 5,101円 +49 円 (+1.0%) 本日終値
東芝<6502>が3日続伸。18日付の日本経済新聞は、「中部電力<9502>やオリックス<8591>など複数の日本企業が東芝に出資する検討を始めたことが17日、わかった」と報じた。東芝が公募している再編案に対して、投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)が日本企業に参加を呼び掛けており、中部電やオリックスなどが出資を検討しているという。東芝の再編に向けてJIPのほか米ベインキャピタルなど4陣営が2次入札に進んでおり、各陣営は早ければ今月末にも正式な提案を提出し、今秋にも再編案が決定される可能性がある。
株探ニュース