話題株ピックアップ【夕刊】(1):DCM、キユーピー、東エレデバ

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2022年9月30日 15時12分

■DCMホールディングス <3050>  1,177円  +110 円 (+10.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

DCMホールディングス<3050>は大幅高で年初来高値を更新。29日の取引終了後、上限を800万株(発行済み株数の5.49%)、または80億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は9月30日から来年3月31日まで。あわせて年間配当の増額修正を発表しており、従来予想の34円から40円(前期33円)に引き上げたことも支援材料となったようだ。同時に開示した23年2月期上期(3~8月)の決算は、営業収益が2388億3200万円(前年同期2350億3900万円)、営業利益が189億6900万円(前年同期比4.0%減)だった。ECサイトを運営するエクスプライスの連結効果があったものの、原材料価格の高騰や円安、コスト上昇が利益を押し下げた。

■キユーピー <2809>  2,380円  +61 円 (+2.6%)  本日終値

キユーピー<2809>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が29日付で投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を2200円から2600円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、主原料の植物油価格にピークアウト感が強まってきたとして、同社の原材料コストは22年11月期第4四半期から23年11月期第1四半期が当面のピークと予想。これにより、21年以降着実に進めてきた値上げ効果と、全社営業利益の約25%を稼ぎ、原料高局面でも持続的な利益成長を実現する海外事業のポテンシャルを評価する局面が近いと判断したという。また、収益性重視の中期経営計画を掲げる同社は、今後ROE目標8%達成のために、追加的な資本政策を実行する可能性が高いとも指摘している。

■東エレデバ <2760>  5,300円  +60 円 (+1.2%)  本日終値

東京エレクトロン デバイス<2760>が7日ぶりに反発。29日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を945億円から1100億円(前年同期比32.9%増)へ、純利益を25億4000万円から33億5000万円(同26.6%増)へ上方修正したことが好感された。半導体及び電子デバイス事業で産業機器向けをはじめとする取り扱い半導体製品の販売が想定を上回る水準で推移したことに加えて、ドル建て販売で為替相場が円安傾向で推移したことが寄与した。

■コクヨ <7984>  1,836円  +2 円 (+0.1%)  本日終値

コクヨ<7984>がしっかり。午後1時ごろ、保有するぺんてる(東京都中央区)の全株式をプラス(東京都港区)に売却すると発表しており、これが好材料視された。保有するぺんてる株式410万6649株(発行済み株数の45.6%)を譲渡する。同時に、ぺんてるとの間で海外文具市場における事業拡大を目的とした業務提携契約を締結すると発表した。なお、これらが22年12月期業績に与える影響は軽微としている。

■日軽金HD <5703>  1,448円  -68 円 (-4.5%)  本日終値

日本軽金属ホールディングス<5703>が6日続落。29日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を5400億円から5150億円(前期比5.8%増)へ、営業利益を200億円から125億円(同43.7%減)へ、純利益を140億円から100億円(同40.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。上期における半導体製造装置向け厚板やリチウムイオン電池向け外装用箔の販売減少が響くことに加えて、トラック架装事業の回復が遅れていることが要因としている。

■レーザーテック <6920>  14,695円  -690 円 (-4.5%)  本日終値

レーザーテック<6920>は11日続落、1万5000円台を巡る攻防となっている。前日の米国株市場ではNYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数が大きく売り込まれる展開となったが、半導体関連株への売りが顕著で、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>やエヌビディア<NVDA>などが大幅安となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)はナスダック指数の下落率を上回る3.3%安と急落した。この流れを引き継ぎ、東京市場でも売買代金上位の同社株などを筆頭に、半導体セクターの下値リスクが改めて意識されている。同社株が今年に入り終値で1万5000円台を下回ったのは6月20日のみで、この時は下ヒゲで1万4450円まで売り込まれる局面があったが、その後はリバウンドに転じた経緯がある。

■トヨタ自動車 <7203>  1,876円  -82.5 円 (-4.2%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>をはじめ、ホンダ<7267>やスズキ<7269>、日産自動車<7201>、SUBARU<7270>、三菱自動車工業<7211>など自動車株が総じて安い。世界的な金融引き締めによる景気悪化懸念を背景に、日米欧の株式市場は下落基調が続いている。きょうの東京市場は前日の欧米株安を受けて再び売り圧力の強い地合いとなり、日経平均株価は大幅安で2万6000円台を割り込んだ。こうしたなか、主力の自動車株にも売りがかさんでおり、業種別騰落率で「輸送用機器」は値下がり率トップとなっている。

■日経レバ <1570>  12,660円  -550 円 (-4.2%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が反落で再び1万3000円台を割り込んだ。日経平均株価に連動するETFでボラティリティが日経平均の2倍に基本設定されていることがポイントで、ここ個人投資家のリバウンド狙いの逆張りが目立つ。信用売り残の減少が続く一方、買い残は急増傾向にあり直近22日現在で740万口を超える。全体相場の下落局面で個人投資家が積極的に買い向かっていることを示している。一方、日経平均と逆方向に連動するNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>にも個人投資家の関心は高い。今月14日にマドを開けて買われて以降、5日移動平均線をサポートラインに急速に上値追い態勢にある。

■西武ホールディングス <9024>  1,446円  -57 円 (-3.8%)  本日終値

西武ホールディングス<9024>が安い。29日取引終了後、23年3月期の連結業績予想の下方修正を発表したことを嫌気する売りが流入した。営業収益は4430億円から4160億円(前期比4.8%増)に見直したほか、営業損益は従来予想の310億円の黒字から130億円の黒字(前期は132億1600万円の赤字)に減額した。鉄道業の運輸収入や国内ホテル業の宿泊需要が想定を下回るほか、インバウンド需要も本格的な回復には時間を要すると想定している。足もとで新型コロナウイルスの水際対策の緩和に対する期待もあり、株価は上昇していただけに、この日は利益確定売りも膨らんでいる様子だ。

■カッパ・クリエイト <7421>  1,362円  -42 円 (-3.0%)  本日終値

カッパ・クリエイト<7421>は3日続落。この日朝方に複数のメディアで、警視庁が不正競争防止法違反の疑いでカッパ・クリエイトの田邊公己社長と同社幹部、情報漏えいに協力した元部下の3人を逮捕する方針を固めたことが報じられた。これを受け、同社株には先行き不透明感を嫌気した売りが出ているようだ。

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